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歌い謳われ魔王様!  作者: 熠椛メルト
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玖原せきという女性

著作権怖い

「え?!それ本当?!」


 そう答えるのは俺...ゴハン・アブラハム・バーガー・キャベツの幼馴染のミカだ。こいつは狼に育てられた少女としてロールプレイしていて連携が取りづらく,なかなかパーティが組めなかったのだがせきちゃんとあってから嘘のように人語を喋っている。


「あっ,ちょっと私のこと写真で撮ってもらえますか?その写真を加工してツブヤイターにあげるんで。」


 玖原 せき...どこかで聞いたことがあると思っていたらミカがよく口ずさんでいる曲を作った人か。


「わぁ,ほんとにせきさんなんですね!私すっごくファンなんです!」


「ミカさん?!とても嬉しいんですが日本語出てますよ...」


 ご尤もだ。俺の今までの努力は何だったのだ...


「そんなことは些細なことです!今は私の気持ちを伝えないと!...あっ,理想の声で歌いたいってもしかして十万人記念ですか?!」


「内緒ですよ?」


 十万人...you nameのチャンネル登録者の数かな?思ったよりだいぶすごい人に声をかけたらしい。


「うひゃあああ!すっごく楽しみです!あっ,街案内でしたね。雑貨屋はこっちです!」


「ミカ,もうロールプレイはやめるのか?」


 俺としてはもう終わりにして欲しいところなのだが...


「あ!...あ~...あっあっ...んっ!」


 せきちゃんと俺を交互に見て結局戻ってしまった...失言だったかな。しかし,なぜ俺の方を見たんだそれだと俺が強制させているようなものじゃないか。


「ロールプレイはゴハンさん提案なんですか?」


 優しい目でこちらを見てくる...やっぱり誤解されてしまったじゃないか!


「冗談ですよ,今の反応でわかりましたから。」


 なんだろう,せきちゃんってどっかで会った気がするんだよなぁ...いつぞやの悪魔(・・・)を思い出す目をしているからか...顔も体格も性別も違うのに脳裏にあいつが浮かんでくる...


「んんんん~んん〜んん〜ん♪」


 ミカがいつもの歌を口ずさむ。


「ミカさん?!それって『声』でしょう?!本人の前で歌います?!」


「ん!ん〜ん〜ん!」


 お気に入りか,声に出さないと伝わらないだろうに...


「お気に入りって,嬉しくも恥ずかしくもありますね。」


「え?!ミカの言っていることわかるの?!」


 幼馴染の俺ですらわかるまでに二十日はかかったのに...!


「はい,大体のイントネーションと雰囲気を読めばおおよその意味はわかります。」


「まじかぁ...」


 俺もそんなスキルがあれば仕事に役立つのかなぁ...


「ん!」


 そんな事を考えている内に雑貨屋に着いた。


「ここが雑貨屋,品揃えがいいから先ずは雑貨屋によって,なかったら専門店っていうのがおすすめかな。」


「なるほど...あっ,私歌う事目的で始めたんで戦闘スタイル等を全く考えていないのですが...」


 あぁチュートリアル飛ばしたんだったな。あれ,でも...


「せきちゃんってAGI極振りだったよね?」


「はい,滑舌が良くなるかなと思いまして。」


 本当に歌う為に始めたのか。


「じゃあ何で戦闘スタイルの話を?」


 AGI1020もあれば大抵の歌は噛まずに歌えるだろうに...


「この(・・・)なら肺活量も申し分無いのですが...その...」


 その?何か懸念点があるのだろうか...


「チュートリアルクリア報酬の宝箱を壊した時...少し興奮しまして...」


「え?」


 え?チュートリアルクリア報酬の宝箱を壊した?どうしてそんな発想に?絶対痛いよね?ドMなの?でも壊すまでいったんならドS?


「その時この指輪を見つけまして,持ち主であるヴァンと出会ったんです。」


 納得した。彼女がなぜLv1でそんな装備を纏ってサリヴァンに居るのか...ぶっ飛んだ発想で特殊イベを引き当てたのか...


「幸か不幸かまぁ楽しいのが一番ですよね...」


「はい!」


 せきちゃん...顔は夫を亡くした未亡人みたいなのに子供の様な表情をして内面ぶっ飛んでるってキャラ濃いなぁ。ミカもそうだけど俺の周りの女の子ってどうしてこう...


「ん?んっんっ!」


「その動き...近接格闘ですか...なるほど。ですが【ヒットエンドラン】というスキルが厄介ですね。攻撃が当たったら素早さが元の数値...二分の一になりますからだいぶ勝手が変わります。」


「んぅ...」


「ですがとても参考になりました!近接戦闘なら棒なんてどうでしょう!固くすれば折れませんし攻撃を受け止められます!」


「それだと武器の装備条件に引っかかるかな。STRの数値が何々以上ってあるし...」


 そう,これが極振りしない理由第一位なのだ。強い装備には装備条件が付いていて条件をクリアしないと使えない。極振りの人は特に装備条件をクリアしにくいのだ。


「その指輪って強化出来ないの?強化不可って書いてなかったら出来るはず。」


「書いてないです。」


「そうか,ならその指輪を強化する方向性で行こう。装備の強化に伴ってスキルも強くなるから。」


「この指輪...現状最高レアリティなんですけど...」


 これは先が長そうだ...

この作品内の地球の人口は二億そこらなので登録者10万人で私達で言う100万人ぐらい凄いって認識です。それでも知ってる人は知ってるって感じですが...

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