回生
誰もいなくなった場所に
音を立てないように降り立って
変わらない芝生に寝転んで
遠くから君の笑い声を聞く
放り投げていたままで
錆びてしまっているものに
近づいて後ずさって
触れてはもう一度放り投げる
あのときの世界は、もうない
望んだ世界も、もうない
枯渇した自我を統合して
ただ老いに身を任せる
書き殴られただけの理想と
世界を変えるための叫びが
自壊の歴史となって
僕たちに突き刺さっている
重みに耐えきれずに
沈んでいった誰かの
いくつもの死骸の上に
なんとか立ち上がろうとする
うまくいかないことは言わずに
なんでもないことを話していようよ
可能性だけのある
永遠の子供でいようよ
散々な日々を越えて
山積した後悔を抱えて
未完成な僕らに花束を贈って
もう一度君と笑い合おう