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第165話 【破壊のナイフ】


 俺は決意を固めセージを殺すという目的の為、俺はセージに向かって光魔法を放ち自分の姿をセージに見られないように行動した。


「見えないよ~転生者く~ん」


 セージはそう言いながら俺の光魔法をナイフで斬りつけ消し去った。俺は一瞬だったがセージから自分の姿を消すことに成功し次なる一手を加えた。


「オラッ!」


「んんん~、いった~い!」


 セージはいきなり後ろから俺が無属性の魔法で攻撃すると反応できずそのまま魔法に当たり吹っ飛んだ。俺はこのまま吹っ飛ばした所でセージが倒れるとは思わないので続いて光魔法の一点集中型魔法を何発もセージへと放った。その間セージは「んんん~」と気色の悪い声を上げて俺の魔法に当たっていた。俺はここで少し疑問に思ったのが先程からセージは俺の攻撃を避けたり破壊したりせず受けている様子だった。


「転生者く~ん、結構痛かったよ~」


「なッ!」


 セージは俺の魔法を全て受け血だらけになっていた。しかし、その中で奴はニタニタと笑って立ち上がり俺の方を向いた。


「君にこの痛みプレゼントするよ~」


「ッ! うわぁぁ!」


 セージはまた変な魔法を使うと俺は一瞬にして体中が痛くなり意識を失いかけた。これは今までの奴の食らったダメージが俺に来た感じだろう。俺は痛みで意識が朦朧としてるなか回復魔法でなんとか動ける所まで回復した。


「あらら~、もう回復しちゃったの~僕のプレゼントそんなに嫌だった~」


「ああ、最悪だよ」


 いつもは持っているアイテムバッグも今手元には無く接近戦に必要な武器が無い従って魔法に頼るしかないがその魔法も全然効いていない感じだ。俺はどうするか今この状況下でどうやって奴を倒すか考えた。


「セージ様、本館の本は既に破壊が終わりました!」


「あらら~、もう終わっちゃったの~でも僕まだ遊びたいんだけど」


「駄目ですセージ様、アーク様が既に帰還しろと命令が出ています」


「アークさんか~あの人は命令聞いておかないと煩いからな~、仕方ない、それじゃ転生者君僕はこれで帰るよ」


 セージはそう言うと俺に急接近するとナイフで俺を斬りつけた。その時、俺は何か自分の中にあったもの消えた感じがした。


「転生者君、君折角破壊神様からも目掛けられてるんだからさもう少し面白くなってよね。そんな物に頼ってるからこの世界で強くなれないんだよ。次戦う時にはもっと強くなっててね~」


 セージはそう言うと俺の目の前から消え学園中に探知魔法に引っかかっていた邪信教の魔力は完全に消えた。しかし、俺は最後のセージの攻撃によって気を失ってしまった。


☆★☆


「レイ君、レイ君大丈夫!」


「……ここは?」


 俺はセージとの戦闘が終わった直後からの記憶がなく今目の前で泣きながら俺の名前を呼んでいた母さんにここは何処か聞いた。するとここは王宮の病室らしい。あの戦闘の後、邪信教は全員退散し俺がセージと戦っていたおかげで被害は学園の校舎位で済んだらしい。


「クソッ! あの、狂人に――」


 俺はセージに負けた悔しさと奴に手も足も出なかった俺の不甲斐なさに怒りを抱き怒声を上げた。そんな俺に対し部屋の中に居た父さんと母さんはゆっくりと俺を抱いた。


「レイ君は頑張ったんだよ。あの邪信教に一歩も引かず戦ったんだから」


「そうだぞ、レイお前は負けたかもしれないがそれでも皆を守り切ったんだから」


 そう言って抱き締めてくれた両親の腕の中で俺は泣き、まだ疲れも回復しきれてなかった俺はまた眠りについた。


「……イアラ様」


「レイ君、お疲れ様。レイ君は良くやったよあの邪信教に立ち向かったんだから」


「ですが、俺は手も足も出ませんでした。魔法も身体能力も奴には……」


「そうね。でもレイ君は皆を守り切れたわそれだけでも凄い事よ」


「イアラ様……」


 俺はイアラ様にも慰められ自分が今まで少し能力が高いからと言って調子に乗っていた自分を今ここで無くすことにした。


「それと、レイ君今一番重要な事を話さないといけないわ」


「……それって、【保険】が消えた事ですよね」


「そう。最後のあの使徒の持っていたナイフで私が付けた保険が破壊されたわ。ごめんなさい、レイ君あんな物で壊されてしまうなんて」


「いえ、これで俺はあの世界で危機感を今までより持つ事になりますし。良かったんだと思います」


 俺がそう言うとイアラ様は「本当にごめんなさい」と言った。その後、俺はイアラ様の部屋から出て普通に睡眠をとった。次に起きると母さんが目を腫らして俺を見ていた。父さんから事情を聞くと俺はどうやらあの後2日間眠り続けていたらしい。俺は母さんと父さんに「心配かけてごめんなさい」と言って俺は用意されていた服に着替え王様に謁見する事になった。


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