第6話星野編
「では、君に私がいない間してもらいたい事を説明する」
今日は明日から先輩が北海道にいくのでその説明を受けている。
「はーい」
「そんなにする事も無いのだが、文化祭のパンフレットの表紙のイラストを応募している。明日、締め切りなので私が帰って来るまでに5つほどまでに減らしておいてほしい」
へえ~この学校パンフレットの表紙応募で決めるんだ。そういえば、張り紙があったな。龍起カノンさんも応募しよう。とかいってたっけ。
「わかりました。いったい何枚ぐらい届くんですか?」
この学校の生徒は、200×3で600人ぐらいいる。全員応募したらさすがに、しんどい。
「濱口先輩に聞いたところまあ、100枚ぐらいだそうだ」
でも、意外と多いじゃないか。
「それぐらいだ。紙はこの引き出しに入れといてくれ。絶対に無くすんじゃないぞ」
「わかりました」
「では、がんばってくれ」
「お土産期待してます」
「ああ、わかった」
そんなことがあったのが一昨日のことだ。
昨日、濱口先輩と森本先輩で残り50枚まで減らした。今日、25枚まで減らそうかなと考えている。というわけで、濱口先輩と森本先輩に連絡をして、待っている所だ。
ガラガラ
「オトモ君来たよ~」
「こんにちは、濱口先輩。森本先輩はどうしたんですか?」
「真里ちゃんは、ちょっと先生に用事頼まれちゃって少し遅れるけど、もうすぐ来ると思うよ」
「そうなんですか」
「昔から、色々頼まれる子だからね~」
昔からってどういう事だろう?
「濱口先輩と森本先輩どういう関係ですか?」
「幼なじみだよ。幼稚園から中学校まで一緒でここの受験会場でばったりあってね。お互いにびっくりしたよ。ここの高校受けるのは知らなくてね」
そんな事もあるのか。
「珍しいこともあるんですね」
こんな、話をしていると。走ってくる音が聞こえた。
ガラガラ
「すいません。遅れました」
そんなに、遅れてないし。先輩に謝られるのイヤだな。
「いいですよ別に」
「そうそう、真里ちゃん先生に頼まれてたもんね。じゃあ、始めようか。オトモ君、出してくれる?」
「わかりました」
ん? 無い!嘘だろ……
「あの、先輩たち持ってったりしました?」
「なんで、オトモ君そんなこと聞くの? まさか……」
「はい、無くなってます」
「真里ちゃん、持ってったりした?」
「いいえ!」
そんなに首振らなくても。そんなことより、どうしよう?
「濱口先輩、どうしましょう?」
「オトモ君は、昨日持って帰って無いんだよね」
「はい、昨日この引き出しの中に入れて帰りました」
「とりあえず、すべての委員会の委員長を集めよう」
「わかりました」
「オトモ君は、図書委員会と体育委員会と風紀委員会呼んできて。真里ちゃんは、文化委員会と広報委員会。僕は、ボランティア委員会と放送委員会と保険委員会を呼んでくる」
「わかりました」
「はい」
ドタドタ
とりあえず、図書室についた。図書委員長いるかな?
ガラガラ
「すいません。生徒会の星野です。図書委員長いますか?」
「はい。ここにいるよ。どうしたの?」
「いろいろありまして、生徒会室に集まってほしいんです」
「よくわからないが、わかった」
良かった。後、2つの委員会だ。体育委員は確か体育館にいたな。風紀委員会と体育館の清掃してるんじゃなかったかな。
しんどい。体育館遠いんだよ。
「すいません。体育委員長と風紀委員長いますか?」
『はーい、どうしたの?』
「少し、生徒会室にきてほしいんです」
「わかった」
僕は、2人をつれて生徒会室に向かった。
「すいません。遅くなりました」
もう、全員そろっている。濱口先輩が口を開いた。
「では、話を始めます。昨日ここに保管していた文化祭の表紙応募プリントがなくなりました。何か知っている人はいますか?」
みんな、知らないらしい。いったいどこに行ったんだろう?
この後、30分ぐらい話をしたけど何もわからなかった。
「わかりました。もう戻ってもらってもいいです。迷惑おかけしました」
みんな、出て行った。この後どうしよう?
「濱口先輩、どうしますか?」
「わからない。真里ちゃん何か思いついたことでもあるの?」
「うん、昨日の美術部で顧問の先生が、文化祭の表紙応募プリント見たいって言ってたから気になって。」
へえ~森本先輩は、美術部だったっんだ。知らなかった。
いやいや、こんな事を考えている時ではない。
「そうなんだ。オトモ君とりあえず職員室行こうか」
「わかりました」
この後、僕たちはずっと、美術部の先生を探し続けた。けれど結局見つからなかった。
「見つからないね」
「ですね。先生が見つかればなんとかなる気がするんですけど」
「あの~」
「どうしたの、真里ちゃん?」
「誰か来ました」
そのとき、ドアが開いた
「すいません。文化祭の表紙応募プリントを返しにきました。あれ、森本じゃないか。何でここにいるんだ?」
ずっと、探していたのに~とても、疲れた。
「私は、生徒会総務です。それよりも、なにしてるんですか! 勝手に持ち出すなんて!」
「すまんすまん。じゃあ、ここにおいておくな」
先生は、逃げるように去っていった。森本先輩怒ると怖いな。
「さて、プリントも帰ってきたし今から仕事するよ~」
そうだった。今から半分にするんだった。
何とか終わった。疲れた~2時間ぐらいかかった。
「じゃあ、もうかえっていいよ鍵閉めるから」
「わかりました。さようなら濱口先輩。」
「また明日、濱口くん」
「じゃあね。オトモと真里ちゃん」
翌日は、特になにもなく残り5つまで減らせた。来週の月曜日に宮星先輩に決めてもらおう。
来週の月曜日
「さて、今からお土産を渡すぞ。森本先輩には、マイスター ピュアハニー リップエッセンスです。」
「ありがとう。宮星さん」
「次は、星野君だ、君には小樽のオルゴールをあげよう」
すなおにうれしいな。
「ありがとうございます」
「最後は、濱口先輩です。濱口先輩にはこのジンギスカンキャラメルです」
「えっとこれは、どうすれば?」
「食べてください」
「また、家で食べるよ」
「さて、私がいない間何かあったか?」
無くしたことを言ったら怒られる。
「いや、なにも無かったですよ」
「ふう~ん、そうかならいい」
よかった。何とかごまかせた。
「よし、今から文化祭の表紙応募プリントを決めるぞ」
「はーい」
30分ぐらいかけてようやく決まった。
「では、今年の文化祭の表紙は龍起カノンさんの絵にします」
ようやく決まった。
「そういえば、俺もうすぐバスケットボールの近畿大会決勝があるんだ」
へえ~そうなんだ。見てみたいな。
「私、応援に行きたい!」
森本先輩が言うなんて珍しいな。
「わかりました。じゃあみんなで行こうか」
僕も、行きたいからちょうどよかった。
「ほんとにくるの?」
「だめなんですか? 濱口先輩」
「いや、いいけど。じゃあ、来週の日曜日五分儀体育館だよ」
『わかりました』
ということで僕たちは、バスケットボールの大会に行く事になった。
ちなみに白い恋人ロシアンルレーットは僕が2回も当たった。正直死ぬかと思った。
次はバスケットボールの大会です。
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