第1章 登場人物紹介と裏話
*マサル
柴居 將〈しばい・まさる〉
後のシヴァ
転移時23才
建築資材の卸売会社に勤める会社員
幼い頃から空手を始め、黒帯の腕前
幼馴染みで恋人の天鳥愛里との結婚を控えていたが
式の2ヶ月前に異世界に転移
色々あって闇堕ちし、本編であんなことになった
本編では116話『代表者会談 1』から登場
名前の由来は本編166話の後書きに記載
*愛里
天鳥 愛里〈あまとり・あいり〉
当時23才
マサルの近所に住む幼馴染みで恋人
姐御肌で強気な性格
式の2ヶ月前に婚約者が失踪
イナトリ帰還後の話に登場する予定(まだ書いてない)
『求婚』の外国語訳をもじって命名
*サキ
野須江 咲〈のすえ・さき〉
転移時21才
美容専門学校卒、美容師見習い
元は明るく活発な性格だったが
転移後のアレコレですっかり内向的になった
マサルとの間に男児・サトシをもうける
ヴァーロートの命令で夜這いと屋敷での監視をした
本編に登場する鳥の魔獣のどれか(さあどれかな?)
『生贄』の外国語訳をもじって命名
*ヴァーロート・ド・エル・ユスタフ
ユスタフ帝国第一皇子
初登場時22才
赤毛で長身、切れ長の目をした青年
好奇心旺盛、野心家、異国人が嫌い
戦力にするため魔獣の研究をしていた
皇帝になったが、おイタが過ぎてマサルに成敗された
『大渦』の外国語訳をもじって命名
*ヴィエースト・ド・エル・ユスタフ
ユスタフ帝国第二皇子
初登場時18才
赤毛でやや長身、穏やかな目をした青年
気弱で控えめな性格
兄のように国のために働きたいと思っていた
婚約破棄後、幽閉先の屋敷で毒殺された
『珊瑚』の外国語訳をもじって命名
*オーヴォルト・ド・エル・ユスタフ
ユスタフ帝国皇帝(当時)
70代
赤毛に白髪が混ざっている細身の老人
戦争狂で常に諍いを起こしたがる
親類縁者を帝位簒奪を恐れて殺害
それもあってヴァーロート達は父親を恐れていた
帝城地下牢に投獄後数年で死亡
『大波』の外国語訳をもじって命名
*タラティーア・フローガ
カサンドール王国 王女
初登場時14才
長い白髪と青い瞳、白い肌
活発でわがままな末っ子お姫様
政略結婚相手のヴィエーストに一目惚れする
後に洗脳されマサル=シヴァの子を産む
本編では158話『亡国の姫君』から登場
*マルスカヤ・フローガ
カサンドール王国 国王
60代
肩までの白髪と青い瞳の恰幅の良い老人
性格は優しく穏やか、争いを好まない
人の良さが祟って処刑(斬首)
*サマリアーナ・フローガ
カサンドール王国 王妃
50代
長い白髪をきっちり結い上げている、細身の夫人
マルスカヤと同じく、おっとりした性格
人の良さが祟って処刑(斬首)
*ガルティヤ・フローガ
カサンドール王国 王太子
22才
長い白髪を後ろで縛っている、長身痩躯の青年
人懐こくて活発、誰とでもすぐ打ち解ける
ヴァーロートの部下によって毒殺された
*ラズルーカ
カサンドール王国 王宮勤めの女官
当時30代後半
栗色の長い髪を結い上げている細身の女性
タラティーアの世話係として同行
本編では116話『代表者会談 1』から登場
『別れ』の外国語訳をもじって命名
*クドゥリヤ
シヴァとタラティーアの間に生まれた第一子
黒髪、青い瞳の男児
乳飲み子の頃にサウロ王国の襲撃で行方不明に
本編では序盤から名前を伏せて元気に活躍
*イナトリ
伊奈鳥 智史〈いなとり・さとし〉
18才
進学校に通う高校3年生、眼鏡男子
カリア列島の更に南にある無人島に転移
色々あってユスタフ帝国に身を寄せる
本編では95話『イナトリ』から登場
『天災』の外国語訳をもじって命名
【裏話】
マサルは皇帝一族を全員殺し、実権を掌握してから初めて『シヴァ』と名乗り始めます
名字の『柴居』と、ヴァーロートの名前を合わせ、マサル自身が付けました
あと、普通に神話とか好きなのでそちらからも
あんなことがあってもヴァーロートを憎みきれず、僅かにでも名を残そうとしたようです
ヴァーロートは悪い意味で父親であるオーヴォルトに似て疑り深く、嫉妬心が強い青年でした
お気に入りの部下であるマサルが弟のヴィエーストと仲良くしているのが気に食わなかったのもあります
それ以上に、カサンドール王国という後ろ盾を得たヴィエーストがいつか自分を蹴落とすのではないかと恐れていました
ヴィエーストにそのつもりは全くありませんでした
サキは保護された時からヴァーロートの部下でした
恩を返すため、自分の気持ちを殺してマサルに抱かれにいったり、彼がタラティーア姫の幽閉先を探っていると密告したのもサキです
一緒に暮らすようになってからも、屋敷内での様子を逐一報告させられていました
タラティーア姫に対する嫉妬もありました
何も知らないマサルが思い悩んでいるのを目の当たりにして、自分のやった事を悔い、子供もろとも死ぬ事にしたのです
結果、魔獣化した上に意識が残るという最悪の事態になりましたが、これは彼女に対する罰です
『人狩り』で何が行われたのかは
本編56話『二十年前の真実 1』と、57話『二十年前の真実 2』に詳細が書かれています
サウロ王国の別動隊が帝城を襲撃した話も
この辺りのエピソードは他にも重要な点があります
魔獣化の条件は、厳密に言えば『生きた人間を獣に喰わせる』だけではありません
『人間が』
『わざと/明確な意志を持って』
『獣に生きた人間を喰わせる』
この三つが条件です
自ら喰われるのも二番目の条件に含まれます
人間の業を喰らうと魔獣に堕ちてしまうわけです
それとは別に自然発生する場合もあります
第1章をお読みいただき、ありがとうございました。
ラスボス誕生秘話的なアレなので、全体的に重苦しい展開になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
この過去の出来事、本編の主人公であるヤモリ君は知る由もありません。シヴァが最初から悪人ではなかった、という事だけでも皆様に伝わったら嬉しいです。
さて、
あまりにも第1章が暗過ぎたので、次回は閑話としてヤモリ君達の日常をチラッとお見せします。
本編終了後もみんなで和気あいあいと楽しく過ごしてます。
その後の第2章はオルニスさんの過去話にする予定です。
書き溜めてから更新しますので、しばらくお待ち下さい。




