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第12話 【マグラット家】


「ふぅ、竜に食べられた次はメイドに食べられるところだった。…」


 俺は、メイドから風呂で獲物を狙うよな目つきから解放され今は他のメイドに服を着させられていた。


「すみません、レイ様あの子男の子に目が無く特に10歳前後の子供が大好きな様なので、危険を感じましたらすぐに私共も呼んでいただいてください、流石に私共も同僚が犯罪を犯すのは止めたいので」


「分かりました。というか、あの人ここの家の子供にも目を付けてるんじゃないですか?」


「いえ、それは大丈夫です。あの子が言うには「ショタは銀髪に限る」と断言してましたので」


「なるほど、この家の子は金髪ですもんね…」


 ここで、初めて俺の容姿に触れたが、俺の髪色は赤ん坊の頃の記憶で覚えてる母と同じ銀髪だ。父は黒髪だったが、俺は銀髪として生まれてきた。赤ん坊の頃、兄二人をチラッと見えたが2人とも黒髪で、俺だけが兄弟の中で銀髪だった。それと、服なんだがグランさんから貰った服は今洗濯中なので今し別の服を着させられ、首から掛けていたペンダントはメイドから「これは、中に入れるより外に出していた方が良いですね」と言われペンダントを服の中に仕舞わずに外に出している。


「それでは、レイ様移動しますので着いて来て下さい」


「はい、分かりました」


 俺は、メイドの後ろをついて行くとそこは長いテーブルと椅子が置いてあり、そこの部屋にはグランさんとこの前見た老夫婦と子供達、会った事は無かったが多分グランさんの奥さんであろう人が居た。


「レイ君、きれいになったね。さっ、こっちに来てくれるかい」


「あっ、はい」


 グランさんに呼ばれ、近づくとグランさんは部屋に居る皆を見るようにして立ち上がった。


「父と母、マールとディールは知っていると思うが、この子はこの間山で助けてくれたレイ君だ、今日からこの街に来ることになり、少しの間が家の客人として扱う。」


「父様、それは良いのですが、その子は何故家で預かるのですか?」


 この部屋の中に居た金髪の子供、グランさんの子供が俺を一瞥して言った。


(まぁ、そうだよな、突然一度しか会った事が無い子供を家に招き客人として扱うなんて言いだしたんだから、この問いかけは正解だな)


「ディール、レイ君はあの山で私達を助けた後、拠点を盗賊に襲われて住処がなくなったんだよ。それで、今回私の家に招くことにした。それに、私達はレイ君に恩があるから、それのお返しだと思ってくれ」


「…そうですか、分かりました父様」


 ディールと呼ばれた子供は、グランさんの答えに納得がいったのか俺の方へと向き直った。


「すまない、まだ私より小さな子供にあんな言い方をしてしまい、私の名前はディール、命の恩人である君にはディーと呼んでもらって構わない」


「ああ、俺今迄山の中で暮らしてたから敬語とか知らないがよろしく、ディー俺の名前もレイと呼んでくれ」


「敬語なんて気にするな、今日から一緒に暮らす家族だ、それと家族なんだから様付け何てするなよ」


 そう言って、俺達は握手を交わした。握手をしていると、ディーの後ろの方で座っていたもう1人の子供が俺の所へと近付いてきた。


「お兄ちゃんばっかりズルい!私も、レイ君と仲良くする~」


「それなら、マールもレイに挨拶をしないと」


「する~、こんばんはレイ君、私はマールこれから一緒に住むんだから、私にも様とかつけないでよ」


「ああ、分かった。よろしく、マール」


「うん、よろしくレイ君」


 そう言って、俺はマールと握手をした。マールと握手をする時、マールがブンブンと手を振るっていたので若干腕が疲れた。


「マール、そろそろ落ち着きなさい、レイ君も困ってるでしょう。ほら、夕飯が運ばれてくるから邪魔にならないように席に着くんだよ。レイ君は、ディーの横に座ってくれ」


「はーい、父様~」


「はい、グランさん」


 俺達は、グランさんから言われ、自分たちの席に着いた。席ついてすぐに料理をカートに乗せて料理人の人達が入って来た。その後、グランさんが老夫婦の人達と奥さんを俺に紹介をしてくれて色々と楽しく夕飯を食べ終わった。グランさんの奥さんの名前はリザーラでグランさんの父親の名前がグラッド、母親の名前がノーマだと紹介された。

 食べ終わって、食後のティータイムに入ってる時、街に行くって決まってアイテムバックに入れていた塩を出した。


「グランさん、これ今回のお礼の品です」


「レイ君、そんなの良かった…のに…」


 俺が出した塩を見た瞬間グランさんは固まった。そして、すぐ料理人を1人呼び塩を調べていた。して、調べた結果が凄かったのか料理人とグランさんは固まった。


「レイ君、これ何処で手に入れたか覚えてるかい?」


「それなら、覚えてます。というかその塩、俺が拠点にしてた山の裏側の森を突き抜けた先に海があったから、そこで俺が作ったんですよ」


「ッ!レイ君、それ本当かい?!」


(この人、驚くと見た目に反して大声を上げるな)


 俺は、そんな事を思いながらグランさんが未だビックリした顔をしていた。


「そうですけど、何か驚くて事でも?一応塩自体、海水を取って料理スキルと火魔法で作ることが出来ましたよ?」


「いや、そこには驚いてないんだよ。いや、そこにも内心驚いたけど、私が驚いたのは海に行った事にビックリしてるんだよ。だって、ここから海は馬車で5日かけて移動するくらい離れてるんだよ?!」


「あっ、そうなんですか?一度、森の中を調べてみようと思って結構歩き回って居たら偶々海見つけたんですが、そんなに遠かったんですね。」


「…レイ君には、驚かされる事ばかりだよ。」


「あはは、すみません」


「まぁ、この塩はありがたく貰っておくよ。それじゃ、明日も朝早いし、レイ君を客室に案内してくれ」


「はい、分かりました旦那様」


「おやすみなさい、グランさん、ディー、マールもおやすみ」


「おやすみ、レイ」


「うん、おやすみ~レイ君」


 俺は、そう言ってメイドの案内のもと客室へと行った。やはり、そこも高級感がある部屋でベットも前世でも見たことが無い位大きかった。俺はそのベットに横になると、今日の疲れもあるのかそれともこのベットが気持ちよすぎてかいつも以上に眠りにつくのが早かった。




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