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歌い謳われ魔王様!  作者: 熠椛メルト
32/66

コッテコテなの

「いらっしゃいにゃせー!」


 と,声高々に歓迎の意志を見せる黒髪猫耳メイドの女性。ここは間違いなくゴハンさんに案内されてきた防具屋?の筈だが既に腕を疑いたい。何故なら何処のコスプレショップですかと問い詰めたいほどのメルヘンな服が店中に飾られてるからだ。すかさずゴハンさんに冷ややかな目を向ける。


「せきちゃん...ごめんけど俺が知ってる中で一番の鍛冶師がコイツなんだ...」


 申し訳なさそうな顔で言われてもこっちが困るだけだよ...


「うにゃ?ゴハンにゃんにミカにゃん,それとえらいべっぴんさんがいるにゃーねー!」


「コッテコテなの来たなぁ...」


 初めまして玖原せきと申します。


 (逆ですよせき。)


「え゛?」


「初めまして玖原せきと申します。」


「せきにゃんね!うちは錬娘(ねこ)!鍛錬の錬に娘で錬娘にゃん!文字通り鍛冶師をやってるにゃんよー!」


「いや,猫関係ねぇのかよ。」


「え゛?」


「鍛冶師なんですか?失礼ながら服飾等しか見当たらないのですが...」


「鍛冶師と言っても金属を糸状に加工する事にしか使ってにゃいからね!本業は裁縫師と言っても過言ではにゃいにゃん!」


「遂に錬る部分消えたよ。」


「錬娘に飲まれたら駄目だよせきちゃん。コイツは十二分にやばいやつだから。」


 危ない危ない...どうやらこの錬娘さんは自分のフィールドに持ち込んで交渉するタイプみたいだね(?)。ここは交渉人としての腕の見せ所かな。


「ちょっとゴハンにゃん,いくらにゃんでもそれは酷くにゃい?うちは極一般的なメイドにゃんよ?」


 いや裁縫師何処行った。


 ?!...たっ耐えたぞ!口には出さなかっただけ僕も成長しているって事か!


 (...《彼の物の目を覚ましたまえ【心根の鈴】》)


「いや?いやいやいや?お前この前の事忘れたとは言わせねぇからな?!現状ほぼ最高レアリティの暁の彼方で装備を作ってくれって頼んだ時何作りやがった?!」


「あーあれの事にゃん?私は希望通り作ったにゃんよ?猫パンチ。」


「誰が猫パンチを作れと頼んだ?!俺は篭手を所望しただろ!ご丁寧にデザイン案も渡してさあ!」


 あれ?僕何してたっけ...


 (あの猫娘恐らく魅了系の能力を持っていますね。どうやら異性だけに効くようです。ミカさんがとんでもない目でゴハンさんを睨んでますし。)


 そう言われ,ちらっとミカさんを見てみると...


「...」


 般若が見える...そのものすごい殺気だけ見れば野生育ちも納得出来るかも...取り敢えずゴハンさんにもさっきのかけてあげて?これ以上やると殺られそう。


 (《目を覚ましなさい【心根の鈴】》)


 詠唱違うし...ていうかログが表示されないのはなんで?


 (それは俺が五月蝿いから消した。戦闘中は出てくるから安心していいぞ?)


 ならいっか。


「にゃにゃ?!せきにゃんだけじゃにゃくゴハンにゃんまでも?!」


「あれ?俺何して...」


「その駄メイドが魅了を使ってたそうですよ?」


「あ゛?魅了だ?」


 あ,やっべ

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