笑い方
いやぁ...家族が家に居ると曜日感覚無くなりますよね...ごめんなさい...
「え?え?おとうと?いもうとじゃなくて?」
「はい,そうですよ。」
「え?女装趣味?」
「違います!ちゃんと今の体は女です!」
「とらんすじぇんだー?」
「キャラメイクです...」
「またまたぁ...リアルモジュール設定に引っかかってまともに体動かせないはずですよ?」
「リアルモジュール1%ですし最初は苦労しましたよ。」
(俺がな?!)
「せきちゃん?リアルモジュール設定の警告って突破出来るんですか?!」
「突破も何も警告だけですし何もペナルティはありませんけど...ただ慣れない体を行き来するとなると...って感じです。」
「それって大丈夫なんですか?!」
「絶対大丈夫...とまでは行きませんが皆さん現実世界では絶対無理な動きをしても帰ったら普通に暮らしているでしょう?同じようなものです。」
私の言葉に黙り込む二人。勿論この体は耳がいいのでちょっと呟いた事でもはっきり聞こえますが名誉の為に黙っておきますよミカさん?
「...せきちゃんはその情報をどうするつもりですか?正直言って今このゲームの治安が保たれているのはリアルモジュールのおかげだと思います。しかしせきちゃんの情報が正しいのであれば...」
ゴハンさんが言っている事も分かる。正直私がゴハンさんの事に気付けたのはあまり顔が変わってないからで...ん?
「ちょっと待ってください?ゴハンさんってなんで私の正体に気付いたんです?」
「...笑い方ですかね。」
(ほら言ったろ!だからあの笑い方をやめろって!)
いや知らんし!どんな笑い方だよ!なんで笑い方でバレるんだよ!
(そりゃこの世でまたとない笑い方されたら印象に残るだろ!そんだけインパクト強かったら,あれ?同一人物?ってなるわ!)
「せきちゃん?大丈夫?固まってるけど...」
「ゴハンさん...ごめんなさい。私の笑い方が独特で陰湿で印象に残るようなこの世にまたとないもので...」
「俺そんな事言ったかな?!」
「何せきさん泣かせてんの?!」
「まだ泣いてない!せきちゃんまだ泣いてない!」
「まだって何よ!泣かせる予定があるっての?!」
やばい...ちょっと憂さ晴らしにからかってみたけど失敗だったなぁ。防具とかスキルの使い方どうしよ...
(いやお前が呼び出してお前が喧嘩させてんだよ。責任とれ。)
──────
「大丈夫ですかゴハンさん?」
「べんっべんばいぼうぶべふ。」
まるで焼いたパンの様に膨れ上がった顔から発せられる言葉はおおよそ人間のものとは感じられない...とりあえず癒しの風でも...
「《痛みや疲れ,風と共に去りぬ【癒しの風】》」
(いや名前そのままかよ...)
いいだろ別に,ちゃんと効くから。
「...せきちゃんや。今のはなんの魔法じゃ?」
え?ゴハンさん急に老化したんだけど...なんか変な効果入ってたかな?
「ごめん,そんな目で見ないで。それで?俺はそんな魔法聞いた事無いけどもしかして吸血鬼関連?」
「今作った奴ですよ!」
「...もう驚かん。」
次は頑固親父かな?




