第120話 【俺の家・1】
俺は驚いて叫んだ後、部屋の扉を閉めて中に入りなおした。
「あら、レイ君なら知ってる物だと思っていたわ」
「いやいや、魔王何てまず居た事すら知りませんでしたよ。この世界の悪的組織って邪信教じゃないんですか?」
「確かに敵対組織的に言えば【邪信教】だけど魔王は普通に居るわよ?あっ、別に魔王が全て敵っ思ってる?」
「えっ?違うんですか」
俺はクフィさんが言った〝魔王が敵じゃない〟って事に関し素でそう聞き返した。クフィさんは「レイ君ちょっと今回の件長くなるかも知れないからまた後日ここに来るようにしましょうか」と言ったので今日の所は〝この世界にも魔王が居て、大体の魔王は敵じゃない〟って事が分かった。
学園長室から出た俺は急いで正門に走って行きシフォンが乗って待って居る馬車の前に着いた。
「すまん、シフォン少し学園長と話してたら遅くなっちまった」
「いえ、大丈夫ですよ。さっ、レイ君も乗ってください」
「ああ、んじゃお邪魔する」
馬車に乗った俺はシフォンの横に座った。俺が敵に着いたのを確認したおじさん(御者の人)が馬車を動かしだした。俺とシフォンは馬車の中で魔法に関して少し雑談をしていると熱中し気が付く頃には王宮に着いていた。
「レイ君はお父様とお母さまどちらとお話しするんですか?」
「う~ん、俺の家の事だしな…」
「それでしたら、お母様のが良いですね。お母様は国の事を全て把握しているのでお父様よりいいと思います」
「うん、それじゃ王妃様と話をしようかな」
俺達は王宮の中に入り王妃様が居る。王妃様の仕事部屋へと向かった。王妃様の部屋話ノックして中から返事が来るのを待った、
「いいわよ。レイ君とシフォンでしょ入って良いわよ」
「はい、お邪魔しますお母様」
「失礼します王妃様」
「ちょっと待っててね。今少し大事な資料を書いてる途中だから、そっちのソファで待ってて」
と王妃様から言われたので俺とシフォンは部屋に置いてある少し豪華なソファに座って王妃様の仕事が終わるのを待った。待つこと数分後に王妃様が「終わった~」と背伸びをした。
「ん~、疲れた。やっぱり、長時間椅子に座ると腰に来るわね…歳かしら?」
「お母様はまだまだ若いですよ。それに腰が痛いのでしたら後で一緒にお風呂に入りましょう」
「あら?シフォンから誘うなんて珍しいわね~…っとごめんねレイ君、親子だけで会話が盛り上がっちゃって今日用事があるのはレイ君でしょ?」
「はい、あの昨日父と話をしていて言われた事なのですが俺ってこの間貴族に正式に成りましたよね?」
「そうね。既に国の貴族として記録されてるわよ?」
「はい、そこで1つ父から言われたんですが〝貴族は国に家を与えられる〟って聞いたのですが俺の家ってあるんですか?」
俺の言葉を聞いた王妃様は考えだした。そして、直ぐに自分の机の引き出しにあった書類を机の上に出した。
「…レイ君、ごめんなさい貴方に知らせるのを忘れていたみたいだわ」
「と言う事は俺にも家は与えられるんですか?」
「ええ、今の家からそう遠くない位置で学園にも通いやすい場所をレイ君の家として登録してたんだけど手続きを確認していたのが夜遅くで伝え忘れていたわ」
王妃様は書類を確認して本当に申し訳なさそうにそう言った。俺は慌てて「大丈夫ですよ。もらえることがわかっただけでも良かったです」と言った。
「そう言ってもらえると助かるわ、この書類は後で役所に提出しておくから今週中は使ってない間の掃除をさせる為に使えないけど来週あたりから住めるようにしておくわ」
「はい、有難うございます。あの、所で家具とかは自分で用意した方が良いですか?」
「そうね。大まかなテーブルとか食器棚とかベットとかはこっちで用意してるけど小物系の皿とかテーブルクロスとか毛布とかはレイ君の方で用意する形になってるわ」
「そうですか、分かりました。それじゃ、今日はそれのことを聞きに来たので俺は帰りますね」
「ええ、ごめんなさいね伝え忘れていてこのお詫びはまた今度何処かでするわね」
と王妃様が言ったが既に1個何でも貰える権利があるので流石にと思ったが目が本気の目だったので俺は何も言えず王宮の門の所までシフォンに見送られ俺は家に帰宅した。
帰宅した俺は最初に父さんの書斎へと行き王妃様と話した内容を伝えた。




