第128話 【家探索・1】
皆にホームパーティの事を伝えてから数日後、王宮からの使者が家に来て「レイディア様の家の準備が整いましたので、報告と鍵の受け渡しに来ました」と言われ使者の人から1つの木箱を渡され使者の人達は帰って行った。
「この箱の中何が入ってるんだ?」
俺はリビングに戻り木箱を開けると2枚の紙と鍵の束が入っていた。最初にまず俺は紙を取り出し書いてある文面を読み始めた。内容は大体、俺がこの前見た家は正式にレイディア・マグラットの物になり先に提出しておいた従者登録でクリティが正式に俺の家の従者になった。俺は読み終えた紙を部屋に居た母さんとクリティにも読ませた。
「クリティ見て貰った通り正式に俺の従者になったから、これからよろしくな」
「は、はい!よろしくお願いしますレイディア様」
「とうとう来たのね。レイ君が家を出て行く日が…」
「出て行くって、言うてまだ数日間はこっちに居るよ?家の中の物を揃えないといけないし、あっ正式に家を受け取ったからアメルダさんに採寸して貰わないと」
俺は待ってもらっていたアメルダさんの事を思い出し、母さん達との話を止め1人でアメルダさんのお店へと走って行った。
「いらっしゃいませ~ってレイディア君じゃない、どうしたの?」
「はい、家の受け渡しがついさっき来たのでカーテン等の採寸の依頼をしに来ました」
「あら、そうだったわね。ちょっと待っててねレイディア君」
アメルダさんは奥に戻りお店を出ると他の店員に伝え店用のエプロンを外し仕事用の道具が入っているバッグを持って戻って来た。俺はアメルダさんと一緒に店を出て俺の家へと向かった。
「あらまあ、大きな家ね。こんな家にレイディア君1人で住むの?寂しくない?」
「そうですね。まあ、1人と言っても既に従者1人居ますし、俺には従魔が沢山居るのでそいつらを連れ戻して来たら直ぐに賑やかになると思いますんで大丈夫ですよ」
「あら、レイディア君は従魔を沢山使役してるのね。それだったら、部屋の中に従魔用の部屋とか作るのかしら?」
「それも考えているんですが今の所、中に1度も入って居ないので確認して再度業者の人に頼もうと思ってます」
「そうなの、ならその時も私に依頼してくれたら従魔の部屋もコーディネートしてあげるわ」
「はい、ありがとうございます。それじゃ、中に入ってみましょうか」
俺はそう言って鍵の束の1つの門の鍵で3m位ある大きな門を開け庭の中に入った。庭の中はかなり整備されていて草木も綺麗に手入れされていた。それから家の玄関の所まで行き鍵の束から玄関の鍵を使い家の中に入った。
「中々いい感じね」
「そうですね。中は外から見てて分かってたけど2階建てですね」
「そうね、取りあえず私は各部屋の採寸してくるからレイディア君は別に家の探索してていいわよ」
「はい、分かりました。それでは、よろしくお願いします」
俺とアメルダさんは別々に行動する事になり、アメルダさんは最初1階の部屋の方へと言ったので俺は台所の方を見に行った。台所は中々の広さがあり火の魔石コンロも4台とかなり多めに付いてあり、調理台もかなりの広さがあった。(実家の方は2個しか無かった)
「ここなら、料理の研究も一層捗るな~…あっ、料理と言えば女神様達の像を置く部屋を決めないと…」
俺はそう思い家の中を探索しようと一階の広間の所に戻ると1つだけ鍵が付いてある扉があった。
「何だここは?」
俺は鍵の束からこの扉に合う鍵を探し始め、最後の1個【地下室の鍵】でこの扉が開いた。俺はこの家にも地下室がある事に少し驚き扉を開け中に入って行った。




