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第55話 【ライと女神様】


 レイがゼン達に像を置かせてもらっている部屋、ここには普段レイか、部屋の掃除にユニアしか出入りをしない部屋、そんな部屋に今日は1人…1匹が部屋に入って来た。


「ぴっ、ぴ~、ぴっぴ~…」


 入ってきた1匹、スライムのライはイアラの像の前に来て自分がレイに貰ったクッキーをイアラ様の像の前に置いてお祈りをした。

 すると、ライの体を光が包み込むとライは像の部屋で意識を飛んだ。


☆★☆


 今日は、リュアンもセーラも自分の所に帰っていて1人でレイ君の事を見ていたら、私達の像の前で1匹のスライムがお祈りをしていたから、興味本位で呼び寄せてしまったわ…


「珍しい子がお祈りしてたから、ついこっちの世界に呼んじゃったけど貴方はレイ君の従魔のライちゃんかしら?」


「ぴ~、ぴっぴっ~」


「ふむふむ、なるほどね~、レイ君が遠くに行っちゃいそうだから自分も置いて行かれないように強くなりたいと」


 この子、本当に普通のスライムのなのかしら?レイ君が強くなったことが自分の中で分かって、自分も強くなりたいように思うなんて普通のスライムならこんな事思わないわよ。


「でも、私は戦い方なんて知らないし、手を貸すことも出来ないわよ」


「ぴっ、ぴ~、ぴっ…ぴ~、ぴっ」


「えっ?リュアンに会わせて欲しいの?別に、いいけどどうしてリュアンの事を知ってるの?」


「ぴ~、ぴ~、ぴっぴっ…」


「なるほど、エルダちゃんに聞いたのね。確かに、あの子はレイ君とよくいたから聞いてたのかしらね。でも、リュアンに会って何をしたいの?」


「ぴ~、ぴっ、ぴ~」


 魔法の事を教えて欲しいって、ますますこの子が普通のスライムなのか分からないわ、でもこの子はレイ君の従魔だしリュアンなら手を貸してくれるかもしれないわね。


「いいわよ。じゃあ、私に付いて来てね」


「ぴ~」


 私はここ数年間、レイ君の事を見るために自分の部屋を出ていなかったのを思い出し、いい気分転換にもなると思い私は部屋を出て行き、リュアンの部屋へ向かった。


「リュアン、ちょっといいかしら」


「あら?イアラから、私の所へ来るなんて珍しいわね。どうしたの?」


「ええ、今日はちょっと用事があって来たのよ。ほら、後は自分で言ってね」


「ぴ~」


 スライムの子は、リュアンへと近づくと私に言った事と同じことをリュアンに言った。


「なるほどね、確かに私は魔神だから魔法の事なら私に聞くのが一番だけど…う~ん、そうね。いいわよ」


「ぴ~!」


 スライムの子は、リュアンに了承を貰って嬉しそうに跳ねているわね。それ程、レイ君の力になりたいのねこの子は…よしっ、私も手を貸せないとは言ったけど少しは手を貸してあげないとね。


「そう言えば、貴方の名前は何かしら?」


「ぴ~、【ぴ、ぴっ】ぴ~」


「ライ君ね、分かったわ。それじゃ、ライ君まずは貴方の最高の技を出してみて」


「ぴっ、【ぴ~ぴ~】」


 スライムの子、ライ君はリュアンに言われて水の魔力を集めだした。そして、属性変化をして氷に変えこの部屋の温度が-温度まで下げた。


「…びっくりしたわ、まさかここまで出来るなんて、属性変化だけでも凄いのに、この部屋の温度を変えるくらいまでの魔力何て、貴方本当に普通のスライムなのかしら?」


「ぴ~、ぴっ、ぴ~」


「なるほどね。レイ君の魔力を貰ってたの、確かに従魔なら主人であるレイ君の魔力を貰えるけど、レイ君はそれを知ってるのかしら?」


「ぴっ、ぴ~ぴ~」


「あら、あの子が無駄に放出してる魔力を貰ってるだけ?まあ、確かにあの子無駄に魔力を放出してるわね。なら、いいのかしら?」


「ぴ、ぴ~」


「あらあら、謝らなくてもいいのよ、ただ聞きたかっただけなのよ。それじゃ、貴方の魔力も分かった事だし、修行を始めるわよ」


「ぴ~!」


 ライ君は、リュアンからの言葉の後に返事をした。そして、リュアンとライ君は別部屋に移動し2人で修行を始めた。


「さてと、私はライ君の本体の方をどうにかしないといけないわね…」


 私は、自分の部屋に戻り、私達の像の前で気を失っているライ君の本体を従魔小屋のライ君の寝床に転移させた。その時、隣で寝ていたエルダちゃんとラルちゃんがびっくりして起きたので、私は一瞬で眠らせた。


「ふう、さてとこの後は暇になっちゃったし、ライちゃんの修行が終わるまでレイ君の事をみてみましょうか…って、あら見てない間にレイ君の騒動終わっちゃったのかしら?…異界人の子も裏で頑張ったみたいね。後でねお礼を言っておこうかしらね」


 その後、レイ君が勲章をもらう頃にライ君の修行が終わったのでライ君を本体の所へと戻した。


「ねえ、リュアンあの子に何を教えたの?」


「私はただ、魔力の使い方と魔法の打ち方、それと魔法の事を少し教えただけよ。後は、あの子がどうにかするでしょうね。でも、びっくりしたわあの子最初からあんなに強いなんて、相当努力したんでしょうね」


「そうね、レイ君の従魔は3匹共レイ君に凄く懐いてるけどあの子だけは別格ね」


 私は、今後のあの子の成長を期待した。


☆★☆


「ぴ、ぴ~、ぴぴ、ぴ~ぴぴ、ぴっ」


【ありがとうございます。女神様】


結構前から書きたかったライ君と女神様、次話はレイ君に戻ります。

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