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第207話 【戦いの終わり・4】


 邪信教との決戦から数日が経ち、王都は復興に向けて動いていた。

 戦いで一番被害を受けているのは王都だが、その他の街でも邪信教は暴れていてナロウディ国を含めた周辺国は、復興に向けて一つになり協力をしている。

 その中には被害を受けてはいないが、ナロウディ国と同盟を結んだ覇竜様率いる竜人国も手を貸していて、荷物や人の運搬は竜人国の竜人さん達が主に行っている。


 勿論、俺も復興作業に参加をしている。

 復興には俺の従魔達を呼び、作業を手伝わせたりして復興に力を貸した。


「レイ君の従魔ってこんなに沢山居たんだね……」


「ほう。こんなに沢山の魔物を従えておるのじゃな、凄いのう~」


 従魔達を呼びよせた初日、今は一緒に住んでるシズクとジンさんはそんな反応をしていた。


「まあ、色々とあってこんな数になったんだよ。一応、それぞれの種族の長達だけ紹介するよ」


 そう言って俺は、それぞれの族長達をシズク達に紹介をして、それから一緒に王都の家で暮らしている。



「主! こちらの作業終わりました!」


「お疲れ、それじゃウルフ族とゴブリン族は休憩に入って良いよ」


「はい!」


 ウルフ族の連絡係のスライム(スライム族の長の分身体)から連絡を受けた俺は、そう指示を出した。

 復興作業ではそれぞれ班を作り、一つ一つの班にスライム族の長がスキルで作った分身体を付けて報告係をしてもらっている。

 そのおかげで連携がうまく取れて、俺が担当している地区の復興はかなりのスピードで進んでいる。


「レイ君。今日も結構進んだみたいだね」


「アルフさん! アルフさんの方も終わったんですか?」


「うん、今日の分は終わったよ。まあ、僕の方は沢山人が居るから仕事が殆ど無いんだけどね」


 俺の担当区域は従魔のおかげで人員は、俺と従魔達だけだ。

 しかし、他の所はそれぞれ複数の人が班を作って作業をしている。

 アルフさんもその一人で、アルフさんは王国の兵士さんと一緒の班で作業をしている。


「それにしても、もうあと数日したら復興作業は終わりそうだね」


「そうですね。物資の移動も終わって、建物の再建築も職人さん達が頑張ってくれたおかげで以前よりも綺麗に作られてますもんね」


 シュルターを作り避難していたおかげで、王都での死者は一人もいない。

 しかし、激しい戦いで建物は殆ど壊れてしまっていた。

 そこを王都の職人達は、もっと頑丈で良い建物を作るぞ! と団結して、王都を囲う壁もより強固な物が作られている。


「まあ、やる気が上がったのは神様達が加護を与えてくれたからだろうけどね。ほんと、レイ君のおかげだね」


「いや、まあ神様達の了承があったからですよ……俺はただ提案しただけですし」


 イアラ様との話し合いの後、俺は一つ提案をした。

 それは、今回の被害を受けた国の人達に加護を与えて欲しいといった。

 邪信教のせいで悲しい思いを沢山してきた人達に、神様達が慈悲だとしても加護を与えれば生きる希望を与える事が出来るかもしれないと思ったからだ。

 イアラ様は俺の提案を聞き、神様達にそれを伝えてくれて神様達は願いを聞き入れてくれた。


「ああ、そう言えばレイ君。作業が終わった後、王妃様が話があるって言ってたよ」


「それを伝えに来たんですね。分かりました。今日の作業はもう直ぐ終わるので、終わり次第王妃様の所に行きますね」


 そう言うとアルフさんは「うん、それじゃまたね」と言って去って行った。

 その後、俺は作業を進めて行き、今日の作業を終え従魔達を家に届けた後、王妃様が居る城へと向かった。

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