表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歌い謳われ魔王様!  作者: 熠椛メルト
15/66

まだ土曜日ですよね!?

遅れて申し訳ないです...

「なつ兄おはよう。にしても遅いね,随分夜更かしした様だけどハマっちゃった?」


 朝遅く二番目の兄は眠い目をこすりながら降りてきた。


「凄く...楽しかった。時間を忘れる程には...」


 私は一瞬兄が何を言っているのか分からなかった。スケジュール管理が徹底されてるひ〜兄よりも時間に厳しいあの兄が時間を忘れてゲームしてオールって...


「楽しかったらいいんじゃない?」


「そういうものだろうか...」


 これは...二週間後が楽しみですなぁ。このゲームにはあの玖原 せきさん(・・・)も参戦したらしいし!あぁ,私も早くサリヴァンに行きたい!あってせきさんと話してみたい!


「じゃあねなつ兄,私はまたLeoに戻るよ。」


「あぁ,行ってらっしゃい。」


 そうと決まれば早くあれ(・・)を終わらせなきゃ!


 ―自由都市ランバード―


 -貴方は失明しています!-


 それでいい,3ヶ月前まではこの状態だったのだ。


 才色兼備と言えば聞こえが良かった。

文武両道の傾国の美女と言われた私にも苦手な事はあった。

 

人と話す事が嫌いだった。


 IQが10離れると感情の共有が出来ないと誰かが言った。全くその通りである。生まれてこの方家族以外とまともに話した事は無い。本や音楽,芸術のみが私を癒してくれると思っていた。が,裏切られた。芸術が裏切ったのではなく,神がそれを許さぬように視界を奪った。最初何が起きたか分からなかった,ただ将来への不安が暗闇となって目の前に広がった。「いくら頭が良くても,問題が読めないんじゃ意味が無い」と私の価値は失われた。

 

 両親の努力によりVR技術の発展,そして失われた五感の限定的復元が可能になった。カメラで写した映像を脳へ送り,私は再び暗闇の向こうを見渡した。しかし,目の前にはただ暗闇で見えなかった不安が詳細に見えるようになっただけである。充電が無くなったら目が見えなくなる自分を,何処かが壊れたら目が見えなくなる自分を誰が雇うと言うのだろう。

 

私は目を閉じた。

暗闇に閉じこもった。

 

そんな中だった,ある歌に出会ったのは。

私は彼女(・・)の作る歌に魅了された。

誰かの為に自分の思いを届ける気持ちに。

 しかも,彼女(・・)の妹さんも全盲らしい。目と共に心を閉ざした妹さんの為に曲を作り始めたらしいが妹とさんが聞いているとは限らないと言うコメントにハッとしていた。少し抜けている彼女(・・)も...いやいつの間にか彼女(・・)自身が好きだった。

 

 勝手に追い風を受けて,二番目の兄にこの事を話した。兄は気恥しそうにおかえりと言ってくれて,とても嬉しくて,カメラ越し映る涙の先には彼女(・・)が居た。


 少し昔を思い出し,再び周りへと集中する。私は今視力に頼らない視界を得ようとしている。NPCの中に【心眼】と言うスキルを持っている人が居た。あわよくば同じようなスキルを手に入れることが出来れば現実にも役立つかもしれないし,出来なくてもゲームの中で盲目を克服出来れば兄達二人は驚いてくれるだろう。


『ギュッ!』


 -スライム(Lv2)から3ダメージ受けました。-


「邪魔しないで。」


 -スライム(Lv10)に27ダメージを与え,撃破しました。経験値14獲得。Lvが4に上がりました。-


 ここら辺はスライムしか出てこないけど数が多い。こいつらは丸い形状をしているらしい(・・・)ので慣れてしまえば一撃で仕留められる。気配は辿れるようになったがそれだけではダメらしいので他の視点からも見る必要があるようだ。


「コウモリやイルカなどの生物は超音波で周りを知るらしいから元素力でも飛そっかな?」


 思い立ったが吉日,早速元素力を周囲に放つ。


 -元素魔法【探知】を習得しました。-


 違うそうじゃない。まぁ取り敢えず使ってみよう...


 -元素魔法【探知】を使用します。-


 おお!真っ黒な世界の中で確かに見える!色は分からないけど...


『ピギュ?』


 スライム...貴方そんなに可愛くないわね。


 -?スライム(Lv15)に54ダメージを与えました。-


 ?!硬い!


『ギュッ!』


 -?スライム(Lv15)から36ダメージ受けました-


「さっきまでのスライムとは格が違う訳ね。」


 上等よ,貴方で心眼を開花させるわ。


 -探知を解除しました。-


 視界が再び闇に包まれる...だけど貴方は逃がさない。


 -?スライム(Lv15)に14ダメージを与えました。-


「それたかしら。」


『ギュギュ!』


「右ッ!」


 -?スライム(Lv15)から7ダメージ受けました。-


 避けきれなかったけど,反応は出来てる!


「ふぅ...」


 私はその場に立ち尽くす...次の攻撃を必ず当てる為に!


『ギュッ!』


「そこだ!」


 -?スライム(Lv15)に85ダメージを与えました。-


 だんだんわかってきた...いや私の元素が教えてくれる!足裏に伝わる僅かな振動を元素により増幅させ,正確な位置を計り出す。


「踏み込み左!」


『ギュッ!』


 私の体の横をスライムが通る...すぐさま着地点から移動までの位置を把握する。更に漂う気配がそれが正しいと教えてくれる。


「貴方の負けよ。」


 -■■■スライム(Lv15)に116ダメージを与え,撃破しました。経験値38,605獲得。Lvが35になりました。スライムシールを手に入れました!-


「経験値美味...」


 -スキル【心眼】を習得しました。-


 よしっ!【心眼】を手に入れた!こっちのスライムカードは...


【■■■スライムシール】(上級・スペシャル・シール)

 ・このシールはアクセサリーに付ける事が出来る

 ・打撃攻撃50%軽減

 ・斬撃攻撃50%増加

 ・スキル【自己再生-強】使用可能

 ・スキル【分身】使用可能

 ―ピピギュイイ。 byスライム―


 こっちもこっちでやばいわ...

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