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第66話 【上級生(ネタ枠)】


 先生がクフィさんを叱り終わるのを待って居ると部屋の扉が『コンッコンッ』と叩かれた。その音を聞いた先生はクフィさんに叱るのを止め「どうぞ」と言って扉を鳴らした人を部屋に入れた。

 部屋に入って来たのは俺の見知った人、先輩だった。


「あら、アルフからこっちに来るなんて珍しいわね。ってどうしたの、その目の隈?!」


「やあ、クフィ久しぶりだね。いや~、ハクちゃんとの約束を破った罰として邪竜騒動の日からついさっきまで、ず~っとゲームに付き合わされててね。もう、精神が崩壊しそうな状況だよ。ハハハ…」


「騒動の日からって、軽く3ヵ月は経っているわよ?その間、ずっと?」


「ああ、そうだよ。ずっと眠ってなかったから眠り方すら忘れてしまったから、クフィに頼んで眠らせて貰おうと思ってきたんだよ。ちょっと、頼めるかい」


 先輩は、今にも倒れそうな顔をしながらクフィさんにそう頼んだ。クフィさんは、別室に先輩を連れて行き回復魔法を掛けた後、睡眠魔法で先輩を眠らせてあげた。


「…3ヵ月眠らず、私でもしたこと無いわね」


「そうですね。学園長、隙あらば昼寝をしてる人ですからね。仕事ほったらかしにして…」


「そ、そんな事、な、無いわよ…」


 クフィさんは、先生を見ないように目をそらした。 


「と言うか、3ヵ月も良く持ちましたね」


「まあ、そこは仮にも聖竜が近くに居るからアルフに回復魔法を掛けながら付き合わせてたんでしょうね。」


「そういえば、学園長俺を呼んだ理由ってもう終わりました?」


「ええ、まあ呼んだ理由は貴方が本当に転生者か確かめるだけだったから、結構前には用事は済んでたわ」


「それじゃ、帰ってもいいですね。友人を待たせてるんで」


「ええ、分かったわ。また、明日会いましょう」


「はい、それでは失礼しました。」


 俺は、そう言って学園長室を出た。先生はねこの後学園長と話があるので1人で帰ってくれと言われたので俺は、1人でシズクが待って居る場所に向かった。

 シズクが待って居るであろう門の所に着き何処にいるか周りを見渡すと、男子学生3人が1人の女の子、シズクを囲んでいた。男子学生のネクタイを見ると色が赤と言う事は、2年生と言う事が分かった。


「ねえねえ、君この後暇かい?一緒にお茶でもしに行かない」


「えっ、えっと私は友達も待ってますので…」


「いいからさ~、行こうよ。ねっ、僕のおごりだしさ」


 まあ、遠目からでも分かるナンパだ。前世だとまあ、ほぼ見ないであろう11歳が8歳をナンパする話なんて、だがこの世界の成人基準は12歳、11歳は前世では子供の年齢だがこっちでは後1年で成人を迎える年になる。だから、今見てる光景は俺は違和感ありありだがこの世界ではよくある事だ。

 よくある事と片付けれたらいいんだが、俺の大切なシズクに虫が触るのはいけ好かないな…


「シズク、お待たせごめんね。学園長との話し合いが長引いちゃって遅れちゃったよ」


「レイ君!」


 シズクは、俺を見た瞬間男達から掴まれてた肩を引き剥がし俺の後ろへと隠れた。


「な、なんだお前は!」


「俺は、この子と待ち合わせしてた者ですよ。それで、逆に聞きますが貴方達は誰ですか?僕の大切なシズクの肩を掴んでいたようですが?」


「ああ?ただ、その子をお茶に誘っていただけだろ。それに、何だその物言い学園から出て来たって事は学生、それにその背丈でみると俺達より下級生のくせにその態度は何だ。俺は、2年生A組のミゴマナ・シュウシャ様だぞ」


「あ~自己紹介どうもです。態度も何も、俺の大切なシズクを男3人で囲んで逃げれないように肩まで掴んでいた貴方方に礼儀何て必要ですか?」


 俺は、自分でも何故ここまでキレているのか分からないまま目の前の男たちに向かって言い放った。


「なんだと、このガキ…おいズク!」


「へい、兄貴」


「こんな、礼儀知らずのガキには痛い目に合わせないと行けないよな?」


「そうですな、兄貴…【ファイアーボール】!」


 いきなり、男達の1人が俺達に向けてファイアーボールを撃って来た。俺は、それを無詠唱のウォーターカーテンを作り出し消し去った。


「なっ、何だ今のいきなり水のカーテンみたいなのがッ!」


「はい、それじゃ先に手を出したのは貴方達ですね。それじゃ、正当防衛として俺も行きますよ。【生き恥晒して学園生活を送れ】!」


 俺は、そんな適当な詠唱を唱え男たちの服を火魔法で焼き払い無魔法で魔力の紐を作り出し門前の木に裸になった3人の男たちを吊るした。


「それじゃ、先輩達僕達は帰りますんで精々誰かに見れないように祈っておくことですね。ああ、大丈夫ですよその紐は大体4時間もすれば切れると思いますんで、それじゃ、さようなら~」


「待てや~!!」


「兄貴、暴れない下さいよ~兄貴のが尻にあたって気持ち悪いんですよ~!」


「ズク…お前のが俺の尻に当たってるのに気が付いてるか」


「うわ!すまね、モホだが兄貴が邪魔で動かせない」


「…どかせ、何て言ってない」


「ちょ、モホそれはどう…いう意…味、うぁぁ待ってくれ~頼む、逃がせなんて言わないから俺を別の木の枝に吊るし直してくれ~!!」


 後ろからそんな叫び声が聞こえてきたが、俺はシズクには見せられないと言って目を瞑らせた。早く見えない所まで移動しよう。

今回だけの寝たキャラです。多分この後は無しには出てこないと思います。(多分)

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