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歌い謳われ魔王様!  作者: 熠椛メルト
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意識的透明人間

『変態の無法者が作ったご馳走生産所だぁ?』


 全く意味がわからねぇ。後嬢ちゃんや,ここで寝んでくれ。一応ここ俺の家なわけだからよぉ...サリヴァン様にバレたら何言われるかわかったもんじゃねぇ。いや多分バレバレなんだろうけどなぁ...嬢ちゃん,こんなにサリヴァン様の魔力に包まれておいて所有物じゃねぇってのはちーっと無理あるぜ?俺ぐらいになりゃ血が騒ぐんだよ。初代魔王さまの血がな。まぁ血族ってだけでなんの効果もねぇけど一応直血の生まれ。そいで俺の他に兄弟がいないときたらはやく嫁を持てとうるせぇ訳で...はぁあ,嬢ちゃんがサリヴァン様の物じゃなけりゃ良かったんだが,いや嘘が通じんってのはちと怖ぇけどよぉ...こんな美人さんは滅多におらんからなぁ...


『隊長!報告です!』


『リューヴァか,いい所に来たな。』


 こいつぁリューヴァ。仕事は出来るやつなんだが勘違いが激しかったり応用が聞かなかったりとかなりのじゃじゃ馬だ。


『おい,リューヴァ。てめぇ嬢ちゃんにクラデウスダンジョンの事教えやがったな?』


『あ゛...』


『あじゃねぇぞそこに正座しろ!』


『すいません!』


『全くてめぇらしくねぇ失敗しやがって,なんだぁ?嬢ちゃんに惚れでもしたか?』


 リューヴァの気持ちはわからんでもねぇがサリヴァン様の物に手ぇ出す前に止めねぇと...


『隊長の言う嬢ちゃんってせきの事ですよね?大変なんですよ隊長!多分せきはサリヴァン様に誘拐されてきたんですよ!』


『どういう事だぁ?』


 はぁまた勘違いか?いい加減もうちょい調べてから...


『サリヴァン様が初代魔王様のご友人だと知らなかったんですよ?!あと名前が東の方の人と同じで苗字が先らしくて...少なくともサリヴァン周辺国出身じゃないなんてもんじゃないですよ!』


 たしかにサリヴァン様と初代魔王さまの関係を知らねぇってのは引っかかるが東の方の生まれならまだ納得出来る...とんだ箱入り娘か...そもそも人間じゃないか...

 未だ眠っている嬢ちゃんを《視る》...人間?ねぇ...人外に片足踏み出してるなこりゃ。属性は一つ(・・),無属性か...それ以上は視えねぇな。前科もねぇし...人間?ってのがちと引っかかるがまぁそんだけだろ。


『たっ,隊長?!そこに寝てるのってもしかしなくてもせきですよね?!まさか隊長も誘拐...』


『ぃよーし表出ろゴラ,遊んでやるよ。』


『隊長?!待って!すいません!でもなんでせきがああああああああぁぁぁ!』


 ――――――


「うるさいなあいつ。」


 まぁおかげでデイル君を騙せたけど。


 (便利だなぁ,その偽ってやつ。能力の覚醒だったか?俺の闇も覚醒出来んのか?)


「分からない...少なくとも今回の覚醒はヴァンのおかげだとは思う。...どうしよう,今のうちに逃げるか?正直早くこの能力に慣れないと振り回される気しかしないし...」


 (存在感とか偽れないですか?ほら人には認識されないけど機械には映る...意識的透明人間みたいな。)


 それ採用。取り敢えずやってみるか...この能力の使い方は至って簡単。ただ想像すればいいのだ。自分を含めた全てから偽る...しかしあまり偽りすぎると帰って来れなくなるだろうから早く慣れないとな。


「これ出来てる?」


 (わっかんねぇ,デイルのとこ行こうぜ。)


 デイル君の家って割りと広いんだねぇ。一人暮らしだけど...この広さと作り...将来家庭を持つ事が前提で作られてるね。一軒家で寝室が二つってねぇ?ご丁寧に壁は厚いし。

 要らぬ探検をしながら外へと向かう。玄関のドアに手をかけた瞬間,ドアの方が先に開いた。


『はぁ,お前のその勘違い癖を直せと何度も...』


『隊長それ23回目です。』


 疲れた様子のデイル君が私を避けて2階へ上がる。それを特に疑問に思うことなくリューヴァも私を避けて2階へ上がっていった。


「これは...成功してるんじゃない?」


 (あぁ間違いねぇ,感知は出来るが認識するまで至っていないって感じか?意図的に避けてるなんて反応じゃなかった。)


「これちょっと悲しくなるから改良がいるかも。」


 しばらくすると2階からドタバタと焦った音が聞こえる。


『嬢ちゃん!どこ行きやがった!リューヴァ,そこ離れるんじゃねぇぞ!』


 と,勢いよく家中を走り回るデイル君。まぁ急に消えたら焦るよねぇ...これってさ,このままデイル君掴んだらどうなるんだろう...やってみるか。


『まさか...外か?!』


 これまた勢いよく玄関のドアに向かうデイル君の腕を掴んだ。


『...』


 反応無し。ん〜デイル君前に進んでないの気付けてないねこれ。まぁ検証はこれくらいにしてネタばらしでもしますかね。ちなみにここでさっきの逆である認知される人を想像してはいけない。それをしてしまうと私という存在がこの世界に認知されてしまうだろうから。私は自分を偽っていた認識を薄めながら消す。これは慣れるまで時間がかかりそうだ。

ブートヒル引きたい...でもホタル...あぁ...

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