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「わ! ボクは、おばあちゃんじゃないよ!」とモッキュ。
「こらー!! ジジイ、モッキュに何すんだよ!!」
ジローが怒った。
「じいちゃん!」
チャツネも怒る。
「おじいちゃん、苦しいから放して」
モッキュの言葉に、ガツビィは両腕を離した。
「分かったよ、ばあさん」
ガツビィがモッキュに微笑む。
「ばあさん、しばらく見ないうちに、ずいぶんモフモフになったのう」
「じいちゃん! そのクマちゃんは、ばあちゃんじゃないって!!」
チャツネがツッコむ。
ガツビィが大人しくなった隙に、ジローがモッキュに指示を出す。
「モッキュ、スキャンして」
「オッケー、ジロー」
モッキュが腕時計型モバイルを使って、チャツネをスキャンした。
賞金首のデータを、一瞬で照合できる仕組みだ。
「チャツネ・ブロウウィンさん、20万クレジットだね」
モッキュが言った。
「外れか」とジロー。
「ちょっと! 失礼でしょ!」
チャツネがジローに怒る。




