5-1 盗賊のアジト
ルナルール国に来て1ケ月が経った。
ちなみに、日本の1ケ月とこの(ゲームの)世界とは、
曜日の感覚が少し違う。
一週間は月・火・水・木・金の5日間、
土曜、日曜はない。
なら、いつ休むかと言うと、市場の人は大雨の時だったり、
扱っている商品が入荷しなかった時、
怪我や病気をした時、冒険者なら依頼がなかった時などだ、
総じて、この世界の人はよく働くと言う印象を持っいてる、
まあ、夜は真っ暗で、夜ほとんど活動しない分、
昼間にエネルギーを爆発させている感じ。
5週の25日で1ヶ月、10ヵ月で1年となる。
四季は日本程はっきりとしておらず、
少し昼間は暖かく、夜は少し肌寒い。
夏のように暑すぎたり、冬のように寒すぎたりはないので、
過ごしやすい気候である。
日本の冬の寒さが大嫌いだった私にしては、
この世界は本当にありがたい。
ちなみにこの1週間
月 回復魔法屋
火 モンスターを倒したり、実を取ったり
水 回復魔法屋
木 ポーション作成
金 休み(リュカ様と会う)
と言うスケジュールで生活している。
回復魔法屋が、噂が噂を読んで、今では冒険者ギルドの
人だけでなく、王宮の騎士や街人なんかも来て下さる。
回復魔法屋だけでは追い付かず、だからと言って、
魔力は限界があるので、ポーションの出番と言う訳だ、
火曜、薬草も採取しせっせとポーションを作成している。
最近では、大聖堂の聖女達もポーション作りに協力してくれて、
多くの人を救えているので、感謝している。
そんな風に一ヶ月が過ぎた訳だが、
私にはある計画がある。
それは”盗賊の財宝”である。
ここでは聖具のネックレスと杖が手に入る。
そう言えば、またすぐにリュカ様と会う約束をしたけど、
”盗賊の財宝”を探している時は会えないな・・・
ふと考えてしまう。
リュカ様がリュミエール様である事は、
最初に市場に行った時、話していて、何となく感じた。
良いところの商人風の恰好だったが、
どうみても、服より顔の方が勝っていたし、
これでも元公爵令嬢、近隣王族の顔は覚えている。
最初はまさか王族がこんなに少ない護衛でと思ったが、
リュカ様自体が、かなりの氷魔法の使い手で、
内部で争いもなく、住民も王族を慕っている。
争いの火種がほとんどない状況で、本人が強いとなると、
リュカ様の周りの環境もそうなるかと納得した。
それに、リュカ様はかっこ良すぎるのだ、
私の事を、可愛いとよく言って下さるが、
リュカ様もゲームの主要人物だけあって、
デザイナーに力が入っている。
金に近い薄い茶色の髪に、翡翠色の目、
髪はさらさらで表情はいつも明るい、
親しみやすい所もあるが、王族としての教育はしっかりと
受けているらしく、隙はない。
相手の油断を誘える程の優秀さと言えばわかるだろうか。
この人が次期国王なら、皆納得するし、安心する。
そう思わせるものを持っている。
まあ、休日一緒に出掛けている時は、
犬みたい・・・と思う事はあるけど・・・・・
これは秘密で。
ともあれ、今の目標は二つ目のイベント、
”盗賊の秘宝”
これを手に入れる為には、ガルガンティア山脈のふもとの村
まで行かなくていけない。
そこには一週間5日かかるので、
往復で2週間、滞在予定の3日間の準備がいる。
食料はもちろん、馬車の旅費、宿代、
強いモンスターが出るかもしれないので、
防御石や攻撃魔法が込められた道具の数々、
後は、万が一野宿をする事になった時の為のテント。
あれこれ準備していると、今までかかってしまった。
攻撃魔法が込められた道具は高額で、
また無一文だが、もう3度目となれば慣れたものである。
リュカ様にしばらく会えない事を伝えると、
しゅんとして、護衛をつけると言われたが、
イベントのクリア条件は1人で攻略なので全て断った。
この事をエリーゼの手紙にも書いておいたが、
かなり心配する返事が届いた。
盗賊のアジトとは言え、もう7年前に盗賊は壊滅している。
まあ、モンスターは気がかりだが準備は万端!
こうして、”盗賊の秘宝”を求め旅だった。




