第163話 【邪信教襲撃】
試合は順調に進み遂に俺は決勝戦へ出場する事になった。決勝戦の相手はシズクを倒した生徒の様で今は最後の試合なので結界が張り直しされている。俺はこれまでの試合で興奮しきっている心を落ち着かせるように精神統一をしていた。
「―――イ、君、レイ君!」
「は、はい?!」
精神統一をしている俺に誰かか呼びかけたと思い目を開けるとそこは待機室ではなくイアラ様の部屋だった。そして、俺の名前を呼んでいたのはどうやらイアラ様みたいだ。
「どうしたんですか、イアラ様?」
「ごめんね、私の結界が偽装されていて今まで気が付かなかったわ。レイ君の今いる場所、学園に邪信教が忍び込んでいるみたいなの」
「ッ! それは、本当ですか!」
「ええ、何回も確かめたわ。それで、何処にいるか探そうとしたんだけど強力な力で見れなかったのどうやら邪信教でも破壊神から強い加護を貰っている教徒だと思うわ」
「…分かりました。最大限注意して試合をします」
「気が付くのが遅れてごめんね。私の方からも探すからもし先に私が見つけたら声だけレイ君に届けるは」
「はい、分かりました。それでは、俺の方でも探知魔法で探しながら試合に挑みますね」
そう言ってイアラ様から現世に戻され俺は直ぐに探知魔法の威力を上げた。しかし、何処にも邪信教らしき魔力は感じられなかった。
「…ステータス見直しておくか」
俺は数カ月ぶりにステータスを見ることにした。俺は久しぶり過ぎて自分の出て来たステータスに驚いてしまった。
✤
名前:レイディア・マグラット
年齢:8
性別:男
種族:人族【ナロウディ王国・伯爵】
属性:火・水・光・無
加護:イアラの加護 セーラの加護 リュアンの加護
レベル:401
SP:1350
筋力:8950(+1800)(+750)(+200)
体力:8900(+1800)(+630)(+200)
魔力:8700(+1800)(+595)
敏捷:8750(+1800)(+535)(+200)
【魔法系統】火魔法≪7≫ 水魔法≪7≫ 光魔法≪8≫ 無魔法≪7≫
【術系統】剣術≪5≫ 弓術≪2≫ 体術≪6≫ 槍術≪2≫
【向上系統】毒耐性≪2≫ 魅了耐性≪1≫ 恐怖耐性≪8≫ 混乱耐性≪8≫ 夜目≪MAX≫
身体能力強化≪4≫
【便利系統】鑑定・全≪8≫ 経験値補正≪MAX≫ 信仰心≪6≫ 使役≪4≫
大工≪4≫ 威圧≪5≫ 調理≪7≫ 偽装≪6≫
探知≪5≫ 指示≪1≫
異世界言語≪-≫ 魔法合成≪-≫
✤
うん、やっぱおかしいわ何回見てもと言うか王都に来る前からレベル上がり過ぎじゃないか? いや、まあ確かに邪竜襲撃の時邪竜単独で倒したり押し寄せて来ていた魔物倒したりダンジョンモンスター倒したりしてたけどこんなにとは、流石にスキルのせいかな【経験値補正】のスキルレベルMAXだからな…
「あれ? そう言えばSPの上がり方変わってるな、1レベルに対して15か何か桁が上がるにつれてSPの量増えてる気がするな…」
俺はそんな事を思いながら早速スキルを少し改造する事にした。まず、始めに探知魔法をMAXの10にする為に210SP使った。1レベルにたいし30ポイントだったのでまだまだ他の事を出来そうだ。
「しかし、まあ邪信教相手にどう対処するか考えて来たけど結局は力が一番なんだよな…」
俺はそう考え、一番良く使っている光魔法のレベルをMAXにした。2つレベルを上げるのに200SPを使って残り940になった。俺は次に身体能力強化をMAXにしようとしたが1レベル上げるのに100必要だったが確実にこいつも戦力になるだろうと考え惜しまず俺は6レベル分の600SPを払いMAXにした。すると+値が変わり+500となった。
「うん、これはMAXにして良かったな…さて、残り何だが340SPで能力値を強化するのは別に必要ないと考えスキルへ全て使うか」
スキルの一覧をもう一度見て威圧を1レベル上げるのに40だったので6レベルにした。残り300は無属性魔法をMAXにした。
「よし、これでSPは使い切ったか光魔法もMAXだったら攻撃も回復も今までより強くなってるだろうし無属性は色々と便利だしな」
俺がそうボソボソとステータスを見ながら考えていると待機室のドアが開こうとしたので俺は直ぐにステータスを消した。
「レイディア選手決勝の準備が出来ました」
「はい、分かりました」
俺は係の人に着いて行き待機室から出て行きゲートへと移動した。そして、転移して会場に行くとバッと歓声が響いた。対戦相手である生徒は深いローブを着て俺の後から転移して司会の人が俺達の名前を言い試合開始の合図を言い最後の戦いが始まった。
そして、俺は対戦相手が魔法使いタイプと分かっているので接近した。すると対戦相手はニタ~と笑って深いローブで顔が隠れていたのを片手でローブを上げ顔を俺に見せた。
「――やっほ~転生者君元気だったかい?」
それと同時に爆発音が学園中に響き渡った。




