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第209話 【冒険の始まり・2】


 それから数日後、俺達は旅の準備を終えて俺の家に集まっていた。

 結局、迷宮攻略に行くのは俺、シズク、ディール、マール、シフォン、そして従魔達だ。


「正直な所、シズクは行くだろうなって思ってたけどディー達も参加するとは思わなかったな……」


「そうかな? これでもレイ一人に置いてけぼりにされて、結構悔しい思いをしてたんだよ? 同い年なのにドンドン遠くに行ってる感じがしてたしね」


「そうだよ! レイ君だけ一人で成長してる姿見てて、私達悲しかったんだから!」


 ディールとマールは俺の言葉に対して、悔しそうにそう言った。

 そしてシフォンもディー達と同じような事を言い、俺は皆がそれ程の気持ちだったのだと気付かされた。


「っと、そう言えばレイ」


「んっ、何ディー?」


「タブのあの情報知ってる?」


「タブの情報?」


 ディー達と話をしていると、思い出したかのようにディーからそう言われた俺は首を傾げてそう聞き返した。


「タブもレイと同じように仲間を集めてて、その仲間に学園大会で注目を集めてたリンダスト兄弟を仲間にして迷宮探索に向かったらしいよ」


「えっ、マジで? あそことタブって繋がりあったんだな……」


 ディーからの伝えられた内容に、俺は驚き何であの二人がタブと繋がりがあるんだ? と考えた。

 その答えは、その話を聞いていたシフォンから聞かされた。


「リンダスト兄弟だったら、確かブータリッヒ領の出身だから何か繋がりがあったんじゃないかな?」


「成程ね。まあ、今後何処かの迷宮で出会うかも知れないし、その時に話でも聞いてみるか」


 そうして俺達は最後の装備の確認だったりを済ませて、王都を発つことにした。

 出発準備を終えて、既に家族には挨拶を済ませているので従魔達を連れて俺の領地である山へと全員を連れて転移した。


「「わ~」」


 ディー達はエルダの力によって綺麗に整えられた山の拠点を見て、驚いた声を上げた。

 というか、また見ないうちに少し変わっていて、俺自身同じように驚いた気持ちでいる。


「エルダ。また少し手を加えたようだし、案内のついで色々と説明を頼む」


「分かりましたー、それじゃついてきてください」


 一応、これから挑む迷宮は俺の領地の近くなので、これからはここを拠点に動くつもりでいる。 

 転移魔法が使えるから、別に拠点は王都でも良いのだがそこはまあ気分的にも切り替えたいという事で、この山を拠点とする事にした。

 まあ、近いと言ってもそれなりに離れている迷宮もある為、旅の気分は十分味わえるだろう。


 そうしてエルダに拠点の案内をしてもらった後、早速俺達は目的である迷宮へと向かった。

 今回は、人間組だけという事で従魔であるエルダやクレナ達は、拠点に置いて来た。


「さぁ、皆迷宮へ向かうか!」


「おお!」


 これから行く迷宮は、王妃様が作った部隊によって発見されている場所で俺に任された最初の迷宮だ。

 なのでその場所に行く為の地図もハッキリと分かっているので、俺達は自分達の足でその迷宮へと向かう事にした。


「なんだかこうして、皆と外を歩くってなかったから楽しいな」


 そう言うと、皆同じ気持ちだったようでピクニック気分で歩き続けた。

 そんな俺達の前に、旅に出て初の魔物が現れた。

 相手は、複数体のゴブリンパーティーだ。


「皆、弱い敵だけど、今後の連携の練習相手としては良い相手だ。手を抜かずに戦おう」


「「了解」」


 パーティーリーダーの俺の言葉にディー達は返事をして、真剣な表情でゴブリンとの戦闘を開始した。

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