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秋雨  作者: 桜田環奈
13/38

22時30分


謝恩会を終えると講師達と二次会へ向かった。


最初に頼んだビールが美味しくて仕方なかった。


無事に卒業式を迎えられた、


全員が就職先を決めて、


自分の決めた道に進んでいく。


専門学校に入ってくる子達は、当時の自分も然り、


ある程度しっかりと将来を見据えている。


なりたいものが決まっているから、


専門学校を選んでいる。


だから比較的、前向きな生徒が多い。


それでも就活がうまくいかない時期が長くなると


下を向いてしまう子もいるし、


諦めようとする子もいる。


また前を向くきっかけを自分が与えられた事や


短い時間の中でも信頼してもらえた事は


誇らしい気持ちさえあった。


ホッとしたような、寂しいような、そんな気持ち。


家に帰る頃にはすっかりお酒が回っていて、


久しぶりに着たスーツを脱いでハッとした。


鞄の中から取り出した白い封筒。


封を開けると、一枚の便箋。



「今日、22時30分、


あそこのコンビニの近くの公園で待ってます」



それだけが記された手紙。


時計は既に23時40分を指していた。

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