御前試合2
外回りきつい
「...呆気ないな。」
「...これで勝ったつもりかよ!」
「な?!」
龍華拳:剛,喧喧囂囂!
俺はのこのこと姿を見せた魔王に出来る限りの連撃を叩きつける。しかしせきが言っていた通り手応えがおかしい...まるでだんだん硬くなっているような...
(悪魔!せきが起きません!完全に落ちてます!)
ステータスは?!下がってないよな?!
(今の所大丈夫ですが...このままでは...)
おいおい,せきの幼少期に代わりに四の稽古を受けていたのは誰だ?...見せてやるよ。紛なりにも四の...龍華拳の真髄ってやつをよぉ!
俺はまるで岩を殴っている様になった魔王を無理やり蹴り飛ばした。
「...まさか死電牙雷を受けてなおまだ我が前に立つとは...いいでしょう,小細工は無しです。本気で行きます。」
来る...?!
(悪魔!上です!)
上だと...?!おいおいおいおい!反則だそんなの!
見上げるとそこには空を覆い尽くす程の巨大な隕石が雲を突き破りながら落ちてくるではないか!
「終焉,星墜。貴女の勝利条件はあれが堕ちてくる前に私を倒す事。私の勝利条件は...耐える事です。」
「...思いっきり小細工じゃねぇか!」
悪態をつきながら俺は魔王へと走り出した。と言っても今の速度だと一瞬の事で,奴の腹に精一杯の拳を叩き込む。
「は...?」
それは先程の岩の様な感触とは違う。殴った。殴ったんだ...でも。当たらなかったと言うべきだろうか。まるでその拳が空を切った様に帰ってきたのは静寂だった。
「そんなに悠長にしてて良いんですか?」
「ちぃっ!」
龍華拳:柔,深遠漣!
「くっ...内蔵への直接ダメージですか。分かってきましたよ貴女の武術が!」
何を言ってるんだこいつは!手応えはあった!でも息吹程じゃない!このカラクリさえ分かれば...!
(悪魔...もしかしたらですけど,あの魔王...攻撃を受ける度に軽減率の様なものが上がっていくのではないですか?)
軽減率だぁ?!...試してみる価値はありそうか。天使,一回代われ。今から新しい俺独自の技を創る,それまでに奴の能力を把握してくれ。
「全く,人使いが荒いですよね。」
「来ないのですか?」
「いえ,アプローチを変えてみようと思いまして。極光!」
「なに?!この短時間で私の魔法を理解したとでも言うのか!」
いえ...これはただ大きな魔法陣を地面に描き,極光と言って目眩しをしただけ。気付いていないのでしょうか?まぁそれはこちらにとって好都合。さぁ化けの皮を剥がしに行きましょう。




