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その後は予想以上に大変だった。
リカルドには感謝され、すっかり元気になった奥様は、
自分の”元気になったお祝いパーティ”をすると、
バリバリ采配を振るい、大きなパーティを開いた。
そこには住民も呼ばれ、奥様の回復を喜ぶ。
ミレーヌは
「盗賊7年前に壊滅した?根性のない奴らね!
生きてたら、お礼参りにぼこぼこにしてやるのに!」
と息巻いていたので、豪傑で実際かなり強いらしい。
盗賊が領主でなく、奥様に呪いをかけたのも、
奥様を恐れてたからだろうと住民達が言っていた。
それにしてもパワフルで、
呪いをかけられ、とても8年もの間、寝ていた人とは思えない。
それに、領主の奥様が目を覚ました事で、
昔話でレアルドの泉でデートした話を聞くというイベントを達成し、
次の攻略である、『防御の指輪』を手に入れる為の攻略が1つ進んだ。
「セレーネ様、私の息子はどうですか?」
と街の有力者から、息子を結婚相手にどうかと勧められる。
「私にはリュカ様がいるので」
と、実際には恋人でも何でもないが、
一番親しい男性はリュカ様なので、
穏便に断る為に名前を挙げる。
「リュカ様?確か王太子様のお忍びの名前ですね、
ひょっとして王太子様と恋人なのですか?」
さすが領主のリカルドは、お忍びの名前など知っていて、
いろいろと突っ込まれた。
目の色や髪の色など、リュカ様の特徴を聞かれ、
答えていると、王太子で間違いないという話になった。
トムもわりかし有名人だったらしく、
護衛がトムなら、間違いないと断言されてしまった。
「聖女様であるだけでなく、まさか次期王妃様とは、
この地に来て頂いただけでもありがたいのに、
私の長年の苦しみまで取り除いて下さって、この国は安泰だ」
そう言って、領主夫妻が頭を下げ、丁寧に扱う事で、
住民にも大切な人と伝わり、どこでも丁重に扱われた。
すごい誤解が生まれた気もするが、
無理に訂正しても無理だと思い、そのままにする事にした。
元々は私が嘘をついたせいだしね・・・
結局3日だけ過ごす予定が、あちらこちらで呼び止められ、
1週間も滞在する事になってしまったのだった。




