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ぼっちだった俺が異世界に行ったらモテモテになった件について  作者: 紅魔郷の住人
第一章 異世界に行ったら苦労した件について
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第五話 新天地……騒動は付き物⁉

一カ月ぶりの投稿お許し下さい!

第五話、開始です!

 高い建物、立派な宮殿、高級な服を着る人々……

 紅魔こうま達三人は新しい街……彼らにとっての新天地に来ていた。紅魔が異世界生活を始めてからこの世界の時間で一カ月が経過。

 レベル(ステータス)も最初の頃よりだいぶ上がっている。それは、ユウナとローラも同じだった。

 そこで、ユウナが二人にある提案をする。


「レベルもだいぶ上がった事だし、そろそろ新しい街に行かない?」

「新しい街……か?」

「うん! お金もあるし、装備品も色々買いたいから……どうかな?」

「いいと思います!」

「うん。僕も賛成かな」

「……余計なのが一人いなければもっとよかったのに」


 今の小声の独り言は聞かなかった事にしよう。

 紅魔はそう硬く誓った。今後、こういう独り言を聞いたら、絶対に。



 目に映るものが新しく、新鮮だったため、つい先日の出来事を紅魔は回想していた。

 ふと隣を見ると、紅魔の顔を覗き込むようにして見ている二人に気付く。


「あ、あの~……。なにか……?」

「ううん。なんかずーっと止まっていたから……。大丈夫?」

「なにかありました?」

「いや……。ちょっといろいろね」

「そう……」


 因みに紅魔はユウナとローラには慣れ、話し方も一般人のそれと変わらなくなった。二人以外の人物には、あんまり話しかけないが。

 三人は、新しい街――『レルミア』のギルドで登録を済まし、ユウナの当初の目的であった買い物に赴くことにした。


「どんな装備があるのか楽しみだね!」


 とても意気揚々とした雰囲気で武具店に入る三人。だが、その気分はあっさりと打ち砕かれることになる。


「た、高い……」

「私の持ってるお金じゃ全然足りない……」

「レルミア製の商品は良く、その分値段も張ると聞きましたが……。まさかここまでとは……」

「そんなにいいの? この街の武具は」

「ご存知ないのですか、コウマさん。その品質の良さに、わざわざ遠方から買いに来る方もいるほどなんですよ」

「そうなんだ……」


 ローラの解説で色々と納得する紅魔であったが、装備品が買えない事に変わりはない。

 三人は武具店を後にすると、真っ直ぐギルドに向かった。お金が足りないなら、依頼をこなして貯めるしかない。当たり前の考えからの行動だった。


「……多額報酬の依頼があるといいわね」

「それを願うしかないですね……」

「あははは……」


 三人は暗い気持ちでレルミアのギルド内に入った。依頼を受けようと掲示板に向かう。

 が、ギルド内は騒然としていて、受付の係員が館内を慌ただしく駆けまわっている。とても依頼を受けられる様子ではない。


「あ、あの……何があったんですか?」

「あ、先程登録してくださったコウマさん! ええと……これはですね……」

「王女の脱走です」


 紅魔が話しかけた係員が返答に困っていると、代わりに先輩格の係員が答えた。こんなところでもしっかりと上下関係があるのは、何処でも変わらないんだと紅魔は実感。

 紅魔はのんびりとしていたが、ユウナとローラは慌てていた。


「お、王女様の脱走って! 一大事じゃないですか⁉」

「なんでコウマ君はそんなに冷静でいられるの⁉」

「そ、そんな事言われても……」


 紅魔の住んでた所ではほとんどない(多分無い)経験。あまり実感がわかないのも無理が無い。

(どうリアクションすればいいんだろう……)

 何か参考にと、紅魔はギルド内を見渡す。皆、ユウナ達と同じような反応をしている。ただ、慌てているというよりかは、ソワソワしているみたいな感じだ。


「なんで皆楽しそうなんだ?」

「それはですね……。実は王女様の脱走は今回が初めてではないんです」

「へ、へぇ~……」


 毎回脱走するお姫様はどうかと思うが……。今は気にしない事にした。紅魔は内心凄くツッコミを入れたいと思っているのだが。


「そこで王様が緊急クエストという事で王女様捜索を……」

「緊急⁉」

「クエスト⁉」


『緊急クエスト』。その単語を聞いただけで二人の態度、目の色が変わる。その変化に、紅魔が一番驚いた。勿論、紅魔は何が何だがさっぱりわかってない。


「それっていったい……」

「報酬がいつもの依頼より多い依頼の事だよ、コウマ君! いつもはめったにないんだけど……」

「これはチャンスです! 一気に稼ぐ事が出来ます! どうですか、コウマさん」

「う――ん。二人がいいなら……」

「やった! 決まりですね!」

「うん! すみません、この依頼受けます!」

「は、はい!」


(簡単に受けちゃったけど……。大丈夫なんだろうか……)

 少し不安に思いながら紅魔は緊急クエストの張り紙を取り、詳細を見る。

 それには、『期日は発生から三日後。宮殿に連れ帰った者には多額の報酬を出す』と書かれてあった。脱走の為、期日は無制限だと思っていたが、そうではないらしい。


「このクエスト、期日があるんですが……」

「あ~……なんでも三日たつと帰ってくるらしいので……」


 三日経過すると帰るって、それは脱走と言えるのだろうか……

 紅魔の想像していた脱走とは、まったく違う。その事に彼は驚きを隠せなかった。


「手分けして探しましょう! その方が効率が……って、ギルドにいた人がもういませんわ⁉」

「えぇ⁉ 急いで探さないと! 行くよ、コウマ君!」

「え、あ、ちょっ……」


 二人の勢いに押されるがまま、紅魔はギルドの外に出る。しかし、こういうのもありかなと内心思う紅魔であった……





 一方、レルミアの何処か……


「……今日は絶対に帰らないんだから!」


 辺りを警戒しながら逃げている女性が一人……

いかがでしたか?次回からなるべく早く投稿します!これからもよろしくお願いします!

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