呼ぶのよ
「嬢ちゃんが魔神って...何があったラトン!」
先程までの飄々とした雰囲気がなりを潜め,こちらを射殺す様な視線を向けるラスク。
「ひっ...」
僕は完全に気圧されてしまっていた。
「ちょっと!せきちゃんが怖がってるでしょう?!」
「す,すまん...で,何があったんだ?」
「貴方がさっき言った事と似た様な事があったのよ。その時に私の神力を全部吸って神になったのがせきちゃん。」
あのぅ...ヴァン?なんでそんなうっとりとした表情でこっちを見るの?
「な...るほどなぁ。それはちょいとまずい事になってるな。」
納得したと言うよりは面倒な事になりそうだという雰囲気を醸し出すラスク。
「まずいことって?」
「聖神は未だに魔核を求めている。」
「それって...!」
魔核...ってなんだろう?
「それについてはサリヴァンがせきの世界に行く事で一時的に対処する手筈よ。」
「嬢ちゃんの世界?」
「そ,せきは旅人だからこことは違う世界に住んでる。一時的とはいえかなり安全な避難先よ。」
「星間飛行なんて出来るのか?」
「その為の機械をあんたに試したの。」
「あれかぁ?手紙を送る応用で飛ぶと?」
「いいえ,呼ぶのよ。」
「誰を...」
「全ての星を統べる魔法少女よ。」
「はぁ?!」
***
「で?星を統べる魔法少女とやらが本当にこれで来るのか?」
「多分...義姉さんに手紙が届いて了承してくれるなら来てくれるはず...あ!」
「どうしたの?」
「義姉さんヴァンの事知らないから来てくれないかも!」
「大丈夫。私はプレールナさんと面識あるから。」
「え?いつ会ったの?」
「ひみつ♪」
か,可愛い!絆されてしまう...!
「男の姿でそれされるとオネエ感強いな。」
「「え?」」
「お前ら気付いて無かったのか?」
「偽ってる感覚があると思ってたし...やったなら言ってくれよ...」
「私は...もう無意識の内に看破しちゃってた...」
「全く...私は何を見せられているのか...」
「義姉さん?!」
僕達の後ろにいつの間にか義姉さんが立っていた。
「おい,サリヴァン。」
「は,はい!」
「貴様皙の保護者と言ったであろう。なのに...どう見ても番の様にしか見えんが?」
「つっ,番?!」
「皙,要件はわかっている。サリヴァンを...ん?男?」
「あぁ今騙ってるんだよ。」
「ふぅん..."星に偽りは通じないわ"。」
「え?」
「これで正しく見えるわ。」
この人も大概チートだよね?




