3-5
ゆっくりお風呂に入って、幸せな気分のまま、
その日はぐっすりと眠りについた。
次の日も快晴、
大聖堂の鐘の音で目を覚ます。
昨日調理のおばさん、ティファさんに、
ウルフの肉と交換した料理を食べる。
まずは、モンスターの知識からね。
恐らく冒険者ギルドで聞けば何とかなるだろうと、
冒険者ギルドを訪れる事にする。
冒険者ギルドに足に踏み入れ、
まずは仕事があるか、掲示板をじっくり見る。
少しモンスターの買い取りもあるが、
ほとんどが護衛の仕事だった。
商人が他国に行くのの護衛や、
薬草を取りに行く調合師の護衛などである。
護衛をしつつ、モンスターを狩り、
護衛の賃金と、モンスターを売ったお金を稼ぐようだ。
単にモンスターを狩って生活するのは、
思い通りモンスターに遭遇するか賭けでもあるので、
かなり効率が悪いのだろう。
日帰りの薬草採りの護衛ぐらいなら何とかなるかもしれないが、
いまいち護衛としてやっていく自信はない。
そんな事を考えながら、カウンターの女性に聞いてみる。
「あの、モンスターの資料ありますか?」
「ええ、ただ持ち出し禁止なので、
ギルド内で見てもらう事になりますが」
「分かりました、お願いします」
そう言って、ギルドのお姉さんから、モンスターの
種類が載っている資料を受け取る。
「ありがとうございます」
礼を言ってじっくりと読む。
どうやらモンスターは36種類いて、
ランク分けされているようだ、
A~Eランクに分けられていて、
一番弱いモンスターがEランク。
最初に出会ったウルフはEランクに当たる。
道理で私の鞭でも、簡単に倒せた訳だ。
メイジウルフはCランク、普段は人前になかなか現れないが、
ウルフを大量に倒した時、現れると注意書きがされていた。
どうやら、私はもたもたとルナルール国に向かい、
ウルフを狩り過ぎた為、メイジウルフが現れたようだ。
他にも、特性などを読んでいく、Aランクは魔獣とも言われ、
冒険者ではなく、国が総力を挙げて倒す程の
強いモンスターらしい。
どこか西洋のドラゴンのような姿で、
ティラノサウルスを直立させたような姿だなとイラストを見て思う、
口からは、大きな牙が生えていて強そうだ。
まあ、国が倒すなら、戦うのは騎士だろうし、
冒険者には関係ないだろうけど。
礼を言って、資料を返す。
うーん、これから仕事どうしよう。
掲示板を見ながら悩む。
とりあえず、目標はアパートに住む事、
10万リラ以上は欲しい・・・
しばらく掲示板を眺めていると、
眼鏡をかけたひょろりとした男性が声をかけてきた。
「セレーネさんですね」
「はい、そうです」
「凄い回復魔法の使い手だと聞いています」
「凄い・・かどうかは分かりませんが・・・・・」
「もしよろしければ、ここで回復魔法の店をやりませんか?」
「え?」
その眼鏡の男性は副ギルド長と名乗った、
冒険者ギルドでは怪我人や疲労している人も多い、
そこで、店を出し、回復魔法を使えば、
ある程度お金になると言うのだ。
私はこれだ!と乗りかかる事にした。
「ハイ!やります」
さっそく、以前店をしていた人が使っていたと言う
プレートと椅子を借りる。
前回は1000リラでやっていたと聞いて、
私もそのまま1000リラで魔法を使う事にした。
「お、回復か。お願いしようか、腕の傷を治して欲しいんだ」
「はい、1000リラです」
準備をしているのを見ていた、いかにも冒険者と言う男性が、
第一号のお客様だ。
『ヒール』
魔法を使うと、おおっと驚いた顔になる。
「凄い効果じゃないか、以前の回復のおばちゃんより
ずっといい、本当に1000リラでいいのか?」
「はい!1000リラぽっきりです」
それを見ていた他の冒険者達が、
次々と回復にやってきた。
受付カウンターでも、Bランクの回復魔法ですと、
宣伝してくれているらしく好評だ。
結局魔力の全てを使い果たす28人まで『ヒール』を使い、
店を閉めることにした。




