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第138話 【大会前日】


 木材屋まで来た俺は店側ではなく裏の倉庫の方へと行き、この店の店主でもある親方を探した。


「おや?レイじゃねえか、どうしたんだ今日は?」


「あっ、ボブさん親方何処に居るか知りませんか?」


 裏の倉庫の方へ行くとそこには木を担いだドワーフのボブさんが居た。ボブさんとは王都に来てちょっと街の探索している時に知り合い、ここの店を紹介して貰った。ここの親方もドワーフで職人としては王都でも知る人ぞ知る名のある方だ。


「親方なら今頃愛しのバーの嬢ちゃんの所に行ってるよ」


「…親方いつになったら大人しくなるんですか、俺がここに通うようになって既に5人目ですよ」


「しゃあねえよ。親方の場合熱しやすく冷めやすいんだ。今回もその内大人しくなるだろうよ。それで、レイは今日何の用で来たんだ?」


「えっと、自分の家持つ事になったから家具でも作ろうかなって思ってここなら材料一杯あるし買いに来たんだ」


「そうなのか、どんくらい居るんだ?」


「う~ん、丸太のままの物で10本位有れば十分だと思う」


「そんなにか一体どんな物作ろうとしてんだよ。まあ、いいやちょっと待ってろ直ぐに持ってくる」


 ボブさんはそう言うと倉庫の中に入って行き、5分もしない内に10本の丸太を担いで俺の所に運んできてくれた。俺はボブさんに丸太の値段、1つ5銅貨なので10本で50銅貨を渡した。


「まいど、出来れば完成したら俺も見に行きてぇから招待してくれよ」


「ああ、学園大会が終わったらパーティーする予定だからその時親方と一緒に参加してくれたら嬉しいよ。日程が決まったら、また知らせに来る」


 俺はボブさんそう言うと丸太をアイテムバッグの中に入れ、ボブさんに帰ると伝え俺は表の店側に出てきてそのまま家へと向かって歩いて行った。途中で親方らしき人が酒瓶を抱き涙をこらえながら店の方に行ってるのが見えたが俺は何も見なかったと自分に言い早歩きで家へと帰った。

 家に帰ってきた俺は早速何か作ろうかなと思い地下室の練習場に行き丸太を2本出した。まず最初に大工スキルで丸太を外側の丸形はそのまま使えるようにして残りの部分を板にしていった。


「まあ、最初は棚だな武器はまあ地下室に倉庫があったから良いけど棚はあれ変えた方が良かったしな」


 俺は作る物が決まり食器棚の作成に取り掛かった。しかし、ここで一番重要な釘を買い忘れていたことに気づきアイテムバックの中を確認したが1本も入っていなかった。仕方ないと思い俺は今回の食器棚は木組みで作る事にした。まあ、丈夫さで言えば変わりないしこっちの方が見た目良い感じに見えるからと思い早速作業に取り掛かった。

 それから、俺は何時間も大工スキルを使いながら慎重に板を加工して行った。


「レイ様、こんな所にいたんですね。もう、夜ですよ」


「えっ?嘘、そんなに時間経ってたの?全然気づかなかった。」


 俺が作業開始したのが昼頃でそこから俺は夜までこの板の加工に時間掛かっていたのか、まあ難しい物だから時間は掛かると思っていたがこれ程時間が掛かるのか…


「今日はラニアが既に晩御飯の準備を終わらせていますので、片付けは終わりましたらリビングの方へ来てくださいね」


「うん、分かった。ありがとう、ユニア」


 俺は探しに来てくれたユニアに礼を言い、加工が終わった板をアイテムバッグの中に入れ木くずを集めゴミ箱の中に入れてから練習場から出て行き、リビングへ向かった。リビングに着くと既に料理が並べてあったので俺は自分の席に着き、家族全員揃ったので「いただきます」と行った後食べ始めた。

 食べ終わった後、準備出来なかったから食器洗いすると言ったがラニアから「明日は大事な大会がある日なので今日は何もしないで良いです。風呂はユニアが準備を終わらせていますので入って来て下さい」と言われ俺は追い出される様に厨房から出て風呂場へと行き、丁度レック兄さんが入りに来てたので一緒に入った。


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