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領主の屋敷に戻った私は、まだ午前中だったのにも関わらず、
極度の緊張からの解放で、そのまま寝込んでしまった。
目が覚めたのはもう夜が遅くなってからで、
リカルドを始め、従者の人に物凄く心配をかけてしまった。
「本当に大丈夫なのですか」
夕飯の時間はとっくに過ぎていたのに、
お腹が空いだろうと、出して下さった料理をありがたく頂く。
「もう大丈夫です」
「何かあったのですか?」
「ええ、イシラトプスを倒しただけです」
「イシラトプス!Bランクモンスターではないですか!!!」
「もう倒したので大丈夫です」
「倒したって・・・て、Aクラス冒険者でも難しいのに」
「私の力ではありません、魔法道具の力です」
「それでも・・・はあ、もう無茶はなさらないで下さい」
私ももう懲り懲りなので、素直に頷く。
「もう、相手にしたくないですね、
お金がいくらあっても足りません」
「お金の問題ではありません!命があるだけ奇跡なのですよ!」
リカルドの心配は嬉しいが、冒険者ギルドでモンスターの
動きなどは勉強しているし、
きちんと勝てるだけの準備はしてきている。
「ははは、今日はもう休みますね」
「そうですな、明日は安全な所で、ゆっくりお過ごしください」
「そうします」
リカルドやメイドが去った事を確認して、
さてと、
「オープンステータス」
普段は食料から並べているが、今回は貴重品からの
並び変えに変更する。
「あった!」
この”盗賊の財宝”一番の目的、
『無効化のネックレス』が収納されている事にほっとする。
もちろん『調合の書』と同じ、
この世界に1つしか存在しない聖具である。
でもこれだけだとまだ足りない・・・・
エリーゼから教えてもらった知識。
それは奥様の呪いをかけているアイテムも必要だという事。
呪いのアイテムはいくつかあり、
その中の説明文を一つ一つ読んでいく。
「あった!」
思わず声に出してしまう、
”領主の奥様にかけた呪い”
ほぼ間違いないだろう。
心が温かくなるのを感じながら、
行って良かったと布団を深く被り眠りについた。




