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第36話 【新剣】


 次の日、俺は朝から昨日グランさんに書いてもらった。【ジュエリー・アマンダ】へと向かっていた。今回も、エルダ達を留守番させようと思ったが昨日みたく変な事されたらライ達が本格的にエルダと同じになってしまいそうだからエルダ達を練習場で特訓をしとくように命じておいた。付き添いに母さんと魔法の練習がしたいレック兄さんも居るから多分何も起こらないだろう。

 そして、地図通り歩いて行くとギルドから大体歩いて10分位の所に大きな看板に【ジュエリー♡アマンダ】と書かれた店があった。俺は、若干中に入るのが怖かったが勇気を振り絞って宿屋の扉を開け中に入った。


「いらっしゃいませ~、あらレイ君来たのね~」


「おはようございます。アマンダさん、シズクいますか?」


「ええ、居るわよ。でも、今ちょっと手が離せないと思うわ」


「何かしてるんですか?」


「う~ん、見て貰った方がいいかな、そうだレイ君朝食は食べて来た?」


「いえ、まだ食べてませんよ」


「そう、なら良かったわ、あっちに食堂があるから食べてシズクを待ってたらいいわ、美味しいわよ。」


「そうですか、ならそうします」


 俺は、アマンダさんから言われた通り食堂に行った。中には、人が結構居て肉やスープ、朝から酒を飲んでいる人も居た。

 俺は、窓際の席に座ってメニュー表がありその中に書かれていて【朝食セット】と言う。スープとサラダのセット品を頼むことにした。


「すみません、注文良いですか~」


「はーい、分かりました~」


 俺は、注文するのが決まったので店員さんを呼ぶことにした。そして、奥の部屋から1人の背丈が俺より小さな女の子が出て来た。


「って、シズクじゃないか?」


「あっ、レイ君来てくれたんだ、おはようレイ君」


「ああ、おはよう。でも、何でシズクがここで働いてるんだ?泊まってるんじゃなかったのか?」


「うん、泊まってるよ。でも、私ってほら冒険者だけどランク低いし今迄街の中にある雑用クエストしかして来れなかったから、ここに泊まれるお金が集まらなかったの、それでアマンダさんに相談したら朝と夜にここで働かせてくれることになったの」


「へえ、そうだったのかアマンダさんって意外と優しいんだな」


「うん、見た目ちょっと怖いけど、全然いい人だよ!」


 笑顔でシズクはそう言った。その後、俺は朝食セットの注文をして5分もしない内に俺の下に料理が届いた。


「それじゃ、いただきます。…おお、このスープ出汁が良く出てるなあ~それに中の具も少なく無いし、おっこっちのサラダも結構いい素材使ってるな~、これで銅貨5って結構安いな、普通に10~20位取れそうだよな…」


 価格に反して味がすごくよく、これで元が取れてるのか疑問に思うほどだった。その後、俺はスープを最後まで飲み干した後、皿を返却コーナーに持って行き自分が座っていた席でシズクの仕事が終わるのを待った。


「ごめんね。レイ君、今日はちょっといつもよりお客さんが多くて中々終わらなかった」


「いいよ、それより俺の用事が大体終わったから、来たんだがシズクは用事とかあるか?」


「大丈夫だよ。最近は、ずっと宿屋の仕事しかしてなかったから後は夜の仕事だけで他は開いてるよ」


「そうか、なら今からダンジョンに行こうと思うんだが、良いか?」


「うん、分かった。それじゃ、アマンダさんレイ君とダンジョンに行ってきますね」


「ええ、分かったわ、いってらっしゃい怪我しないようにね」


 アマンダさんからそう言われた後、俺達は宿を出てダンジョンに向かう前にスライムジェルを入れる為の瓶を買うためにギルドへと向かった。


「おっ、レイ」


「リッド、久しぶり」


 ギルドの中には、珍しくリッドの姿があった。最近、家にも来てなかったのでどうしたのかと思ってた所だった。


「なあ、レイって持ってる武器はその剣だけか?」


「ああ、そうだよ。まあ、盗賊から奪った剣だけどそろそろ買い替えかなって思ってる所」


「そうか、ならレイにこれをやるよ。というより、ここ数日間これの為に工房に籠ってたから受け取ってくれ」


 そう言って、リッドは後ろのバックから俺の身長の半分位の剣を2本出した。


「これはな、2つで1つの剣になる剣なんだよ。レイはまだ身長が低いから長物の剣は似合わないと思ってな双剣にしてみたんだよ。ほら、こうやって背中合わせにして魔力を流すとピッタリくっつくようになってるんだぜ、凄いだろ。こいつの、剣名は【比翼】だ」


「おおお、すげ~リッド、こんなの作れるんだな!」


「ああ、でも、これの悪い点は片方の刃でしか切れないから、普段の剣とは使い方がちょっと違ってくるが慣れてくれ」


「その位いいさ、ありがとうリッド」


「おう、…で、その後ろに居る女の子はレイのこれか?」


 リッドはそう言って、小指を立てた。


「ち、違うぞリッド、ただのパーティーメンバーだ!」


「おお、そうかい、そうかい、まあ、頑張れよレイ顔はリゼ似だから行けるぜ!」


 そう言って、リッドは俺達から離れギルドから出て行った。その後、俺達は受付で瓶を10本買いダンジョンへと向かった。道中少し会話がしずらかったので、今度リッドに会ったら一発殴る予定だ…

合双と書いて、がっそうと読みます。いや、本当に自分のネーミングセンスの無さで変な名前を付けてしまい申し訳ありません…


2017/02/09:双剣の名前を【合双】から、八風様のアイディアの【比翼】へと変更しました。

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