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22時30分
謝恩会を終えると講師達と二次会へ向かった。
最初に頼んだビールが美味しくて仕方なかった。
無事に卒業式を迎えられた、
全員が就職先を決めて、
自分の決めた道に進んでいく。
専門学校に入ってくる子達は、当時の自分も然り、
ある程度しっかりと将来を見据えている。
なりたいものが決まっているから、
専門学校を選んでいる。
だから比較的、前向きな生徒が多い。
それでも就活がうまくいかない時期が長くなると
下を向いてしまう子もいるし、
諦めようとする子もいる。
また前を向くきっかけを自分が与えられた事や
短い時間の中でも信頼してもらえた事は
誇らしい気持ちさえあった。
ホッとしたような、寂しいような、そんな気持ち。
家に帰る頃にはすっかりお酒が回っていて、
久しぶりに着たスーツを脱いでハッとした。
鞄の中から取り出した白い封筒。
封を開けると、一枚の便箋。
「今日、22時30分、
あそこのコンビニの近くの公園で待ってます」
それだけが記された手紙。
時計は既に23時40分を指していた。




