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第44話 【第2の収穫】


「さあ、着いたわよ。ここが、今日からレイのお家よ」


 馬車が止まり、荷台から降りた母さんに続き俺も降りるとそこには最初王都に入って来た付近で見た家とは大きさが1.5倍位の大きな家があった。


「おお~、グランさんの家より小さいけどおっきな家だ」


「まぁ、これでもレイを探すために冒険者で稼いだからなそれと比べるところが可笑しいぞレイ、これでも王都の中では貴族並みの家を建てたからな中を早く見せてやろう」


 そう言って、父さんは玄関を開けて中に入って行った。俺も母さん達と一緒に中に入った。中に入ると、廊下の横に花瓶やら絵画やら飾ってあり貴族の家みたいな感じになっていた。


「いや、でも本当に外から見てても思ったが貴族の家みたいだな~」


「んっ?ああ、そうかレイ教えるのを忘れていたよ。まあ、それは後で話すとしてまずはご飯にしようか」


 父さんがそう言うと、バックから鈴を出し鳴らすと父さんの影から1人のメイド服を着た黒髪の女性が出て来た。


「紹介するよレイ、この子は影の里の影人族のユニアだ一応この家でのメイド長をさせている奴隷の子だよ」


「初めまして、レイ様私の事はユニアと申しつけください。この家の中であれば、呼んでいただけましたらすぐに向かいますので」


 そう言って、ユニアと名乗った女性は俺に対し礼をした。というか、今普通に「呼んだら何処にでも」と言ったけど、それって呼ばなくてもいつでも見てるって事じゃないのか?


「レイ様、大丈夫でございます。私は呼ばれるまで影の中に居ますので何も見たり聞いたりしません、そう言う制約を奴隷として購入された時に首輪に魔法として付けられてますので」


「そ、そうか…」


「なんだレイ、ユニアに見られたくないことでもしたいのか?まだ、その年で精通はしてないだ―――」


「はーい、父さんは黙ってね~」


 俺は、変な事を言いだした父さんの口の中にクッキーを詰め込んだ。詰め込んだクッキーは最近作っていた奴ではなく一番最初の頃に砂糖も何も使わずに作っていた奴だ。何かの為に取っておこうと思っていたが役だった、俺からクッキーを詰め込まれた父さんは口の中の水分をクッキーに取られ苦しんでいたのを俺は笑いながら見ていた。

 まあ、その後母さんに怒られたんだが、父さんのあんな姿を見れたのでやってよかったと思っている。


「そうだ、今日は俺が飯を作るよ」


「レイも疲れてるから、料理人に任せなくていいのか?」


「大丈夫だよ。それに、今日かった奴で試したい事もあるし~」


 俺は、そう言ってユニアに厨房まで案内して貰った。厨房の中に入ると、グランさんの家に負けない位の広い厨房で調味料や調理機が沢山あった。


「んっ?ユニア、誰だいその子は?見た事あるような顔してるけど」


 厨房の奥から1人の料理服を着た黒髪のユニアさんと似ている若い男の人が出て来た。


「ラニアこの子はゼン様とリゼ様が探してたもう1人の子供です。」


「えっ?そうなのか、というかさっき玄関の方から人声が聞こえてたけどゼン様達帰って来たのかい?挨拶しにいかないと、っとその前にレイ様先程は失礼な態度で申し訳ありません、私はユニアの双子の兄のラニアと申します。主に厨房で働いていますので何か作ってほしい物があればなんなりと申しつけください。」


「うん、よろしくラニアさん、それで早速頼みなんだけど厨房を貸してくれない?今晩の晩御飯は俺が作るって母さん達に言ってきたから」


「はい、分かりました。ですが、怪我などされてしまわれたら大変ですので私とご一緒に作りましょう。それと、私の事はラニアと気軽に申しつけください、私は奴隷の身分ですので」


「分かったよ。それじゃ、ラニア早く父さん達に挨拶してきて早めに仕込みたいからさ」


「はい」


 そう言って、ラニアは影の中に入り父さん達の所に行ったので俺はその間に用意をしておこうと思い厨房の中で準備を始めようとすると後ろからユニアから呼ばれ後ろを振り向いた。


「レイ様、私の事もユニアとお呼びください。理由はラニアと一緒です」


「あっそう?分かったよ。それじゃ、ユニアあそこにある台持って来てくれる?」


「はい」


 それから、俺は先にアイテムバックからギンさんと砂糖と交換した小麦粉や王都の店で買った茶色の木の実を出した。茶色の木の実は、たしか発酵させたり色々と俺が求めている物にするのに工程が色々とあるのだが…ここは、異世界【料理】スキルも4に上がり色々と知識の範囲内であれば色んなことが出来るようになっていた。

 俺が、茶色の木の実の発酵準備に取り掛かっているとラニアも戻って来たので木の実を発酵させるまで少し時間が掛かりそうだったので他の事を始めた。俺は、そこである物を見つけた。


「なあ、ラニアこれって…」


「ああ、それは最近この街に売りに来た商人から買いました米と言う物です。ですが、買っては見たのですが調理法が上手く思い浮かばず一度買っただけで、そのまま食べれば何とか非常食として使えると思いそこに置いていたのです。」


 …おいおいおいっ!俺がここ数年森の中で探し求めていた物がこんな所で見つけるとは!流石、王都物資が色々と集まる場所だ。この米、見た目前世とあまり変わらないから味もそんなに変わらないだろう。王都に来て2回目の大収穫だぜ!


「ラニア、でかしたぞ!これを今晩の晩飯の料理に使うぞ!まず、鍋と蓋を取ってくれ」


「は、はい!」


 俺は、ラニアに指示を出し鍋と蓋を取ってもらった。俺は、水魔法で綺麗に米(感覚的に4合位)を鍋に入れ800ml位水を入れ火魔法を使い火の調整をしながら米を炊き始めた。

遅くなり、すみません

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