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第41話 【王都へ】


「えっ、えっ??」


 俺はいきなり、視界が暗くなり自分の頬辺りから柔らかい感触がして驚き顔を上にあげると、そこにはイアラ様の顔がありイアラ様は涙目で俺の事を抱きしめていた。そして、俺はこの柔らかい感触の正体がイアラ様の豊満な胸が当たっていることに気が付いた。


「ありがとうね…」


「ど、どうしたんですかイアラ様?!」


「転生者君、ごめんけどしばらくはそのままにしてあげてくれないかな?」


「は、はい?分かりました」


 俺は、イアラ様が俺を抱きしめてる事に驚きながらセーラ様からそう言われたので大人しく抱きしめられる事にした。

 それから、数分間イアラ様は俺の事を抱きしめ続けた後、我に返ったイアラ様は「ご、ごめんなさいね。取り乱してしまって…」と言って俺から離れた。正直、もう少しあのままでいたかったが十分堪能できたから良しとしよう。


「イアラもういいかしら?そろそろ、時間になっちゃうから加護を渡したいんだけど?」


「ええ、分かったわ、もう気持ちの整理もついたから」


「そう。それじゃ、転生者君こっちに来て頂戴」


「はい」


 俺は、セーラ様に呼ばれ近くへと寄った。その間、イアラ様はさっきまでの不機嫌な感じが消え笑顔でテーブルに乗っているクッキーをパクパクと食べていた。


「それじゃ、行くわよ。【汝に我の加護を 与えよう】」


 そう言うのと同時に、セーラ様から暖かな光が流れ込んでくる。俺は、それを感じ取るとセーラ様から「ちゃんと、加護が付いたか確認してみて」と言われたので俺はステータスを開いて自分の加護欄を見ると、「作成者の心得」というのが加護に現れておりスキル一覧には【鍛冶】(レベル3)スキルと【魔具製作】(レベル2)が出来ていた。


「はい、ちゃんと加護を貰ってました。ありがとうございます。セーラ様もきちんと信仰しますのでよろしくおねがいします」


「ええ、よろしくね。あっ、それと私への御供え物はハンバーグとかはいいからクッキーだけでいいわ、私サクッとしたもの系が好きだから」


「はい、分かりました。後、サクッとした系で言うと他にはポテチとかもあるんですが、そちらはどうですか?」


「何か、美味しそうな名前ね。それじゃ、それ今度一回お供えして貰えるかしら?」


「はい、分かりました」


 俺は、心のメモ帳にセーラ様はクッキーの御供え物、サクッとしたもの系が好物と書いた。次に、リュアン様にも呼ばれ同じく加護を貰った。確認してみると、加護欄に【魔導士の心得】というものが現れておりスキルには【魔力操作】(レベル2)と【魔力回復速度UP】(レベル2)がスキル欄に増えていた。


「ありがとうございます。リュアン様」


「ええ、よろしくね。それで、私にはお菓子より料理系をお供えして貰えるかしら余り甘い物は得意ではないのよ」


「なるほど、分かりました」


 俺は、リュアン様からの注文も心のメモ帳に書いた後、イアラ様と最後の挨拶をした。挨拶をした直後俺の意識はがいきなり飛んだ


☆★☆


 次に目が覚めると毎度同じように女神像の前で倒れていた。流石に、女神様の所に居過ぎたのか時間が過ぎてしまい強制退去を食らった感じだと思い体を起こした俺は、外に出てみると長い時間女神様の所に居たのに入る前と変わってない空の色に、「女神様とこことは別空間で時間がたってないのかな?」と考えながら家の中に入って行った。

 次の日、俺は父と母と兄達と共にグランさん達にお別れの挨拶をしていた。


「それじゃ、ゼン兄さん向こうへ着いたらギルドに報告して知らせてくださいよ」


「分かってる。色々と迷惑をかけたなグラン、今度お礼に一緒に酒でも飲みに行くか?」


「いいですね。ですが、私は王都に戻ったら仕事に戻るのと一緒なので暇は余りないので間を見て行きましょう」


 父さんはグランさんとそう言いあった後、母さんはリザーラさんと「今度、一緒に皆さんとお茶会をしてみましょう」という約束をしていた。


「レイ、レイは王都に行った後何かする事でも決まったのか?」


「う~ん、それなんだけど母さん達と話し合ったんだけど、高等部の途中入学試験を受けることにしたんだよ」


「そうか、なら僕と一緒の学年になるのか、でも大丈夫なのか?学園の途中入学は難しいと聞くよ?」


「まあ、後2カ月くらいあるからそれまでに勉強しておくよ。受ける学科は魔法科にいくつもりだからもし同じクラスに慣れたらよろしくな」


「ああ、無事受かるのを期待しとくよ」


 その後、マールに「もし、難しかったら普通入学で私の後輩として来てもいいんだよ」と言われたが内心、学園生活より冒険者業をやりたいんだが母さんが学校には行っておけと言うので高等部から学校に入り3年間で卒業して冒険者として名を上げるというのが俺の計画だ。

 その後、俺は従魔小屋に行ってエルダ達を呼び父さん達の馬車へと乗った。父さんの馬車は俺が改造した馬車よりかは小さいが俺達の人数位なら十分だった。俺達は、馬車に乗りギルドで王都に向かうという事を報告した後、マグラット領の門を出て王都へと向かって出発した。

上等部から高等部に変更

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