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第105話 【嫌な予感…】


「ふぅ、流石に疲れた。レイ、少し休憩させてくれ」


「ああ、ありがとなディーお疲れ様クリス、ディーを寝かせてやってくれ」


「うん、ディー君お疲れ様」


 俺は、肩を貸して歩いていたディーをクリスに預けクリスはディーに肩を貸し状態異常にかかって未だに治っていない生徒達の横に寝かせた。俺は、その時シズクから「この人がパーティーリーダー見たいですよ」と言われ見たその人は、麻痺状態で口が余り回っておらず「た、たひゅけて、くれ、て、ありが、とう」と言った。


「う~ん、俺でも流石に状態異常の治し方は知らないから暫くはそのまま休んでおいてくれ俺は一応周りに魔物が来ないか見張っておくから」


「あっ、なら僕は後ろを警戒しておくからレイ君は前をお願い」


「おーけー、んじゃシズクその人達が回復したら教えに来てくれ」


「レイ君は、休まなくても大丈夫なの?」


 シズクは、心配そうに俺に聞いてきた。俺は「大丈夫だよ。まだ体力は余ってるからシズク達はその人達の介護とディーを休ませてあげてくれ」と頼み俺は、シズク達と離れて行った。


「しかし、まああのパーティー構成可笑しすぎだろ…初等部と高等部の剣士が1人ずつに初等部の魔法使いが4人って、それもBクラスとCクラスの混合パーティーだったからな、せめて剣士をもう2.3人増やすとかしてたらこんな事態にはならなかったのにそれにあのパーティー女性しか居ないっても可笑しかったな…まあ、女性だけなのは単に男性が嫌いってのもあるかもしれんがな」


 そう、俺は先程のパーティーの事を考えながら前から偶にこちら側に来る魔物を倒してはドロップ品をアイテムバッグの中に入れて行った。何十体目かの魔物が落としたドロップ品を入れていると、後ろからシズクの声が聞こえ「リーダーさんが回復したよ~」と教えに来てくれたので俺はシズクと一緒にディー達が休んでいる場所へと向かった。


「えっと、一応まず名前が分からないといけないから先に俺から自己紹介するな、俺は高等部1年Sクラスのレイディア・マグラットだ。」


「あっ、Sクラスの方だったんですね。私は、高等部1年Bクラスのラトア・テイラーです。今回は、私達のパーティーを助けて下さりありがとうございます」


 Bクラスか、でも高等部はラトアさん1人だけで他の女子は全員初等部とラトアさんが教えてくれた。(同級生なので〝さん〟付けは止めて欲しいと言われたが初対面の人を呼び捨てorちゃん付けで呼べれるほどコミュ力はない)


「視界に劣勢状況のアンタらを見つけてな流石に危ないと思って割って入らせてもらった。さっきのボスのドロップ品がいるなら渡すが、どうする?」


「いえ、私達はただやられただけなのでレイディア君達が持つべきです。」


 そう言った、ラトアは「体が痺れて首を動かすことが出来ませんでしたが、レイディア君がブラッドゴブリンパーティーを倒す音が聞こえましたので」と言った。


「そうか、ならドロップ品の事についてはもういいか、それで次なんだがラトアさん達はこの状態で下に潜るか?俺達もちょっと思わぬ所で魔石を使ったから今回は終わりにしようと思ってるんだが」


 俺は、先程シズクと帰ってくる途中に相談して今回のダンジョンは終わりにしようと考えていた。


「そうですね。私達もこんなに被害を受けましたので今回は終わりにしようと思ってました。よければ、一緒に帰還を同行させてもらえないでしようか?」


「ああ、そのつもりで言ったんだよ。流石に回復したとはいえこんなズタボロな女子を置いて帰るほどの図太い神経はしてないよ。まあ、俺の方の仲間も1人疲労で倒れているからもう暫くして動くからそれまでラトアさんも休んでていいよ」


「はい、お言葉に甘えさせてもらいます」


 そう言って、ラトアさんは自分の仲間が休んでいる所に戻った。それから、数十分してディー含め他の女子生徒も体力を回復できたので安全エリアの転送装置の所まで戻る事にした。


「クリス働き詰めだが許してほしいけど、後ろから魔物が来たら対応してくれるか?」


「うん、分かったよ。それに、この位の疲労なら父の修行よりマシだからまだ大丈夫だよ」


 クリスは、そう言って後ろへと回ってくれた。陣形的には、俺が一番先頭でその後ろにシズクとラトア含めた女子生徒でその後ろにシフォンとディー、ディーの後ろにクリスと言った陣形で安全エリアを目指した。

 道中何事も無く俺達は、転送装置がある部屋まで到達しラトア含めた女子生徒が先に転送装置を使い帰還した。そして、その後俺達も入ろうと思った時俺は背筋に寒気を感じた。


「…なあ、ディー今なんか嫌な悪寒感じなかったか?」


「…ああ、俺もちょっと感じた。なんか嫌な予感がするな」


「ま、まあダンジョンから出たら危険な事なんて早々無いし早く帰ろうか…」


 そう言って俺達は、転送装置を使ってダンジョンを脱出することにした。

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