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チャツネが戦闘中に見せた、あまりに無防備な姿。
自ら窮地に陥ったとも、とれる。
「このマヌケが!!」
マーシュが両手をチャツネに振り下ろす。
チャツネがレーザーガンを真上に向けて撃った。
まるで、見当違いの方向だ。
「!?」
再びマーシュは戸惑った。
しかし、その両手は止まらない。
チャツネの両手を胴体から斬り落とさんばかりの勢いで。
刹那。
上方向より舞い降りた、一条のレーザーが、マーシュの右手の甲を貫通した。
「ギャッ!!」
マーシュは痛みに怯み、信じられないように自分の右手を見た。
チャツネが再び銃を撃った。
背中を見せたまま。
今度はマーシュの左側からのレーザーが、左脚の太ももを貫く。
「ぐわっ!!」
マーシュが倒れた。
わけがわからなかった。
ただ、撃たれたのは事実だ。
「あらあら、調子悪くなっちゃったかな?」
チャツネが笑いながら振り向いた。
3発目を撃つ。
マーシュに向けてではなく、斜め上方に。




