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第57話 【チョコ味のクッキー】


 帰りも、ギルド長の馬車に乗せて貰い、帰りはギルドではなく家まで送ってもらった。俺は、ギルド長に今日のお礼の品を何か送りたいと思い、俺に出来る事は何か考えた結果、お菓子を送ろうと思いギルド長に「甘い物は、大丈夫ですか?」と聞くと、好物だと言われたので今度クッキーと最近王都で仕入れたアレと組み合わせた物を送ろうと考えた。

 家に入る前に俺は玄関の前で、ふとある事を思い出す。


「ふぅ、やっと帰って来た。…ああ、そうだ朝から王宮に行ってたからエルダ達とは今日会ってないな、行くか…」


 俺は、母さん達に「従魔小屋に行ってくるね」と言って、俺は従魔小屋へと向かった。従魔小屋の中に入ると、いつもの所にエルダがハンモックを作って3匹が寝ていた。俺が、入った事で3匹共起きて俺が居る事に気づき俺の元へ近づいてきた。


「おかえりなさい、ご主人様」


「おう、ただいま、ちゃんと大人しく留守番してたか?」


「はい、今日はみんなでずっとお昼寝してました。それより、ご主人様から貰ったクッキーもうなくなったんですが、新しいの貰えますか?」


「分かった。丁度、新しいクッキー作りに挑戦しようと思ってた所なんだよ。出来たら、持ってくるな」


 そう言って、俺は3匹の頭を撫でてやり、小屋を出て行き家に入って行った。そして、俺はラニアと一緒に昨日発酵した茶色の木の実を料理スキルで一気にチョコレートまで完成させた。

 俺は、出来たチョコレートを人差し指をチョコに付け一口ぺろりと舐めた。


「…よしよし、いい感じだな後はこれを固めるか」


「えっと、レイ様それは何なんですか?」


「んっ?ああ、これはチョコレートと言ってお菓子と混ぜる事でさらに美味しくなるんだよ。ほら、ラニアも食べてみな」


「は、はい、頂きます……おっ、美味しいです!」


 ラニアは、チョコレートを一口食べ驚いて目を輝かせている。俺は、ラニアに「これと、クッキーを混ぜたらもっとおいしくなるんだぜ」と言って、俺は次の工程に移った。

 まず、クッキーを焼く前の段階まで作ったら、クッキーの中にチョコ塗った奴と周りにチョコを塗った奴と半々でチョコとクッキーで分けた奴を作り焼が釜に入れて、出来上がるのを待った。


(そうだ、これの甘くないバージョンを作ればリュアン様にもお供えできるな)


 俺は、そう考え料理スキルでチョコレートの甘みを抜くと、よく大人チョコと言ってCMが流れていたチョコに似た味になったのでこれだったらリュアン様にもお供えできると思い、クッキーが完成したら一緒に持って行こうと思った。

 そして、クッキーを焼き始めて数十分、良い香りもしてきて外から見てもいい感じに焼けていたので釜の蓋を開けて取り出した。


「ん~、良い香りだな、味の方は…うんうん、ばっちしチョコとクッキーが合っているな、ほらっラニアも、いいぞ」


「はい、いただきます。…ッ!美味しいです、レイ様が作って下さったクッキーを始めて食べた時も衝撃的でしたけど、これはそれ以上です」


「そうかそうか、俺もこれは結構心配だったんだが上手く行って良かったよ。それじゃ、ラニアこれを十数個分お礼の品として包んでくれるか?」


「あっはい、分かりました。でも、そう言うのはユニアの仕事なのでユニアを呼んできますね」


 ラニアはそう言って、影に入って消えた。数秒後、ラニアはユニアを連れて戻ってきて、パパッとクッキーを包装してくれた。俺はそれを、【アイテムバック】の中に入れて明日ギルドに行った時にギルド長に渡そうと考えた。そして、今出来たばかりのクッキーをお供え用に分け、像がある部屋へと持って行った。


「イアラ様、新しい物が出来ましたのでお供えします。口に合うか分かりませんが、どうぞ召し上がってください」


 俺はそう言って、深くお辞儀をし、顔を上げるとクッキーを乗せていた皿が消えていた。その後、リュアンさんの分の大人風味のチョコとセーラ様のチョコ味のサクサククッキーをお供えした。

 像の部屋から帰ってきた俺は、厨房に行く途中リビングで涎を垂らしながら倒れているレック兄さんを見て「ああ、匂いがここまで来てたのか…うん、皆にも食べて貰った方が評価しやすいから、良いか」と考え残っていたクッキーを皿に移して、リビングに居る家族の所へ持って行った。チョコ味クッキーは今迄のどのお菓子よりも好評な様だったのでまた新しく茶色の木の実、カカオ豆を購入しておかないとな、それとラニアが言ってた米売りの商人も探さないといけないな考えながら、今日は色々と疲れたので早くに風呂に入りベットの中で夢の世界に旅立ちたいと思った。


☆★☆


「…美味しいわ、流石レイ君こんなにおいしい物を作ってくれるなんて…あっ、そう言えば異界人の子と約束したハクちゃんの件忘れていたわ…まあ、明日でいいわよね」


 私は、目の前にお供え物としてレイ君が送ってくれたチョコ味のクッキーを食べながら、明日の予定を決めレイ君の事を見ることにした。


☆★☆


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