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第20話 【女神像作り】


 グランさんの家に帰ってきた俺は、まず家の中に居るグランさんに訓練場を使ってもいいか聞きに行く事にした。この時、ラルとライは従魔小屋へと行かせたがエルダは見た目人間みたいなので俺と一緒に家の中へと入った。しかし、エルダは今日まで外で暮らしていた魔物、汚れがありこのままじゃ部屋の移動はできませんとメイドさんから言われたので、エルダだけメイドさんに風呂に連れて行かれた。


「訓練場かい?いいよ、今の時間帯はディールもマールも勉強中だから誰も使ってないと思うしね。何かするのかい?」


「あっ、はいグランさんは知ってると思うけど、俺の拠点にしていた洞窟に置いてた女神像知ってますよね?」


「ああ、知ってるよ。あの、美しい像だろう、でも盗賊に壊されて一緒に燃やしてきたんでしょ?」


「はい、燃やして無くなったのでまた作り直そうかと、それの作業場を訓練場にしたいんですが」


「なるほど、それなら後で私も見に行くとするよ。」


「分かりました。それじゃあ行ってきます」


 俺は、そう言ってグランさんの別れ訓練場へと向かった。訓練場に着いた俺はアイテムバックからエルダに大きくしてもらった木を横に置いて出した。


「よし、まずは女神像の大きさ位に切るか…」


 こうして、俺は2代目女神像作成に取り掛かった。最初に、女神様の身長より少し高く作る事を考えその大きさに切り、次に顔の位置・胸の位置・腕の位置・手の位置・足の位置と線を書いて行った。

 作業する事、5時間ある程度の工程は終えた像作りは最後の仕上げに大工スキルで磨いていた。俺は、実物の女神様を知っている以上脳裏にある記憶と合わせ像を作り、美しさも実物に似せるように努力し作って行った。

 俺が、まだ女神像の最後の仕上げの途中誰かが訓練場の扉を開け、入って来た。入って来たのは、グランさんだった。


「レイ君、調子はどう…だい…」


「んっ?グランさん、ってどうしたの?」


 入って来たグランさんの方を見ると、扉の前でポカーンと固まっていた。数秒後気を取り戻したグランさんは、俺の前にある女神像をジッと見てこう言った。


「レイ君、この像の出来素晴らしいよ。前に見た女神様の像より、格段に良くなっているよ」


「それは、良かった。俺も今回の女神様の像は渾身の出来と思っているから、やっぱり一番最初に大工スキルのレベルを上げていて正解だった」


「えっ?レイ君この街に来て教会に行ったっけ?」


「行ってませんよ。今日も森に行ってギルドに寄ってすぐに帰ってきましたから」


「それじゃあ、どうしてスキルレベル何て見えたの?スキルレベルは教会の神父様位の信仰心が強いお方か鑑定玉の最高品質でしか見れないはずだよ」


 …またやっちまった。たしかに、そうだよ、ギルドでリッドに「剣術のスキルレベルってどの位なんだ?」って聞いた時、最近教会に言ってないから分からないと言われてたのを今思い出した。俺自身自分のスキルの【鑑定・全】でも見れるし、信仰心もレベルがかなり高いから祈れば自分のスキルレベルが分かってしまう。


「あ~、えっと俺も信仰心のスキル持ってるんすよ。それで、結構高くて洞窟拠点に居る時から女神様からお告げなんかも聞いてたりしてたんですよ」


「…レイ君、君トコトン凄い子だね。普通信仰心を手に入れるのには何年もかかるんだよ。スキルを手に入れるのに何年もかかるのに信仰心自体のレベルを上げのは本ッ当に大変な事なんだ、だから、この街にも大きさの割に教会は1つしか設けてないんだそれは信仰心のレベルが高い神父の数がそれ程多くないからなんだよ。」


「そうだったんですか、俺昔女神様のお告げを聞いた時からずっと毎日欠かさずお祈りをしてましたから、それのお蔭でしょうか?」


「う~ん、多分私の考えはレイ君が子供だったから信仰心が手に入ったのかもしれない、女神イアラ様は子供を愛し子供を守る神様だからレイ君の信仰心を聞き届けスキルを授けたのかもしれないね」


「そう、かもしれませんね。っよし、完成っと、グランさんも一緒にお祈りしますか?」


「そうだね。レイ君と出会って一度も女神様に祈ってなかったからね一緒にさせてもらうよ」


 そう言って、俺はグランさんと共に女神像へと向かってお祈りをした。すると、女神像は一瞬ピカッと光った。


「女神様に通じたみたいですね」


「そうみたいだね。そうだ、レイ君冒険者のやると言ってもこの家からは出て行かないでしょ?」



「うーん、追い出されない限りは居座ろうかなと思ってましたけど」


「うん、そっちの方がゼン兄さんが帰って来た時手間が省けるから良いんだけどさ、この家の庭まだ空き地が残ってたでしょ、そこに小さな教会みたいなのを作ってこの女神像を置かないかい?」


「…そうですね。そうしましよう。それなら、まずは材料を集めないと…」


 小さな教会と言っても女神様の像を置く場所だ像を作る時以上に立派な物を作らないと…

 そう、考えを巡らそうとしているとグランさんが「いやいや、教会作りは大工さんに頼むからレイ君は休んでたが良いよ。」と言われ、俺はたしかに像作りの為にぶっ通しでやってたから、疲れも多少あるので今回は大工に頼むことにするかと思い、女神像は教会完成までの間はこの訓練場に置くことにした。


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