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第167話 【話し合い】


 王妃様と聖竜様と学園長(影が薄いアルフさん)が驚き疲れ、一旦ソファに座り直しお茶を一口飲むと王妃様が王様に「何で、これ持ってるの?」と聞いた。


「ああ、これはその昔、儂がまだ王子でロイゼとも会う前の頃に隣国に行く用事があったんじゃ、その時の帰り道に迷い子の竜人が居ったんじゃよ。その子に話を聞くとな、盗賊に湖で水浴びしてたら掴まったと、幸い強力な首輪が無くその子は自力で逃げれたんじゃが、体力が無くて力尽きかけておった所に儂が現れたんじゃよ。まあ、竜人は敵に回すと怖い種族だと昔から聞かされておったから、救出したんじゃよ。そんで、竜人の子を助け竜人国に手紙を送ったらその日に竜王が来てのう。あの時は、ビックリしたわい」


「それ、私も聞いた事が有るわ。でも、あの時丁度遊びに他国に行ってたから詳しく知らなかったけど、そんな事があったのね」


「うむ、それもその時の子供は何と竜王の娘じゃったらしくてのう。その時、助けたおかげで儂は竜王の友として認められたんじゃよ。そんで、昨日儂の元に竜人国からの使者が来てのこれを渡してくれたんじゃ。すぐにロイゼ達に見せようと思ったんじゃが、何やら忙しそうであったから話し合いまで待ってたんじゃよ」


 そう言った王様に王妃様は「まさか、こんな近く竜人国と繋がりを持ってる人が居るなんて盲点だったわ……」と少し落ち込んでいた。


「……のう、ナロウディの国王よ。その時、現れた竜王は何色じゃった?」


「えっと、飛んで来る時の姿を見て感動したのを覚えておる。その竜は、綺麗な紅い色じゃったよ」


「紅い竜……覇竜の所か、あそこなら竜人の強さも良く知っておる。奴の手を借りれるとは、素晴らしい友を持っておるな国王よ」


 聖竜様はそう言って、「少し、希望が見えてきたぞ」と言った。俺とジンさんはさっきから蚊帳の外で話を聞いていた。暇になり過ぎて2人であっち向いてホイッをやってても誰にも怒られなかった。


「しかし、まさか覇竜様の国と交友があるなら何でもっと早く言ってくれなかったのかしら?」


「いや、奴と友になったのは儂だけで国同士じゃないから、余り知られてはならぬと言われておったんじゃよ。偶にお茶をしに赤い髪をした男がおったじゃろう? 奴が、覇竜じゃよ」


「ッ! やっぱり、あの人を鑑定したのに何も出なかったからおかしいと思ってたのよ。まさか、覇竜様だった何て……」


「まあ、今回は流石にナロウディも危険な状態じゃし、元々竜繋がりで友好な聖国を助けてくれると奴から封が届けられたんじゃよ」


 国王が言った後、聖竜様が「確かに奴とは旧友じゃが、今まで来なかったのに助けてくれるとは……有難いもんじゃ」と嬉しそうに言った。

 その話が続く中、あっち向いてホイッで負け続けた俺は悔しくなってきて身体能力強化を使って目を強化しガチで勝ちに行こうとしていた。


「それじゃ、今回はの会議はそろそろ終わりにしてもよいかのう? 竜王に返事を早く書いた方が良いし」


「そうね。今日の会議はこれまでにしましょう。……所でレイディア君とジンさんは話し合いなのに何で遊んでいるんですか? ちゃんと、話し合いは聞いてましたか?」


 会議が終わり、遊んでいた俺とジンさんの声が聞こえた王妃様からそう聞かれた。


「……レイが、暇じゃから付き合えと」


「あっ! ジンさん裏切るのか?! 王妃様違いますよ。確かに始めたのは俺ですけどジンさんも途中から本気で話し聞いてませんでしたから」


「な、レイ! 儂はちゃんと聞いておったぞ!」


 その後、俺とジンさんの不毛な戦いが始まり結局、王妃様、学園長、聖竜様に怒られてしまった。アルフさんは、ちゃんと話を聞いていたけど議論に参加しなかったから聖竜様に怒られていた。



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