前準備
土日も忙しいなんて聞いてない!申し訳ない!
「たぶんだけど御前試合と言う都合上僕自身の存在を偽っての奇襲は不可能だと思う。」
「ま,そうだろうな。勝敗の判別を具体的にどうするかは知らねぇが土俵内で消えちまったら敗北と判断されても仕方ねぇ。」
「あの魔王にだけ偽るのはどうですか?」
「いや,相手は一度経験してるんだ。何かしらの対策はしていると思う。」
「その為のこいつだろう?」
悪魔が指差すのは光の巨人とライダーを足して2で割った様なデザインのフルプレートアーマーである。名前はカノン。勿論デウス・ヘドロンで造った立派な機械だ。ギッチギチの装備条件と必要魔力,制限時間を設定する事で装備者の全てのステータスを一番高いステータスと同じに出来る。これによりAGI以外も無事(?)4万を超えた。ここから更に魔法によるバフを込めれば...届くか?これ。ヴァンはステ10桁って言ってたし...
「最初から本気で行くんでしたっけ?」
「あぁ,正直魔力の心配をしなくて良くなった今,様子見というのが命取りになるかもしれない。だからこその全力。持久戦はこっちに部があるんだ。出し惜しみして負けたくない。」
「《三位一体》も最初からいくのか?」
「うん,相手は格上だ。人数有利よりステータスが欲しい。」
三位一体は悪魔と天使が実態を持ったことにより発現したスキルで3人のステータスを加算する事が出来る。僕達のステータスは皆AGI極振り状態なのでカノンを装着すればステータスは12万。バフ込みで40万弱...初めて魔王と対面した時の約10倍のステータスだ。バフはかけ続ければいいけどカノンの制限時間は1日3分。それを超えたら強制解除で,実質敗北だと思ってる。最終手段は用意しているけどどう転ぶか分からない代物だからなるべく使いたくない。
『みっなさ〜ん,お久しぶりで〜す!10年ぶりの方も多いと思います,公式戦実況担当!セレナで〜す!いや〜言っちゃ悪いですけどかかりましたね!10年ですよ,10年!1年の内に2,3回あった御前試合が10年ぶり!最近私が外出する時は財布はいつもお留守番でしたが今日は一緒に着いてきています!さて私のお財布事情は置いといて御前試合の選手の紹介に参りましょう!先ずは誰もが知っている第65代魔王,イシュラメ〜イ!かっこ敬称略!満10年不死不敗の魔王が遂に死んだ!そのまま地に足をつけることが出来るのか!チャレンジャー,玖原〜せ〜き〜!上記2名にて御前試合を行わせて頂きます!決戦は正午!正午まで今しばらくお待ちくださ〜い!』
正午まであと1時間。僕達は更に効果が高い呪文がないかお互いにバフを掛け合っていた。
ちなみにせきちゃん達がバフを掛け合ったいる様子は傍から見るとよく分からない言語を喋ってるように聞こえます。本気の早口ですから。




