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雪の夜

作者: あああ

また、1日が終わるんだな。

車を深夜のコンビニに停めて、降り行く雪を見ながらそんなことを思った。

缶コーヒーを飲み、憂鬱な溜め息が窓を曇らせる。

昔は、もっと充実した未来があることを信じて疑わなかった。 毎日、疲れた顔をして夜遅くに帰ってくる営業マンの親父を見てこんな大人にはなるまいとしてきたのに。

車に降る雪は少し勢いを増し、どんよりとした重さが次第に積もっていく。

「はぁ〜、明日も仕事かぁ」

独り言が深夜の静寂に埋もれていく。

さらに憂鬱な気持ちが積もらないうちに車のエンジンをかける。そして、気付け薬にと昼に買った、栄養ドリンクをひと煽りする。

雪が地面を湿らせているうちに家に帰ろうと気合いを入れてハンドルを握る。

家族はもう寝ているだろう。

もし、いまの自分を息子が見たら、たぶん、むかし自分が思ったことを思うだろうか?

少し、顔が歪むのがわかった。

「はぁ〜、明日も仕事かぁ」

独り言が深夜の静寂に溶けていく。

車をバックさせながら思う、1日が終わるんだな。 と。


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