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ぼっちだった俺が異世界に行ったらモテモテになった件について  作者: 紅魔郷の住人
第八章 異世界で最高(仮)のパーティをした件について
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第七十話 食材の真実

新年初投稿となる、第七十話!

辛い出来事を超え、やっと明るい物語へ前進す……る……?

……いやいや、世の中そんなに甘くはなかったわ、やっぱり。

誰か変わってくれええええええ⁈(by紅魔)


新年による、初投稿の(二回目)、新章スタート!

どうぞお楽しみください!

「お帰り、皆~! 私一人だと量が多くて大変だから助かったよ、ありがとう!」

「あ、あはは……。いつもおいしいご飯をごちそうになってますので、これぐらい大丈夫ですよ」

「そう? 助かるよ~」


 キーラさんは嬉しそうだ。

 その笑顔とは別に、俺とリィスとシオンさんは苦笑いしている。

 店の中に入る前に、三人で買った材料でキーラさんが何を作るか予想してみた結果……。

 何も浮かんでこないという、他人が聞けばどうでもいいことだが俺たちにとっては大問題という事態が発生した。

 そんなわけあって、現在はキーラさんの行動に三人が固唾を飲んで見守っている訳なのだが……。


「三人とも、私の事じっと見てどうしたの? もしかしてどこかに何かついてたりするのかな?」

「あ、いえそういうわけでは……!」

「う、うん! 急に沢山買って来てって言われたから、なんでかなって思ってて……!」


 唐突にキーラさんから話かけられ、答えに戸惑った俺にすかさずリィスがフォローを入れてくれた。

 なんていい子なんだ。あとで甘やかそう。

 ……ちなみに、俺はロリコンではない。だが、可愛い年下の女の子が助けてくれたんだ。それくらいの事をしなくては。


「あら、もしかしてシオンさんから何も聞いてないの?」

「シオンお姉ちゃん、何か知ってるの?」

「え、私に聞かれても困るわよ。心当たりがないんだけど……」

「もう、自分で言って忘れないでよ~。明日にはシャルやユウナさん達が目覚めそうなんでしょ?」


 ……は?

 キーラさんは今、なんて言った?

 俺の聞き間違いでなければ、記憶を失ってずっと眠ってた皆が目覚めるとかなんとか……。

 というか、もう一つ気になる事が。


「なんで黙ってたんですか、シオンさん!」

「そ、それは……。コウを驚かそうと思って……。本当は私も言いたかったけど、目覚めるまで内緒にしておいていきなり現れた方が……さ、サプライズになるかなって……」

「……シオンお姉ちゃん、多分そのサプライズいらない……」

「え……そ、そうなの? でも私が読んだ本だとこうしたら男の子が喜ぶって……」

「間違ってるよ。やり方は間違ってないけど、やるタイミングが完全に間違ってるよシオンお姉ちゃん」


 リィスがシオンさんに何やら説教じみた事をしているが、俺の関心はそこにない。

 ユウナ達が……シャルさん達が復活する……!

 その事実だけで、俺の胸の中は喜びの気持ちでいっぱいになった。

 またこの世界で一緒に冒険できる。それだけで嬉しい。

 ……今までの、この世界に来る前の俺だったら、きっとこんな事は思わなかっただろうな。


「……待てよ。と言うことは……」

「コウは察し着いたようね」

「え? なんのためか分かったの?」

「うん。四人の……退院祝い? みたいな感じかな」

「まぁ、そうね。退院祝いというよりかは、お帰り会みたいなものかしら」


 お帰り会って何だろう。あんまり聞かない言葉だなぁ……。

 でもまぁ、何がしたいのかは理解できた。

 三人がかりで買ったあの食材で、豪華な食事を作って迎えようという事なのだろう。きっと。

 だが、確か結構な量があった気がする。料理にはあまり自信はないが、俺も手伝おう。


「あの、良かったら俺も手伝いま……」

「そのお祝いに、今噂になっていて、人気の『ダークホール』っていう料理をしようかなって。だからコウマ君たちに買い物を頼んだのよ」

「……ふぁ?」


『ダークホール』?

 なんだその禍々しい名前の料理は。なんか食べてはいけない気がするのだが……。

 あとついでに悪寒と冷や汗が止まらない。なんでだろう、『ダークホール』という名前は初めて聞いたのに、どこか知っている気がする。

 とりあえず、気になって仕方ないから調理法を聞いておくか。


「あ、あの……。それってどうやって作るんですか?」

「それが、聞いたらすっごく簡単でね。部屋真っ暗にして用意した食材を入れるだけでいいらしいのよ」

「へぇ~。最近そんなのが流行っているのね」

「リィスやってみたいかも!」

「でしょ~? コウマ君はどう思う?」

「あはは……。いいんじゃないですかね……」


 そういいつつも、紅魔の背中には冷や汗がびっしりになっていた。

 ……俺は何馬鹿な事を口走っているんだ⁈

 何が『いいんじゃないですかね』だよ! キーラさんがやろうとしているのは向こうの世界でいう『闇鍋』じゃねぇか!

 なんでそんなもんが今流行ってるんだよ! というかなんでキーラさんそれをお祝いの料理にしようとした⁈

 闇鍋なんてもん、絶対にお祝いに出す料理じゃないと思うんだが……。


「お兄ちゃん? 心なしか、表情が少し曇ってる気がするんだけど……」

「き、気のせいだよ。沢山の買い物をしたときに何回も往復したからじゃないからかな、多分!」

「そ、そうならいいけど……」


 くそっ、こんな純粋な目をした子に教えられない!

