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チャツネは、ようやく納得した。
倉庫で拾った鍵。
これが『惑星爆弾』の取引で、何か重要な物だったのは間違いない。
おそらくはランスが、チャツネの煙幕か、グスターヴ軍の襲撃によって慌てて落とした。
そのことに途中で気づいたランスは、晴れ始めた煙の中で、チャツネが鍵を拾うのを見たのか?
(すると、この鍵は奴らが、こんなあからさまで強引な手段まで使わないといけなくなるほど重要な代物ってことだね)
チャツネはガツビィを後ろに庇い、レーザーガンを構えた。
実弾系の銃はエアカーが横転したときに、どこかへ飛んでいった。
無防備に近づいてくるスキンヘッドの男に、チャツネはレーザーを、お見舞いした。
男が、さっと左手を身体の前に突きだす。
男の左手からレーザーを無効化するフィールドが展開された。
チャツネは、男が両手にゴツゴツとした大きなグローブを装着しているのに気づいた。
「そんなもの効かない。早く鍵を出しなよ」




