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第153話 【機嫌取り】


 試合から戻って来たマールは俺達の予想通り、イライラして戻って来た。俺はすかさず戻って来たマールに好物であるホットケーキを取り出しマールにあげラティナちゃんが愚痴を聞く役割をした。次の試合はずっと俺達はマールの相手をしていて見ることが出来なかったが流石に今はマールの事のが大事なので諦めていた。


「それにしても、さっきの魔法はビックリしたよマール」


「えへへ、あの魔法お兄ちゃんにも秘密で頑張って練習したんだ。先生から「マールちゃんの技1対1なら十分だけど複数人相手する時には使えないわね」って言われて、でも私ってこれ以外に魔法覚えてないからどうしようかなって考えた時に「ああ、そうだ。この魔法を全方向に飛ばそう」って思いついたの」


「そうなのか確かにマールの魔力ならそういう使い方も出来るな、でも魔力が無駄に使ってしまうかもだから今度時間が有る時に新しい魔法覚えてみるか」


「また、教えてくれるの? ありがとう、レイ君」


 マールは俺のホットケーキとラティナちゃんが愚痴を聞いてくれた結果なんとか機嫌を持ち直し、俺の最後の提案によって完全に機嫌がよくなったようで俺達は一安心して試合観戦に戻った。試合はマールの機嫌取りをしてる間も進み最後の1枠の勝負の決着がついた所だった。16人目の枠を勝ち取ったのはAクラスの生徒で1対1の時魔力切れで勝負が終わった生徒だった。続いて剣士科の試合が始まると剣を使う生徒や槍を使う生徒が1対1で戦い始めた。

 ここで1つ思ったのが「何で科の名前が剣士科なんだ?」と口に出して言うとディーから「まあ、それ以外にいい名前が思いつかなかったってのもあるんじゃないかな?」と言われ、そう言われてみれば確かにそうだなと思い観戦に集中する事にした。


「おおっと、ここでノレン選手風魔法と敏捷強化魔法で速さが増して私の目では追いつけることが出来ません」


 司会の実況通り今試合してる生徒の1人ノレンと言う生徒が敏捷強化により足を早くし風魔法で風圧抵抗を和らげもの凄いスピードで相手選手を翻弄している。相手選手はノレンの動きに目が追い付いていない様で剣を構えはしているがあれではノレンの一撃で沈むだろう。そう俺が考えていると思っていた通りノレンが後ろから攻撃するのに気づくことなく一瞬で気絶した。


「おお、いきなりノレン選手が現れたと思うと一瞬にして試合の決着が着きました。ノレン選手お疲れ様です。それでは、次の試合第3試合の選手は会場に入場してください」


 司会の人がそう言うと係の人が出て来て気絶した相手選手を担架に乗せ転移で消えた。


「うっわ~、今のは俺でも見分けつかなかったよ。レイはどうだった?」


「んっ? ああ、俺は強化魔法で視力を上げてたから普通に見えてたよ。それに俺の場合他の魔法でも相手が何処にいるか分かるスキルが数個あるから見逃すって事は無かったよ」


「良いな、探知魔法系だろ? 俺もスキルとしては持ってるんだが中々レベルが上がんないんだよな…」


「クリス、探知系魔法は常時付けてたら結構いいぞ魔力消費もそんなにかかる訳でもないからな」


「常時付けれるほど集中力は無いんだよ。まあ、でもレイに言われた事だし今度からは日常生活の中でもつけておくか」


 クリスに探知魔法系のアドバイスをしていると次の試合が始まったので又、皆それぞれ観戦に集中した。まあ、さっきの試合の事で1つ嘘があったんだけど、実際の所目では追いつくことは出来て無かったから探知魔法で追っていたんだよな、強化魔法少し鍛えておこう。そう心の中で考えていると試合が始まった。

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