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第80話 【醤油が欲しいな、兄さん…】


 次の日、俺は腹が減っていつもより早く目覚めた。何で俺はこんなに腹が減ってるのか考え始め、昨日何も食わずに眠った事にたどり着いた。窓から外を見るとまだ陽がやっと出て来たばかり位の時間だった。


「あ~、そっか昨日疲れて何も食べずに眠ったのか~、う~んアイテムバッグの中に入れてあったクッキーとかもこの間バッグを整頓する時に母さん達にあげたから入ってないし、ラニアもこの時間は寝ているしな…仕方ない、自分で何か作るか」


 俺は、寝間着から学校もあるので学生服を着てその上に料理するから汚れないためにエプロンを付けて台所へ向かった。

 俺はまず、アイテムバッグの中と家の保存庫の中に有る物を見て何を作ろうか考え始めた。


「う~ん、どうせなら起きてくる母さん達の分も作っておこうかな、さてと作る料理だが…カレーとか食べたい気もするがまず【カレールー】が無いから無理だろ…寿司も作りたいが山葵を見たこと無いしこの地域だと海から離れていることもあって魚を生で食べる習慣無いし…う~むどうしよかな~」


「あれ~、ご主人様おはよ~」


 俺が台所で悩んでいると窓の外からエルダが手を振りながら挨拶をして来た。俺は、窓に近づいて行き窓を開けた。


「ああ、おはよう。エルダもこの時間から起きてたのか?」


「うん、最近はちょっと早く起きてライ君達と遊んでるの~」


「そうなのか…そうだ、エルダ、エルダは何か食べたい物とかあるか?」


「食べたい物?う~ん、魔石しか食べないからあんまし思い浮かばないかな~、…あっでも昔、変態さんが言ってた「親子丼」っての食べてみたいかな?」


「親子丼か…まあ、アルフさんの事だから多分食べ物じゃない方の事だと思うけど、まあ良いかありがとエルダいい案貰ったよ。じゃ、俺はご飯作りに戻るよ」


「うん、役に立ててよかった~、それじゃライ君達が待ってるから行ってきま~す」


 エルダはそう言って、裏手の方へと走って行った。


「親子丼か~、まず出汁が問題だけど…醤油が無いからな、う~むやっぱ醤油が一番重要だよな、欲しいな醤油…はぁ、やっぱりどうにかして手に入らないかな…そうだクフィさんに今度聞いてみようかな、よし今日は普通に朝だしサッパリした物でも作っておこう」


 そう思い俺は、パンと野菜を取り出してサンドイッチと焼き魚を作った。それを作り終わってもまだ時間があるので女神様達のお供え物を作り始めた。


「えっと、最近は確かイアラ様がチョコクッキーでセーラ様がポテトフライ(塩味濃いめ)でリュアン様が焼き魚だったかな」


 俺は、女神様達にお供えするものを確認した後それぞれの料理の準備を始めた。イアラ様のクッキーはもう既に慣れた手つきで既にチョコにしてある物をクッキーの元に入れ混ぜて型を作って釜へ入れた。

 セーラ様のポテトフライは、ジャガイモをよく洗い皮をむき拍子木切りにして水気を水魔法で取り払い油を入れたフライパンに入れた。カリッと焼きあがったら紙を敷いてある皿に乗っけて塩を振った。

 リュアン様の焼き魚は、今日の朝飯として出す予定だった魚と一緒に焼いていたのでお供え物は全部そろった。


「今日は、最近時間がない夜にしかお供えできなかったけど今日は皆が起きる前にお供えしに行くか」


 そう思って俺は、エプロンを外し出来上がった料理を皿に盛りつけ冷めないようにアイテムバックの中に入れ、女神様達の像の所に行きお供えして来た。像がある部屋から帰って来ると匂いにつられて起きて来た。レック兄さんとラニアが居たのでご飯は作ってあるから他の皆を起こしてきてと頼んだ。兄さん達が起こしに行ってる間に俺はリビングのテーブルに盛り付けた皿をアイテムバックから取り出して並べフォークや取り皿、コップ等も準備を済ませた。終わった頃に兄さん達が戻って来たので今日はいつもより早い朝食を取る事になった。


「そう言えば、レック兄さんって学園卒業した後何してるの?受験だったから兄さんに聞くの忘れてたけど」


「ああ、俺はちょっと…」


「レイ、この馬鹿な長男は卒業試験の筆記で全部一個ズラし(ほとんど合ってなかったから結局は一緒の点数位)で卒業試験を不合格になって今は僕と同じ学年で一緒に学園に通ってるよ。まあ、レイには見つかりたくないと言って朝は少し遅くに出てたみたいだけどね」


「リックッ!何で全部言っちまうんだよ!」


「えっ?レイに聞かれたからだよ。そう言う約束だったでしょ、レイに「卒業した後~」とかそう言うのを聞かれたら正直に言うって」


「まっ、まあリック兄さん、それにレック兄さんも今年の卒業試験を頑張ればいいだけだし。っね」


「あっ、ああそうだな俺は今年こそ受かって卒業するぞっ!」


 そう言って、レック兄さんは料理をガツガツと食べまたこれにリック兄さんが注意をしていた。

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