 本当は闇鍋ダークホールがどんな料理なのかを。使う食材によっては危険な料理になりかねない事を!

 だが、ある程度まで準備が整った今、この真実を言ってもいいのだろうか?

 まず信じてもらえるかわからない。ついでに言うなら、なんで俺がそんなことを知っているのかという話になる。

 俺はまだ皆に俺が転生者だと言った記憶がない。

 なんで言ってないかも自分でよく分かっていないけど……言ってはいけない。そんな気がする。

 ここはとりあえず、皆に従っておくんだ。たとえこの先にどんな未来が待っていたとしても。


「じゃあ、私準備あるから! 今日はありがとうね皆!」


 そう言うと。キーラさんは足早に厨房に向かった。


「はーい……。貴方たちはどうするの?」

「私はちょっと疲れちゃったなぁ~……」

「俺もそうですね……。どこか行きたい所でもあったんですか?」

「……別にないわよ。聞いてみただけ。なら、各自自室で休みましょ」

「さんせ~い!」


 リィスが嬉しそうに自室に戻っていく。本当に疲れていたようだ。

 それに比べて、シオンさんの表情は曇っている。リィス以上に疲れているのか、あるいは別な理由があるのだろうか……?

 ……だめだ。頭が回らない。俺も疲れの影響か、眠気の影響か知らないか完全に……。


「……⁈ ちょっとコウ、大丈夫⁈」

「ふぇ……?」


 ダメだ、ねみゅい……。


 ---------------------------------------------------------------------


「……んん……」


 俺は……何をしていた?

 確か、キーラさんから頼まれた買い物を終えて帰ってきて……。

 そこから……。そこからの記憶がない。


「目が覚めたかしら?」

「その声は……シオンさん? どうして俺の部屋に……」

「どうしてって、決まってるでしょ? 貴方を介抱してたのよ。急に倒れたから何事かと思ったけど、その様子なら大丈夫ね」

「は、はぁ……。ありがとうございます……」


 どうやら倒れて意識を失っていたみたいだ。それほどまでに疲れていたのだろう。

 ちょうどシオンさんがそこにいてくれて助かった……。

 もし誰もいなかったら明日の朝までは倒れた場所にいただろう。リィスとシオンさんは自室にいただろうし、キーラさんは厨房に籠り切りだっただろうから。


「じゃあ、私はもう行くわね。大丈夫そうなら、いつまでもコウの部屋にいるわけにもいかないし」

「あ、はい……」


 そう言っていたシオンさんの横顔は、どこか悲し気だった。

 何故だかわからないけど、俺にはそう見える。そんな気がする。


「……待ってください、シオンさん」

「何? 何かまだ用があるの?」

「いえ、良かったらどこか出かけませんか? 少し休んだので体力戻りましたし、介抱していただいたお礼も兼ねて……」

「……」


 俺の言葉に、シオンさんは何か考え込むような仕草を見せる。

 少し時間が経って、俺に笑顔を見せた。

 ……なんだろう。凄くいい笑顔なのには変わりないんだけど、背中の寒気が止まらない。


「そう。コウがそういうのなら、その言葉に甘えさせてもらうことにするわ」

「は、はぁ……」

「ほら、早く支度しなさい。これからデートしに行くんだから、男の子がエスコートするのは当然でしょう?」

「……は?」


 えーっと……今シオンさんが言った事がよく理解できなかった。

 俺の気のせいでなければ、単なるお出かけの事を『デート』と言われたような……。

 それにエスコートだって? たった今思いついた事だから、プランも何もないんだが。


「え、えと……。エスコートとかするのならちゃんと考えますので、また後日に……」

「だめよ、今行くの。コウが言ったんだから、そのくらいしなさい」

「ええ……」


 俺が言ったらその瞬間から行動しないとだめみたい。なんだそれ。

 ああ、俺の意志とは別にシオンさんに腕を引っ張られる。頼む、痛いから力強く引っ張るのはやめてくれ……!


 気が付いたら、俺はすでに着替えをさせられ玄関先に立っていた。

 本当に俺の意志とは全く関係なしにシオンさんと出かける事になった。

 夜景輝く、この帝都を。


……せーの!

明けましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!

(遅い。今一月六日(投稿したとき))

皆さん、正月はどのようにお過ごしになりましたか?

初詣かな? お年玉をもらった子供たちは何か欲しい物を買いに行ったのでしょうか?

そして新年と言えばいろんなおいしいご馳走!

皆はたらふく食べましたか? 正月太りには気をつけましょ……(強打)。


……はっ! 私はいったい……?


気、気を取り直しまして……。

今回のお話で新章突入したわけですが。楽しそうですね、闇鍋。

そのお話を書こうとしたのに、やったことないんですよね私。

お話で聞くか、アニメで知るか、それとも誰かがやっているとこを見るだけか……。

だから、ここからは私の想像でしかない事になるんですよ~。

確か闇鍋ってあれですよね? 接着剤とかノリとかスパナとか入れても問題ないやつですよね?

(知識が偏っているただの危ない奴)


……まぁ、いつかやってみたいですね!


そしていつも読んでくださっている読者の皆様、新年もこの小説を、今回のお話もお読みいただいて感謝感激です!

2020年も頑張ってまいりますので、これからも『いせぼっち』の事をよろしくお願いします!

また、評価ポイント(ブクマ、感想、レビュー)いつでもお待ちしております!


では皆さん、次回第七十一話にてお会いしましょう!

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