可愛い妹的存在
リーゼが学園へ入り寂しい日々を過ごしていた。
リーゼはとてもマメで、五日に一度は手紙を書いて寄越した。
学園での事。
寮での事。
最近は更に魔力が強くなり、来週から実施学習に入ると書いてあった。
(実施学習って何だ?)
魔力の無い自分には何のことか分からなかった。
ただ最後は必ず
[兄さんに会いたいです。]
と書いてあるから可愛い。
リーゼは必ず夏と冬の休みには帰って来た。
休みの間は[魔力補給]と言っては俺に抱きついて来る。
会う度に成長しているリーゼに、そろそろ距離を置かなくては!と、思いつつ嬉しく思う自分もいて・・
気付けば学園を卒業する年になっていた。
その頃のリーゼは魔力がかなり強く、卒業後は城勤めと決まっていた。
「リーゼはとても優秀なんだな。」
夏休みで帰って来ていたリーゼに、つい思っていた言葉が出た。
「うーん、自分では自覚無いけど・・そうみたい。
でもね、兄さんの側に居る時のが魔力が強い気がするの!」
そう言ってまた抱きついて来る。
正直17歳になったリーゼに抱き付かれるのは、男として辛くなって来た!
「リーゼ、その・・これからはもう少し距離を置いた方が良く無いか?その、誰が見てるか分からないし・・」
「・・兄さんの家で見てるのは、おじさんとおばさんだけだよ?今さらでしょ?」
う〜、男心を分かってくれ 汗
夏休みが終わり、リーゼはまた学園へと戻って行った。
「また冬休みねー!」
と言って。
しかし、リーゼは帰って来なかった。
完結できるよう頑張ります。