3つも
『ここです...』
ラドニアに連れて来られた場所はこれまでと違い魔術的な場所だった。だだっ広い部屋の中心に青色に淡く光る魔法陣が描かれている。記されている文字であろうものは正方形の中に9つの点を打ち,それを結ぶ規則的な直線を用いて表されている。
「これは...興味深いな。魔法陣に記されている文字に外部から力を与える事で記されている内容の具現化か。我が言霊の下位互換ではあるが完全に下では無い。そうだな...我が言霊が真実を作り出すのであれば,これは嘘を真実に移し替えると言うものか。」
『流石ですね,一目見るだけでそこまで看破されてしまうとやはり私もまだまだだと感じます。』
...ん?なんかまちさん今すごい事言わなかった?!
(嘘を真実に移し替える...ですか。私似た様な事を簡単にやってのける人を知ってます。)
(奇遇だな,俺も知っているぜ?なんでも世界を偽っていたな...そして魔力さえあればなんでも出来そうだった。)
この魔法陣ってもしかしなくても僕の属性と同じ力だよね?いやまぁだから何だって話だよ?でもこれの使い方が分かれば結構出来る事増えそうじゃない?
『せきよ,早速だが魔法陣の中心に立ってくれ。文字列の準備は終わっておるから後は賢者の石を...』
魔法陣の中心へと足を進める。記されている文字に中止するが特定の文字が頻出している事に気付いた...それは5文字程あり,恐らく母音であろうと推察出来る。だがそれがあっているという保証も無ければどれがどれと言うのも分からない為足止めを食らった。
「ねぇ。」
『はっ,はい!』
「その賢者の石だけど...魔力供給以外に何か役割があるの?」
『えぇっとですね,この賢者の石なのですがこの魂の昇華法を発明した者が作ったものなのですが一種のパス...身分証な様な物です。これがなければ正しく属性を扱えないのです。』
シエラ義姉さんは何故か僕の方をずっと見ている...それを不思議に思いラドニアもこちらを見てくる。
(義姉さんは気付いてそうですね...まちさんの嘘という発言からせきへの疑いを持っている程度ですが。)
「ラドニア...その賢者ってもしかして...こういう事出来た?」
私は世界を騙す。存在を偽り,あたかもそこに居ないように...
『なっ!その消え方は!』
「へぇ存在感を限りなく薄くしただけじゃないみたいだね...居るのに居ないよ。」
「これは...我がやるとそのまま消えてしまいそうだ。」
前回と同じようにゆっくりと姿を顕す...毎回緊張するなぁこれ...
『ならば自身で覚醒させることが出来るのではないか?』
「魔力が足りないけどね?」
「そこは私達が...ね,まち?」
「あぁ,必ズ大成功スルであろう。」
恐らく賢者の石を置く場所だった筈の円に二人が手を置く。その瞬間...
「ちょっ!眩しい眩しい!」
「シエラ!そんなに注ぐな!我と均等にしろ!」
閃光弾の様な光は也を潜めたが...LEDより眩しい。
『こっ,これ程の魔力があれば...』
「ではラドニア殿,あとは頼む。」
『はっ,はい!』
ラドニアが魔法陣の周りを歩きにながら呪文を唱える。僕はそれを聴きながら意識を集中させ,2つの属性の覚醒を望む。
『お二方,魔力供給ありがとうございます。せき,後は魔法の発動を待つだけじゃ。中心から離れなければ自由にして良いぞ?』
ラドニアが呪文を読み終わったのか立ち止まり話しかけてきた。
『いやはや...まさかせきの属性が無属性-騙じゃったとは...』
「ん?無属性-偽だよ?僕...」
『はえ?』
突如心臓が跳ね上がる...3つも。
(こ...れは...!)
(身体が...熱い!)
焦りだしたラドニアとは正反対に,満面の笑みで此方を見ているシエラ義姉さんとまちさん...知ってたなこれ...




