第161話 【第3部開始】
結界の張り直しが終わり次の試合選手である俺達は既に待機室の方へ移動していた。俺達は先に来て武器も準備万端で合った。今回俺は双剣は止めて片手剣にした。一方クリスは今まで通り短剣を使うみたいだ。
「あれ? レイ、今回は双剣じゃないんだな」
「まあな、元々俺って双剣じゃなくて片手剣使ってたんだよ。街に行った時双剣って格好いいなって思ってさリッドに作ってもらってそれから使い始めたんだよな、だから双剣より片手剣のが使い慣れてんだ」
「そうだったのか、てっきり俺は昔から双剣使ってきたのかと思ってたよ。でも、何でまた第3部になって片手剣使い始めるんだ?」
「いや、それはクリス達が本気で来いって言うからだよ」
俺は久しぶりに片手にしか剣が無い状態を体に思い出させながらクリスに言った。クリスは「ああ、確かに本気で来いって言ったな」と言って納得してくれたみたいだ。
クリスと話をして時間を潰していると他の選手も集まって来て最後に係の人が待機室の中に入って来て、試合の組み合わせを発表した。俺は第1試合で相手はAクラスの生徒でクリスは第2試合で1回勝ったらクリスと戦える。また、シズクは一番最後の第8試合で当たるには決勝戦だ。
「クリス、勝たないと俺と戦えないからなちゃんと勝ってこいよ。先に待ってるからな」
「お~、余裕たっぷりだなレイそれでお前が先に負けたら盛大に笑ってやるよ」
「負けたりしないよ。クリスと戦うの楽しみだしな、他の試合も俺の全力で戦うって決めたからな」
「…全力出し過ぎて会場壊したりするなよ」
クリスからの最後の言葉はスルーして俺は係の人が第1試合の生徒は移動してくださいと指示が出たのでそれに従いクリスに「行ってくるよ」と言って待機室から出て行きゲートから転移した。
「それでは、高等部1年魔法科クラス第1試合レイディア・マグラット選手対カーラ・ラカニス選手の試合を始めさせてもらいます。両者よろしいでしょうか…試合始めッ!」
「よっしゃ、行くぜッ!」
司会の合図と共に俺は身体強化を全体に掛け剣を持ってない手を後ろに向け炎を出し強化魔法+炎の威力で俺は対戦相手に急接近した。対戦相手は俺と同じく魔法剣士タイプだったが試合合図と共に接近している俺に対しどう対処しようか一瞬迷いを見せたが流石にここまで勝ち上がった生徒だけあって敏捷強化を使い右へ避けた。
「おっと、行き過ぎた」
「うっ、うわぁッ!」
俺は対戦相手の横をズバンッと自分のスピードをコントロールできず通り過ぎたので手を前に向け逆噴射し一気に対戦相手の元へ接近した。しかし、また対戦相手は敏捷強化で逃げてしまった。
「う~ん、こう逃げられると折角本気出そうと思ったのに意味が無いな…よし、逃げられないようにしよう。そらっ」
俺は本気で戦いに来てるので戦いから逃げる対戦相手の逃げ場を消そうと水魔法を変化させた氷魔法を使いでっかい壁を俺と対戦相手の周りに作り上げた。高さは50m位あるから万が一飛んで逃げようとしても空なら俺も自信あるから大丈夫だろうという思いでこれを作った。
「よし、それじゃ仕切り直しだぜカーラ君」
「う、ぼ、僕だって勝ち上がってきたんだ。邪竜を倒した生徒でも同じ子供だ【ファイアーランス】ッ!」
「よし、戦う気になったか、それじゃ俺も【ファイアーランス】ッ!」
対戦相手がやっと戦う気になったみたいで魔法を撃って来たので俺はそれと同じ魔法を撃って相殺させた。そして、考える事は同じで両者魔法の後ろに隠れ接近していた。
『ガンッ!』
両者の剣がぶつかり合い最初大きな音が聞こえた後、何度も同じ音が響いた。剣筋は両者同格で一瞬の隙も作れない魔法科なのに剣試合になってる状態に観客席に居る生徒も実況の司会の人何も言わず戦いに見惚れていた。
「はぁ、はぁ、はぁ…邪竜を倒したと聞いていたけど剣筋は同格みたいだね」
「はぁ、はぁ、まあ最近別の武器使ってたからな鈍ってるみたいだ。だが、まあそろそろ感覚取り戻してきたぜッ!」
俺はまだ感覚が戻ってない感じがしていたが今の戦いの最中感覚を取り戻してきていた。俺は対戦相手に「それじゃ、ここからは第2ラウンド開始だ」と言い今度同格の打ち合いではなく俺が押してる感じの打ち合いになった。
「うっ!」
「隙ありッ!」
俺は一瞬よろめいた相手の動きの隙をつき脇腹へ剣を振りぬいた。対戦相手は吹っ飛んでいき氷の壁に「バンッ」と強く当たった。
「…試合終了ッ!第1試合勝者はSクラスレイディア・マグラット選手ですッ!」
対戦相手は最後の俺の攻撃を食らって気絶し俺は試合に勝った。俺は会場に作った氷の壁を自らの火魔法で融かし転移した。ゲートの所でクリスと会い「それじゃ、先でまってるぜ」とクリスに言って俺は待機室へと戻って行った。
クリスは約束通り、ギリギリではあったが第2試合の勝者となり俺達が戦う事は決定した。そして、第4試合のシズクは相手のが魔法の制御が上手く近寄ってくるシズクに対し一方的に魔法を撃ちシズクは敗退した。俺はシズクが負けた事に少しショックを受けたがその一方、あの魔法使いに興味が出て戦いたいと強く思っていると後ろからクリスに「また、レイは先の事を考えるのはいいが次は俺と試合だぞ」と怒られてしまった。
「すまん、さっきの試合を見ててつい」
「まあ、確かにさっきの選手凄かったな魔法の種類も何種類も使ってたしな…たがな、俺の事を忘れるのはどういう事かな?」
「いや、本当にすまなかった」
俺はクリスに怒られ続けながら係の人から呼ばれゲートまで行き第3部9試合目俺対クリスの試合が始まろうとしていた。
リメイク作品出しました。よければそちらもよろしくお願いします。
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〝あらすじ〟
17歳の夏、俺は強盗を捕まえようとして死んだ――そして、俺は神様と名乗った爺さんと死んだはずの俺は話をしていた。話を聞けばどうやら俺は強盗を捕まえた事で未来を改変し転生に必要な【善行ポイント】と言う物が人より多く貰え異世界に転生出来るらしい。多く貰った【善行ポイント】で転生時の能力も選び放題、莫大なポイント使いチート化した俺は異世界で生きていく。




