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風船が萎むように、元の気の抜けた表情に戻っていく。
「まったく…たまにチャンネルが合うから怖いんだよな」とチャツネ。
チャツネがタブレットを拾った。
「無いかなー、悪党をやっつける依頼。おっ!!」
新しい依頼。
しかも高額だ。
「よしよし。とうとう、運が向いてきた!」
チャツネはさっそく、依頼主とやり取りを始めた。
霧の惑星シャールの大都市スミガン。
ルートレーグ氏のオフィス。
チャツネとガツビィの2人は、とんでもなく座り心地の良いソファーに座り、依頼主であるルートレーグと向かい合っていた。
ルートレーグは、この星で1、2を争う大企業のCEO。
頭のハゲあがった、太った巨漢だった。
やたらとお尻をフリフリして歩くセクシーな秘書が、3人の前に飲み物を置き、やはりお尻をフリながら退出してから、ルートレーグはその口を開いた。
「私は今でこそ、金持ちだが…」
彼の太い指にはめられた、いくつもの高価な指輪がキラキラと光った。




