第162話 【レイVSクリス】
「ふ~、よしッやるか!」
「ああ、俺も準備は出来てるぜ」
「さあ、第9試合はSクラス同士の戦いになります。レイディア・マグラット選手対クリス・ファノリス選手です。おっと、観客席の方達も早く試合が見たいようですね。それでは、早速試合を始めさせてもらいます。試合初めッ!」
司会の人の合図と共に俺は後方へ身体強化を足に全力で掛け俊足でクリスから距離を取った。俺が距離を取るとクリスも又敏捷強化+短剣に魔力を纏わせ俺の方へ突っ込んできた。俺が左右に行かないように風魔法で壁を作りながら走ってきているクリフ、俺はそのクリス目掛けて巨大な【ファイアーボール】を放った。
「オラッ!」
「ッ! 甘いぜ、レイ!」
クリスは俺のファイアーボールを前に教えた技で中心を打ち抜きファイアーボールは消えてしまった。しかし、俺は一瞬クリスから目が離れればそれだけで良かったのでその後の作戦に映った。
「クリス、耐えろよ」
「あっ?」
俺はクリスが斬りかかってきた瞬間【空歩】を使い空へと飛んで行った。そして、30m位の所まで飛んできた俺は真正面に向かって光魔法【シャインレイン】光属性の粒の雨を降らせた。それは1つ1つが強力な魔力が込められていて1つ当たるだけでも結構なダメージが入る。そして、俺はその間クリフを探知魔法で観察し「やっぱ、これじゃダメか」と次の作戦に移る事にした。
「レイばっかりにそんなポンポン魔法使わせるかよッ!」
「うわっ!」
クリスは得意の風魔法で飛んでいる俺に向かって風魔法を放ってきた。その風魔法のせいで作っていた魔法は途切れ俺は地面に落ちた。
「いててて、やるな~クリス」
「いや、真上にずっと止まってるんだから普通攻撃するだろ。それと、もう話しをするのは無しだぜこっからは真剣勝負だ」
「おう、俺も今の会話中に準備出来たからな、行くぜ」
俺は新たに水魔法を変化させた氷魔法で靴を変化させた。前世で言うスケートシューズみたいな形の刃を靴底に作り氷魔法でさらに地面を氷へと変えた。クリスこはなれない地面でバランスを崩していたので更に氷魔法でクリスの足を固定した。そこから、俺は身体強化を全体に掛けスケートの要領すい~すい~と滑りクリスへ接近した俺は片手剣に無属性を纏わせ切りかかろうとした。
「待ってたぜ、レイお前が近くに来るのを」
「へっ?」
クリスはいきなり強力な風魔法を自分を中心に発生させ近くに生えていた木々がドンドンクリスの風魔法に吸い込まれていった。俺は急いでクリスから距離を取り足を地面に氷魔法で固定した。
「ちっ、逃がしたか…」
「あっぶねぇ、いつそんな魔法覚えたんだよ」
「まあ、レイにバレないようにこっそりと練習してたんだよ。敵になりそうな奴に自分の魔法はおいそれと見せられないからな初見だったら流石のレイでも食らうかと思ったのにな」
「ああ、もう少し判断が遅れていたらそこの木の様になってたよ」
そう言って指を指した木はクリス風魔法の中をグルグルと回りながら中で刃のような物で切り刻まれていた。
「しかし、これで近距離は駄目だな折角剣で戦えるかなと思ってたのにな仕方ない。そっちが魔法で来るならこっちも魔法で行くぜ」
俺はそう言って【ファイアーボール】を100発分一気に展開し出現させた。「レ、レイ君~流石に~」とクリスが言っていたが魔法で勝負するならこの位は覚悟してほしい。そういう思いを込めて100発一気に放った。
「くっそ~、やってやらぁ!」
クリスは今まで何位気合を入れ風魔法で壁を作り全てのファイアーボールを受け止めた。
「流石、クリスそれじゃ真剣勝負やろうか」
「レイ、お前顔がめっちゃにやけてるぞ」
「おっと、すまんついな楽しくなるとこうなっちまうだ…よし、それじゃ仕切り直していくぜ!」
俺はにやけ顔を戻しクリスへ向けて3つの属性の魔法を放った。クリスはそれら全てを全部風魔法で受け止め又俺の教えた技で攻撃して来た。俺達は魔法戦になって10分位ずっと攻防を繰り返してるとクリスの魔力がドンドン減ってきていた。
しかし、そこで何とここで初めてクリスが土魔法を使い俺の足元を崩した。そして、クリスは一気に俺に接近し【ウィンドカッター】を5発撃ちこんできた。俺はそれら全てを無属性を纏わせた片手剣で全て打ち消した。
「ぎりっぎりだ、いきなり土魔法ってビックリしたな」
「これも俺の秘密の1つだぜ、いや~本当に今までダンジョンに行った時も風魔法しか使わないで隠し続けて来たかいあったぜ、レイ鑑定持ってるのに俺達に使う気が無いのか余り見ないからな」
「鑑定は掛ける相手はちゃんと考えてんだよ。それに勝手に仲間を鑑定するなんて俺はしないよ。でも、まさかなあんなタイミングでやってくるとはな…さて、それじゃ次はこっちがビックリさせる番だな」
俺はそう言って人差し指を真上へと向けた。クリスは俺の指の先を見るとビックリしすぎて後ずさりをした。
「それじゃ、クリス行くよ【ファイアーランス】【ウォーターランス】【シャインランス】全100発!」
俺が3つの種類の魔法全部で300発のランスを放つとクリスは先程起こした台風のような魔法を使った。しかし、流石に300発の魔法によりドンドン台風は崩れて行き最後は残り20発を直接当たり気絶した。
「勝者Sクラス、レイディア・マグラット選手です!」
司会の声と共に歓声が鳴り響いた。歓声により浅い気絶だったのかクリスが水から起き上がろうとしたがダメージが相当入っていたので試合も終わったし回復魔法を掛け2人でゲートに戻った。待機室へ向かう途中クリスと別れその時「絶対に優勝しろよ」と言われたので俺は「まかせとけ」と言ってクリスと別れた。
リメイク作品出しました。よければそちらもよろしくお願いします。
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〝あらすじ〟
17歳の夏、俺は強盗を捕まえようとして死んだ――そして、俺は神様と名乗った爺さんと死んだはずの俺は話をしていた。話を聞けばどうやら俺は強盗を捕まえた事で未来を改変し転生に必要な【善行ポイント】と言う物が人より多く貰え異世界に転生出来るらしい。多く貰った【善行ポイント】で転生時の能力も選び放題、莫大なポイント使いチート化した俺は異世界で生きていく。




