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第88話 【トレント達】


 外に出てきた俺達は、最初エルダと喋っていた木の場所へ向かいどれとどれが喋っているのかエルダに聞くと目の前の木とその後ろにある木が喋っている他の木は普通の樹木として育った物だと教えて貰った。俺は、本当に自分の従魔なのか確かめるべく鑑定を使った。


名前:・・・

年齢:2

性別:無

種族:トレント

属性:土 【固有属性:植物】

加護:レイの従魔

レベル:5


筋力:18

体力:24

魔力:34

敏捷:6


特技:土魔法 植物魔法 雨乞



名前:・・・

年齢:2

性別:無

種族:トレント

属性:土 【固有属性:植物】

加護:レイの従魔

レベル:5


筋力:16

体力:21

魔力:41

敏捷:4


特技:土魔法 植物魔法 祈り



「…本当に、出た。っていうか、個体差ってのはちゃんとあるのが今分かった」


 2体(木なので、何て呼べばいいか考えたが体でいいだろう)のトレントの個体値は別々だった片一方は平均的にもう1体より高かったがもう1体は魔力が優れていた。


「でも、従魔だと分かっても地に根っこが生えていたんじゃあここから動けないよな…」


「そんな事ありませんよ、命令すればトレントは根っこを自在に扱えますので地中から根を縮ませ動くことが出来ますよ」


「そうなのか?…んじゃ、2体ともまず動けれる様に根っこを縮めて俺の所に来てくれ」


 俺は、一旦木達から数m離れてそう命令した。命令されたトレント達は、ボコボコと地面を割り地中に伸び切った根を縮め俺の所へ根っこを上手く使い歩いてきた。


「本当に出来たな…よし、それじゃ作成会議をするために小屋の前まで来てくれ」


 俺はそう言って、歩き出した。時折後ろを振り向きちゃんとついて来てるか確認しながら歩いて行った。小屋の前に着いた俺達は、まずトレント達の名前を付けることにした。


「そうだな…よし、それじゃ雨乞を覚えてるトレントが【トレン】で祈りを覚えている方のトレントは【レント】だ。」


「…ご主人様ってネーミングセンス無いですね」


「分かってるよ。だけど、いい案が思いつかないし簡単な名だったら忘れることも無いだろう。無駄に長い名前とか付けても呼びにくいだけだしよ」


「まあ、ご主人様がいいならそれでいいんじゃないですか?…貴方達も、気に入っているんですか?流石、ご主人様の魔力で育った従魔ですネーミングセンスまで同じなんですか」


 エルダはそう言っているが、内心仲間が増えた事に嬉しさを感じているみたいだ。その証拠にさっきから、後ろの方で蔓を伸ばしバシバシと地面をたたいていた。(エルダは、犬なのかと思うほど犬科?であるラルよりバシバシ地面をたたいていた。)


「よし、それじゃ呼びやすくもなったし今後の事を決めるか、まずトレンとレントは都会に暮らすことは出来るのか?」


「う~ん、それはちょっと厳しいかもですね。元々、私達トレント種は自然の中で生きて行く種族ですから都会の様に自然があまりない所ではトレントだと最悪腐ってしまいますね」


「そうなのか?…あれ?でも、エルダは何で生きていけるんだ?」


「それは、まあ私がエルダートレントとトレント種の上位個体であるのもですが1つは私の能力ですね。私の能力には【光合成】という物がありましてそれがあれば自然が少なくとも、太陽の光を浴びていれば腐ったりしませんからそれに、私はご主人様から魔石を貰ったりしてますからね大丈夫ですよ」


 そう言えば、エルダに最初あった時スキルは見ることが出来なかったな、今もエルダのを見ようとするとブロックされその都度「女の子は隠し事が多い物です」と言って見せて貰った事が1度もない。まあ、従魔だから俺の命令で見る事は出来ると思うがそんな必死に見る事でもないし別に良いかと思っている。


「そうなのか、じゃあトレンとレントはここで留守番組かな?2連休がある日は、なるべく来るようにして長期間休みは絶対に来るようにしようか、どう思うエルダ?」


「そうですね~、まあこの子達なら幼木の時にご主人様の魔力で育ってますから多少は他の魔物より丈夫でしょうから大丈夫だと思いますよ」


「そうか、そうかトレン・レントなるべく俺もこっちに顔は出すようにはするが我慢してくれよ」


「「バンッバンッ」」


 2体は、根を上手く使い2体でバンバンと根っこを叩き合わせた。この2体、流石一緒に暮らしてただけ仲がいいみたいだ。これなら、俺が居なくても寂しさはないだろう。


「ドンッ!!!」


「な、なんだ?!」


 いきなり、森の奥の方…確か湿地地帯がある方から大きな爆発音が聞こえた。俺は直ぐに【空歩】を使い空へ飛んでそちらの方を見ると煙が上がっていた。上で見た事を、下に降りエルダ達に指示を出した。


「何かあったみたいだな…エルダ・ライ・ラル安全を第1に考え俺の後に付いて来い!」


「ぴッ!」


「わうッ!」


「分かりました~」


「トレン・レントもし俺達が居ない間にここに誰か入ろうとしないように小屋の前に根を張り見張っていてくれ」


 俺が指示を出すとトレンとレントはのしのしと歩いて行き小屋の前にドンッと体を置くと根を張り出し始めた。俺は、それを見届けた後エルダ達と共に爆発音がした方へ走って行った。

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