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第17話 【魔法の勉強に誘われた】


 俺は、ジッと見てくるグランさんとリッドに俺が何で生きてこれたかを話し始めた。


「まあ、俺も実際の所良く分かっていないんだよな、記憶としては赤ん坊の頃の奴は残っているんだよ」


「赤ん坊のころの記憶?」


「ああ、何か俺を抱きかかえて走ってる銀髪の女の人や、俺が黒竜に飲み込まれる時無精髭を生やした男が女の人を俺を助けようと手を差し伸べるのを止めてたり、黒髪の男の子が2人泣いているのは覚えてるんだよ」


「ふむ、当てはめるとしたら、女の人がリゼさんで無精髭を生やした男はゼン兄さん、それで2人の男の子はレックとリックだろう。赤ん坊のころの記憶が有るのは変だが、それも女神様の加護のお蔭なのかな?」


 グランさんは、俺の言葉を聞いてそう答えた。まあ、実際の所俺自身が転生者で前世の記憶持ちとして生まれたせいで赤ん坊のころから自我があったから覚えてるってだけの話なんだが…

 その後も、黒竜に飲み込まれた後気が付いたら強い光がしてそっちに行くと白竜が出て来てグランさんと会った。あの山の麓まで送ってもらったと話した。


「レイ君は何故、その白竜に街まで送ってもらおうと思わなかったの?」


「う~ん、竜に乗った子供を街に入れてくれるのかな?って考えた結果、嫌無理だろうと思って山の麓で下ろしてもらったんだよ。それに、あそこなら水辺も近いし拠点にしやすそうな洞窟もあったからね」


「そうなのかい、でもレイ君はそれから洞窟でどうやって生きて来れたの?」


「うん、偶然にも黒竜の胃の中を出る時にアイテムバックとナイフを手に入れてて、それを使ってあの山で生きて来たんだ、スキルもその時に身に付いて行った感じ」


「そうだったのか、レイ君は元々魔法とか仕えたからあの山で生きて来れたんだと思うよ。あの山、ここらじゃ結構魔物が出る場所として知られてるから、皆武装をして通るんだよ。そんな所をナイフ一本で生きて来れたのは、レイ君に才能が有ったおかげだね。それか、女神様の加護で上手く魔物が避けてきたのかもしれないけど」


 そうだったのか、通りで魔物の出現率が異常に多いと思ったよ。街に来るときの道では、ちょいちょい来てた位だったから変に思ってたが、逆にあの山が異常だったのか、これでずっと謎だったことが解決したよ。

 そして、その後も色々と俺が出来る事を聞いてきたグランさんとリッドだったが外から扉をノックする音が聞こえ、話し合いは終わらせた。扉を開けると、そこにはディー達が居た。


「どうしたんだい、ディール、マール」


「はい、今日習った魔法を見せたくて来たのですが、話合いの途中でしたか?」


「いや、丁度終わったところだったからいいよ。そうだね、今日は久しぶりにディールの魔法を見せて貰おう。レイ君も来るかい?」


「はい、俺の魔法は自分で考えて打ってたから原理とか分かんないけど、ディーのを見て勉強したいです」


 そう言った俺に対し、ディーは「レイも魔法を使えるのか?!」と驚いていた。まあ、この世界で魔法が使えるのは勉強してスキルを手に入れた者か、元からスキルを持っている者かの2択で俺の場合ディーは山で生きてきた俺に勉強する場所はないと察し元からスキル持ちである俺に驚いたんだろう。

 その後、家の地下にある練習場らしき場所来た。


「それでは、行きます。【水神よ 我に力を貸し与えよ フリーズガーデン】」


 ディーが魔法の詠唱と共に練習場の温度が急激に下がり地面がカッチカチに凍った。


「おお!ディールよ、遂に水魔法の上位魔法を覚えたのか!」


「はい、今日出来るようになったばかりで、まだ魔力の調整が出来ず練習場を凍りつけにしてしまいました。すみません」


 ディーはそう言って、その場に座った。顔色を見ると、凄い疲れた顔をしていた。


「誰か、ディーを部屋に連れて行ってあげてくれ、それと他の者はここの氷を溶かしてくれ」


「あっ、それなら俺がやるよ」


 俺は、そう言って練習場の氷話火魔法をさっきディーが使った【フリーズガーデン】の応用の【ファイアーガーデン】を使い、氷を溶かした。

 それを見ていた。グランさん、リッド、ディー、そしてその場にいたメイドが俺の方を向いて固まっていた。


「レイ君、その魔法は前から使えたのかい?」


「いや、今目の前でディーが使ってたから、それ見て『あ~、こんな感じかな?』って思いながら魔法を出したんだよ」


「…レイのその、魔法の才能はリゼ譲りだな」


 リッドは、そう言って俺の頭をわしゃわしゃの撫でた。その後、俺はグランさんに「やっぱり、魔法の勉強しないかい?」と言われたが、冒険者の方が楽しそうだったから、今は良いですと言って断った。ディーは俺が簡単に魔法を出した後も、ピンピンと動いてたことに驚いていた。まあ、それは仕方ないだって俺今現在【6000】の魔力を持っているから、早々魔力尽きて倒れることは無い、その後俺達は上の部屋に戻りディーの魔力が回復するのを待って、夕飯の時間まで雑談をした。その時、グランさんがディー達に俺が自分の兄の子供だと教え、またディー達は驚いていた。


「と言う事は、レイと僕達は親族って事になるのかな?」


「ああ、そうだなディー、改めてよろしく」


「ああ、よろしくレイ、そうだ時間が有る時でもいいから一緒に魔法の勉強でもしないか?」


(うっ、ディーそんな眼差しで見てくるなよ…)


 ディーは、キラキラした眼差しで俺の方を見て来て、俺はそんな目をしたディーの誘いを断ることは出来ず、「今度、付き合うよ」と言って、結局俺は魔法の勉強をすることになった。


 

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