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第35話 【家族との会話・2】


 ディー達に魔法を教えた後、昼食の時間になったので魔法練習は終わりにして練習場を出て行った。練習場から帰ってきた俺達は昼食を皆で食べ、ディー達はまた勉強へと戻りレック兄さんは魔法の練習にその付き添いに母さんが行って残ったのは、俺、父さん、グランさん、リック兄さんだった。


「さて、何をするか…」


「そうだ、レイ、レイってどんな従魔を持ってるんだ?」


 何もすることが無く、のんびりとメイドさんが淹れてくれた紅茶を飲んでいると父さんがそう聞いてきた。


「従魔ですか?ウルフ種の成獣前の子ウルフのメスとスライム種の下位のブルースライム、トレント種の上位のエルダートレントが今の従魔ですね」


(まあ、1匹と言うかエルダに関しては父さん達には余り近づけたくはないな、特にレック兄さんとかはエルダの遊びに参加しそうだし…)


「エルダートレント?!良くそんな高いランクの魔物を従魔に出来たな」


「凄いなレイは、その年で従魔を扱ってる時点で凄いのにその上ランクが高い魔物も従魔にしてるんだ」


 父さんとリック兄さんは、エルダートレントを従魔にしてる事に驚いた。


「エルダートレントは向こうから近寄って来たから、そんなに苦労しなかったよ。まあ、でもちょっと性格に難ありだけど…」


「そうなのか?それにしても、魔物から近寄って来るとは珍しいな、普通近寄って来たとしても下位種が上位種から追い出されて何処にも行く場所がない時に人間に近寄ってくることは偶に聞くが、上位種が近寄って来るなんて余り聞いた事がないな」


 その後、父さんが持っている従魔の話になり父さんは竜種の下位のワイバーンを従魔にしていると言っていた。流石、Aランク冒険者は従魔まで強いとは…あれ?でも、そういや従魔小屋に行った時ワイバーン何て見てないんだがこっちには連れてきてないのかな?


「さっき従魔小屋に行った時、小屋の中にワイバーンは居ませんでしたけど何処に置いてるんですか?」


「ああ、ワイバーンは此処の従魔小屋にはおけないから王都の方にある家の小屋に入れてるんだよ」


「あれ?父さん達は、王都に住んでるんですか?」


「うん、そうだよ。レイと何処で会えるかわからなかったから、この街にはリッド伯父さんに居て貰って、丁度僕達の学校も王都にあると言う事で王都に家を買ったんだよ。結構大きいからレイ、ビックリすると思うよ」


 ああ、俺も家族と一緒に王都に行くんだったな…あれ、そしたら俺シズクと会えなくなるんじゃね?いや、まだ王都とここが余り離れてない可能性は…


「ねえ、リック兄さんここから王都ってどの位かかるのかわかる?」


「そうだね。まあ、普通の馬車なら5日位かな?」


(遠ッ!いやいや、これを往復するのも辛い、どうするシズクには会えなくなるというか…いや、それは俺が嫌だ折角この世界で初めて仲良くなった女の子だ…)


「レイ、どうしたの?」


「あっ、嫌何でもないよ。それで、リック兄さんは従魔を持ってる?」


「僕は従魔は持ってないよ。その代わり、僕とレック兄さんには奴隷を買って貰ってるんだよ」


 ど、奴隷…聞いてはいたが今迄見た事がなかったな、あっ、いやギルドで荷物だけ持ってる人とか居たがあの人達が奴隷か?俺の知識より、大分使われ方が良かった気がするが


「レイが今考えてるのは、この街で奴隷を見なかったと思ってるよね?」


「うん、僕の思ってる奴隷って持ち主に虐められてるとか飯も余り食わせてやってないイメージだから」


「それで合ってるよ。でも、この街の人達は皆優しい人達で奴隷を買っててもほとんど使用人という風に使ってるんだよ。他の街に行ったら、奴隷の境遇が分かるからそこは驚かずそこに合わせないと僕達が変な目で見られるからね」


「はい、…それにしても、リック兄さんって色々知ってるんだね」


「アハハ、これでも学年主席で初等部から上がって来たからそれなりの事は知ってるよ」


 ッ!まじかよ、凄すぎだろ俺の兄よ。学年主席って学年の中で一番優秀な人の事を言うんだよな、それが俺の兄とは誇らしい…


「あっ、そうだグランさん」


「なんだい、レイ君?」


「【ジュエリー・アマンダ】の場所、教えてください」


「ッ!レイ君っ、遂に見つかったか、まさかアマンダはレイを…」


「くそっ、グランちゃんと見張っとけアマンダに見つかったら、どうなるか位わかってただろ!」


「…レイ、短い間だったけど楽しかったよ。」


 俺がアマンダさんの宿屋を聞くと、グランさん、父さん、リック兄さんが震えながらそう言った。


「ちょ、ちょっと皆落ち着いてよ。別にアマンダさん自体に用があるんじゃなくて、そこの宿屋に泊まってる子と会うためにだよ」


「そうなのか、それなら別に構わないが…レイ、アマンダには気を付けておかないと、黒竜と同じように食べられてしまうからね」


「は、はい」


 今迄、見た事が無い位おびえたような顔をしたグランさんがそう言いながら【ジュエリー・アマンダ】の場所を書いた紙を渡してくれたので、明日早速行ってみようと考えた。

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