プロローグ〜追放すると切り出された〜
初めましてアンドこんにちは。ほっためぐなるものと申します。
タイトル通りです。追放ものというものを書いてみました。
追放ものじゃないけど
恋愛特異点の異世界物語~~自称底辺女神の気まぐれと怨みで異世界に召喚されたらみんな一緒だった件~~
も一緒によろしく。
仲間のために戦う。それが自分の道。
剣を振るう、弓を放つ。魔法など使えず、回復など望めず。それぐらいしかできないから、全力でやってきた。信頼できるものと一緒にいたいというのは当然だ。きっと誰もが、そう思っているのだろう。
いつだってそうだ。自分もそうだし、周りもそう。人は戦いつづけている。仲間と一緒に。全力で冒険に望む。仲間たちも信頼を続けて、それが永遠に続くと思い込む。
だが、世の中に絶対はないわけで。
『ははーん、お前追い出されたのか。まあ元気出せよ』
『直々にいらないって言われちゃってさあ……。弱いって』
『畜生! 俺は許さねえ! 追い出したやつに復讐してやる!!』
追放。いきなり仲間内から追い出されること。それに対しての恨み辛みの声、悲しみの怨嗟。人生が変わるほどの大きな出来事だ。いろいろな反応、それを見たり聞いたりしていた。
ただ、あくまでそれは横目で見た聞いただけのこと。確かに追放されることは、悲しいことだし辛いことだ。怒りたくなるし、恨みたくなる気持ちもわかる。だけれど、気持ちがわかるだけだ。はっきり言ってしまえば関係ないだろう……。誰もがそう思う。まさか自分が。自分がそうなることはないだろう、と。
ついさっきまではそうだった。追放などとは、全くもって関係ない立場であった。そうだったのである。
だが。
「話ってなんだ? みんな揃って」
「ああ、来たか。実はお前に伝えたいことがあってな……」
ああ、もう一度言って仕舞おう。
本当に、世の中に絶対も。関係ないもないのである。
「と、いうわけだブッチ。お前をパーティから追放することにした」
自分が身をもって、経験するとは思わなかったけど。
さてまずはプロローグです。
次から話が、広がります。